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第7回(王国1)

ダリーへ

この前の死者の谷での冒険のレポートをまとめたから、Pathfinder協会に送っておいてちょうだい。本に載れば国の広告になるだろうから。私たちの国もまだ小さいし、こういう地道な広報活動で王様の偉業をアピールするのも大事だからね。

ほんとは誰に頼んでもいいんだけど、きっとあなたはこういうめんどくさい仕事大好きでしょ。それじゃよろしく。





消えたヴァンホールドの民の行方を捜すため、古のウォーロードであるボーダカイが封じられていると言われる死者の谷へと赴いたテストラシアの王ハイダンヴュとその仲間たち。
彼らは渓谷の底に怪しげな洞窟を発見し、探索を開始した。

洞窟の中は人の手が入っており、いくつかのアルコーブがある。アルコーブには文字が掘られていて、ヴェテンスカップが解読すると昔はProtectionの魔法がかけられていたが、今は効果を失っているようだ。
奥の部屋に行くと、CyclopseのZombieがアルコーブに安置されていて、我々の進入を察知すると襲いかかってきた。そう、ボーダカイたちはCyclopseの一族だったのだ。こいつらはZombieになっても生前の未来予知能力を失う事がなくとても手強い相手であるが、王にして熟練の戦士でもあるハイダンヴュの敵ではなく、軽く倒された。
Zombieのうち一体はなぜかアルコーブの奥の壁の中に配置されており、戦闘中に壁を破って出てきた。これを見てピンと来た我々は他のアルコーブを調べると、案の定奥が空洞になっているものがあった。この部屋は行き止まりで、壁を壊して進むしか手が無いようだ。壁を壊して奥に進む。

本当はダリーがSearchで空洞を見つけたけど、この方が見栄えがいいわよね


次の部屋は自然洞窟で、川につながっているらしい池がある。池のほとりには水の中へと続く階段があり、どこかへつながっているようだ。考え無しに水の中に入るのは得策では無いと判断し、Arcane Eyeを飛ばして階段の先を調査する事にした。階段は一度下った後再度上っていて、その先は水が無い、空洞の部屋へとつながっていた。また、池の底を調べて見るとElasmosaurの縄張りである事が分かった。
自然動物との無駄な争いを避けるため、Rangerでもあるダリーが恐竜を手なずけて先に進む。階段はそう長い距離では無いので、息を止めて泳げば魔法を使わなくても先に進めた。

王さまが恐竜を釣ろうとして失敗したところは当然カットね


池の先の部屋は壁一面に絵が描かれている。白と黒で彩色された絵は、CyclopseとCentaurの戦いについて書かれているようだ。その昔ボーダカイの一族はCentaurのNomen一族と戦いを繰り広げていたらしいので、その時代の絵だろう。
部屋にはたくさんのCyclopseの石像が置いてあった。また、入り口と出口に鉄格子があり、いかにも罠がありそうだ。私たちは鉄格子の下に石像を移動し、万が一鉄格子が落ちてきても完全には閉まらないようにして先に進んだ。
予想通り、次の扉に罠が仕掛けられていたのでダリーが外そうとする…が、手が滑って失敗してしまったようだ。鉄格子が落ちてきて石像に当たる。同時に、天井に穴が開き、川の水がものすごい勢いで部屋に流れ込んでくる。このままだと一分もたたないうちに部屋は水で埋まってしまうだろう。また、それと同時に天井から巨大ウナギとCyclopse Zombieが落ちてきて戦闘になった。サルビアがウナギに巻き付かれたもののエステルの爆弾によってウナギは倒され、私たちは鉄格子の下の隙間から元の部屋に戻り、部屋が水没する前に脱出した。
鉄格子と扉に阻まれ先に進めなくなってしまったので、魔法戦士であるサルビアがMerfolkにAlter Selfして水中呼吸が出来るようになってから、ゆっくりと鉄格子と扉を破壊し、今度も泳いで先へと進んだ。

