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第21回(王国1)

 これまでのあらすじ

異界に迷い込んだ絵本作家ザリガーが書いた絵本を手に入れたハイダンビュと王国メンバー。そこにはMaterial Planeでは考えられないような風景と生物たちが描かれていた。
今、テストラシアでは絵本に書かれているものたちが次々と顕現していた。どうやら異界からの侵略を受けているらしい。顕現してきたものの一部が異界への鍵となる事が分かったが、現段階では異界に行くことは出来ないので受け身になるしかなく、国内で起こった怪奇現象を解決していくのであった。


 異界からの侵略

最近は異変が毎日のように起こっていたが、数日間何もなく過ぎた。
ある夜、ダリーが夢の中にいるとゴブリンが人に混ざって祭りに参加していた。よく見るとフェアリードラゴンなどの妖精たちがそこかしこに見られる。周りの人は何も気にしていないようだ。
…何かがおかしいと思ったダリーは、ゴブリンに話しかけてみた。ゴブリン曰く、彼は昔からタッツルフォードに住んでいるし、何も不自然な事は無いと言う。周りの人も同じ事を言う。
 
夢から覚めたダリーはとりあえず戸籍帳を調べてみた。すると、前は無かったはずの妖精たちの戸籍がなぜか存在する。歴史が書き換わっているのか?
他のパーティーメンバーに聞いてみると、昔からいた派とおかしい派に分かれた。おかしい派の方に精神抵抗が強い人が多かったので、魔法によるものだと当たりを付けてAntimagic Fieldに入ってみると、全員が妖精が昔からいたはずが無いと言うようになった。ヴェテンスカップが調べると魔法的な効果でそのように信じ込まされているようだ。
とは言っても国民全員を解呪して回るわけにはいかないので、しばらくは様子を見る事になった。
 
それからまた数日が経つと、フォートドレルブ方面に偵察に行っていたアーチャーから報告があった。沼の中に普段はいないはずのパープルワームがいたので射殺したところ、しゅるしゅると縮んで手のひらサイズになったので持って来たとのことだ。
調べてみるとFirst WorldへのFocusの一つのようなので受け取っておく事にした。


 Thousand Voices

以前にDivinationした結果は、ハイダンビュの子どもを助けたければFocusを集めて異界に乗り込め、というお告げだった。そこそこの数の異変を解決してFocusが集まって来たので、そろそろこちらから乗り込む事が出来るのではないかと考えたパーティーは入り口となり得る場所を探す事にした。
テストラの南西に広がる、中に入るといつの間にか入り口に戻されてしまう不思議な森が怪しいと踏んでCommuneで確認すると、正しいと返ってきた。準備をして出発する。
 
集めたFocusを持って森に入ると、以前とは違い迷わずに進む事が出来る。小道をしばらく進むと門があり、両脇に巨大な女戦士の像が立っているのが見える。ザリガーの絵本に書いてある地図を見ると全く同じ絵が描いてある。うまく異世界に入り込む事が出来たようだが、ここはFirst Worldではなく、Thousand VoicesというDemiplaneのようだ。門をくぐるとサルビアの持っている謎の剣が震えたような気がした。
 
道なりに進むといつかテストラでも見た、黒い泉と渦の上に黒鳥が浮いている風景が見えた。警戒して近づくと森から巨大な樹木人間が6体現れて襲ってきた。
大した相手じゃ無いと油断していると、6体で同時にChain Lightning*6を打ってきた。ボロボロになるパーティー。その直後、気がつくと樹木人間たちに囲まれてしまっている。どうもこのPlaneの住人はTime Stopがいつでも使えるようだ。その後も嫌がらせのように武器にSunderし続けて来たが、サルビアの武器と鎧が壊れただけで何とか撃退出来た。
 
ここで道が分かれている。どう考えても城に女王がいるに決まっているという事で、絵本の地図を見ながら城への最短ルートを取る事にした。
歩いていると、なぜか時間が経つのが異常に早く、かかっていた呪文がすぐに切れてしまう。どうやらMaterial Planeではもう1日ぐらい経ってしまっているようだ。急がなければいけない。
 
次のエリアはキノコの森だった。歩いているとキノコから枝が生えて大きな実がなっている。試しに割ってみると、中から小さいマンドラゴラが出てきた。思わず踏みつぶすと、キーと鳴き声を上げてつぶれた。すると、森のあちこちからたくさんのマンドラゴラが出てきた。な、なんと、マンドラゴラたちが…!マンドラゴラたちがどんどんがったいしていく!なんとキングマンドラゴラになってしまった!毒でダリーがConfusionしたが、特に問題なく倒して先に進む。
 
さらに進むと高さ数百Feetもあるような巨大な木々とそれに負けない大きさの滝があった。滝の横の崖から巨大な岩が前につきだしていてまるで手のように見える。無視して先に進もうとするが、サルビアがFlyをかけて滝の上に行こうとしてもなぜかある高さ以上は上昇することができず、先に進めない。この風景に関連する異変はまだMaterial Planeに現れておらず、鍵を手に入れていないのが原因だと考え、仕方が無いので回り道をする。


 ネリサヴィアルとリグリングマン

森を抜けると広大な草原が広がっていた。辺りには妖精、兵士、騎士などのたくさんの石像が立ち並んでおり、その奥には高さ300Feetの巨大な石造りの塔が立っている。よく見ると、塔の頂上にはBlack Dragonがとまっていた。Dragonは大きい声でパーティーに「ここから先に進むと攻撃するぞ」と脅してくる。
実力で排除しようとすると、塔の陰から聞き覚えのある声がした。「まあまあ、ちょっと落ち着いて、私の話を聞いてくれないか」塔の陰から出てきたのは数年前に行方不明になったネリサヴィアルだった。
 