心理学的には、英雄譚ではピンチも演出した方が感情移入しやすいらしいから、ここはありのままを書きましょう


次の部屋は古の神殿のようだった。壁に絵が描かれているが、今度は動物の頭の人型生物と、ボートの上にフード付きローブを身につけた人型生物だった。ローブはHorseman of Deathのカロンを示していると思われる。部屋には作り付けのランタンと、カロンの前には血の付いたボールが置かれていた。部屋にはダブルドアと、普通のドアの二つがある。ダブルドアには特殊な鍵がかかっており、普通の手段では開きそうにない。
このような古の神殿ではランタンが魔法的な鍵になる仕掛けが多いのだが、作りから言ってダブるドアの先は宝物庫か何かと思われる。今回の目的はヴァンホールドの民を助ける事であって宝探しでは無いので、鍵は放っておく事にした。しかし、ここまでの戦いで私たちもかなり消耗している。ここでハイダンヴュがテストラシアの民が気がかりだと言い、彼の民を想う心は何があっても曲がりそうになかったので一度テストラまで帰る事になった。

本当は鍵を開けようとしていろいろやってよく分からなくて、無理矢理扉を開けようとしたら罠で黒い稲妻が飛んできてボロボロになったから野営するハメになったんだけど…さすがに格好悪いし、カットね

ましてやその後、王さまが「ヒルナリックに怒られるから帰ろう」とか言い出すから帰る事になったなんて絶対書けないわよね。しかもその後、なぜかレストフにまで報告に行って、遺跡で見つけたお宝と引き替えにFullplate+2を前借りしちゃってるし。本当に民の命が大事なのかよく分からないわよね。まあ私はヴァンホールドの人なんてもう生存は絶望だと思うから、焦って遺跡を攻略しなくてもいいとは思ったけど、やっぱり王さまは民想いの方がポイント高いよね、きっと


数日後に遺跡に戻り探索を続ける。
遺跡に戻るとソウルイーター3体が襲ってきた。これはNegative Energyを持つElementalで、こいつに殺されるとUndeadになってしまうらしい。ボーダカイはこれを使って軍勢を整えていたのかもしれない。撃退し、先に進む。
先に進むと、部屋全体に熱されたタールの池がある部屋に出た。部屋には有毒ガスがあふれて危険な状態な上に空を飛ぶZombie Wizardに襲われたが、ヴェテンスカップにFlyをかけられたダリーが難なく撃破。こいつが何者なのかの情報は無かったがSpellbookなどを回収する。

奥は大きな食堂のような部屋になっていた。遠目に見ると大きな机を囲んでいる椅子にはたくさんの人が座っているが、ぴくりとも動こうとしない。また、部屋の4隅にはCyclopseのZombieたちもいるが、彼らもぴくりとも動かない。私たちが遠くから攻撃を行おうと身構えると、彼らは一斉に動き出した。よく見るとテーブルに座っていた人はヴァンホールドの正規兵の装備を身につけていて、動き出すと頭の先の部分がずれた。つまり彼らは頭を切られて脳を取り出され、Zombieにされたそうだ。その人の中にヴァンホールドの国王、ミーガー・ヴァーンも混ざっていた。嘆く私たち。しかし、Zombieになってしまったものは倒すしかない。
Cyclopse Zombieもそうだが、彼らは生前の能力を保持している上に普通のZombieよりも素早く動く。私たちは敵の物量とCyclopse Zombieの未来視、ヴァーンのSpring Attackに苦しめられ、サルビアとダリーは死ぬ直前まで追い詰められた。しかし、Cyclopseや正規兵たちを少しずつ倒していけば、あとはハイダンヴュとヴァーンの勝負。テストラでの闘技大会での結果と同じように、ヴァーンはハイダンヴュのグレイブに倒れるのであった。

ここは本当に苦戦して、王さまはヴァーンとの一騎打ちどころかInvisibilityしてもらったりしてなんとか生き残っただけだったわね。むしろ私の爆弾の方がダメージ与えてたと思う。ま、報告上ではちゃんと王さまに活躍してもらわないと広告の意味が無いからね


奥の霊廟には比較的新しい、人の死体が落ちていた。死体を調べようとすると、上から死体を同じ顔をした幽霊が降りてきて、「私は間違った。開けなければよかったんだ!ああ、あいつが来る」などと言ってくる。ボーダカイは長い年月に渡って封印されて来たが、彼がヴァンホールドからここに来て、封印を解いてしまったというのが今回の事件の発端のようだ。幽霊は退治したが、解かれてしまった封印は戻らない。私たちは、ボーダカイを倒さなければいけない。

このあたりにも国を広げるために、ね。こんなのがうろついていたらおちおち町も作れないし


どうやら次の部屋が遺跡の最深部のようだ。部屋には腐ったプールとがあり、その奥に赤い目を持ったCyclopseがいる。こいつがボーダカイのようだ。
話を聞くと、長い年月封印されていたために最近の事情を知らなかったようだ。他人の脳から記憶を吸収する事が出来るようで、ヴァーンやアリカなどヴァンホールドの強い人は殺して記憶を奪い、村人たちはソウルジャーと呼ばれるものに魔法的に閉じ込め、後で儀式の生け贄に使うために取ってあるらしい。つまり、ボーダカイを倒せばまだ村人たちは戻るという事だ。
ハイダンヴュが「お前を解き放ってしまった人間の愚かさは、同じ人間の私がお前を倒して責任を取ろう!」と言い、戦いの火ぶたは落とされた。ボーダカイも腐ったプールからGreater Water Elementalを召喚した。
ボーダカイはLichのようで、とても手強い相手だった。まずハイダンヴュがDominate Personの呪文をかけられ、無力化された。RageしたサルビアはWaves of Fatigueを受けて疲労している。こちらの攻撃はその堅い、乾燥した皮膚によって大半が弾かれてしまう。しかし、ダリーがWater Elementalを倒し、ヴェテンスカップハイダンヴュのDominateをDispelすると流れが変わった。ボーダカイは呪文をほぼ使い切り、追い詰められるとDimension Doorで逃げていった。
私たちがソウルジャーを集めていると、ボーダカイは再びDimension Doorで現れた。どうやら、一度逃げて向こうもNegative Energyで傷を治してきたようだ。「きさまら、許さんぞ!」呪文を使い切ってはいるものの、こいつはLich。その手で触られると高い確率で麻痺してしまう。それなりに傷は負わせたものの、ハイダンヴュ、ダリー、エステルは麻痺してしまう。全滅の危機だったが、サルビアは何度触られても根性で麻痺を防ぎ、最終的にはFalcionをLichの急所に当てる事に成功した。ボーダカイは倒れた。長く眠っていた副作用のようで、ボーダカイを倒すと同時にPhylacteryも粉になり、ボーダカイは滅びた。

本当に全滅するんじゃないかと思ったわね。サルビアが運良く何回もParalysisのSaveに耐えたからよかったものの、そうでなかったら全滅確定ね。そういえばここは王さまが活躍して無いけど…まあヴァーンとの戦いで見せ場は書いたし、問題ないわよね


私たちはヴァンホールドに戻り、ソウルジャーに閉じ込められていた人たちを解放した。かくして、ヴァンホールドの民の大半は無事に帰還する事ができた。王を失ったヴァンホールドはいずれテストラに併合される事になりそうだ。
ボーダカイの脅威を取り除き、CentaurのNomen部族とも協定を結んだテストラシアは、今後ますます栄えて行く事だろう。


その他
・助けに行ったCentaurの子どもは例の罠付き扉の奥で餓死していた。ボーダカイにParalysisさせられたまま倉庫に入れられ、放置されたらしい。
・ボーダカイの目にはまっていた赤いオーブはサルビアがこっそり拾って懐にしまったが、誰も見ていなかった。