ネリサヴィアルが話すには、このThousand Voicesの奥の城、House at the Edge of Timeでは女王ニリッサが儀式を行っており、ハイダンビュの子どもはこの儀式のFocusとして使われている。儀式が完成すればMaterial PlaneにFirst Worldの一部が顕現し、ネリサヴィアルの悲願であるGnomeのBleachingを防ぐという夢が実現出来る。儀式が終わってもテストラ国民には影響は無いし、子どもは単なるFocusで害は無いので責任を持って返すので、このまま帰って欲しい。と主張する。
無視して攻撃しようとするエステルを制止し、ハイダンビュがいろいろと交渉した結果、なぜかハイダンビュとハマヌーがネリサヴィアルに城まで案内してもらい、ネリサヴィアルに女王配下の魔法使いをおびき出させて一緒に倒す、という事になった。
 
ネリサヴィアルに案内されて道を進むハイダンビュとハマヌー。城の門まで何事も無くたどり着くと、ネリサヴィアルに魔法使いを呼び出して来るからここで待つように、と指示される。しばらく待ってネリサヴィアルが連れてきたのは、体が小さい芋虫から構成されるWorm That Walksの魔法使いだった。
リグリングマン(Wriggling Man)と名乗る魔法使いは「ネリサヴィアルめ、騙したな!」と言い呪文を唱えようとする。ネリサヴィアルも懐からBombを取り出して投げようとするが…。ハイダンビュが「まあ二人とも落ち着いて」と言って今度はリグリングマンを仲間に引き入れようとする。ここでもすったもんだがあったが、リグリングマンは女王に忠誠心があるわけでは無いらしく、ハイダンビュのGlaive+3をもらって寝返る事になった。
リグリングマンと共にパーティーのところに帰ってみんなに驚かれるが、その日はこのままMaterial Planeに帰る事になった。ネリサヴィアルはハイダンビュが信用出来ないのでこのまま草原の塔に留まるが、リグリングマンは裏切ってしまった以上行き先も無いので一緒に来る事になった。
 
Material Planeに戻りリグリングマンに話を聞くといろいろと教えてくれた。見た目の割に良いヤツである。今行われている儀式はSteal Landと呼ばれる儀式で、昔この辺りにあった国にかけられた呪文と同じものであるという事が分かった。儀式が終わるとテストラという国は記憶や記録からも全て無くなり、代わりに妖精たちの国がMaterial Planeに誕生する。つまり、ネリサヴィアルは嘘は言っていないが都合の悪い部分は隠していた事になる。
また、Thousand Voicesのガーディアンは女王の意思によって1日で生き返る事が出来るし、奪ったお宝もいつの間にかここに戻って来てしまうらしい。つまり、女王を倒すためには1日で全てを突破しなければならないという事である。
これだけを聞くと女王はThousand Voicesの中では絶対の力を持っているように見えるが、実は女王はガーディアンを通じてThousand Voicesを支配しているので、ガーディアンが倒されれば力が弱くなるらしい。Steal Landの儀式を止めたいのであれば、ガーディアンをいくつか倒した後、Material PlaneでSteal Landに対するカウンターのような儀式を行えば一定確率で止められるそうだ。
ようやくここで、やはりこれは儀式を止めないとまずいとハイダンビュが言ったので、まずはネリサヴィアル退治しに行く事になった。
 
再びThousand Voicesに進入すると、リグリングマンの話通り、前回入った時に倒したはずのガーディアンたちが蘇っている。なぎ倒しながらなんとか草原まで辿り着くと、再び塔の陰から声がする。「ハイダンビュ、あんたに恨みは無いけど、私の夢のためにここを通すわけにはいかない」それと同時に塔の上のBlack Dragonも羽ばたき、襲いかかってきた。
パーティーにAcid Breathを吹きかけた後、Time Stopから自分に呪文をかけ近接戦を挑んでくるBlack Dragonの鱗は異常に堅く、ハイダンビュでもなかなか有効打を与える事が出来ない。しかしそれよりもネリサヴィアルの方が数段やっかいな相手だった。塔の中に隠れ、超音波感知で透明な物を感知し、投げるBombは当たった相手の意識を混乱させ、さらには爆発からは数匹の蛇が生まれ相手に噛みつく。PC側のAlchemistが遠慮して使っていない技を全て使い攻撃してくるネリサヴィアル相手にピンチになるパーティー。
しかし、ヴェテンスカップが決死の覚悟で塔の中にDimension Doorでテレポートし、Waves of Ecstasyを浴びせた辺りから戦況が変わった。ネリサヴィアルは毎ラウンドTime StopからのHealで回復するものの、ヴェテンスカップの相手のみで手一杯だ。その間に他のメンバーがBlack Dragonを集中攻撃して倒した。最後はAnti-magic Shellの中でサルビアにGrappleされ、ネリサヴィアルは観念した。
この戦闘でほぼ全てのリソースを使い切ってしまったため、ネリサヴィアルを捕らえてMaterial Planeに戻る。幸い彼女はガーディアンでは無いらしく、外に連れ出す事が出来た。牢屋に入れておいたが、明朝にはBleachingで死んでいるところが発見されたそうだ。

 House at the Edge of Time

一日休んだ後、再度Thousand Voicesに行く。草原まで行くとBlack Dragonが復活していた。ネリサヴィアルがいないので倒せない相手では無いが、まともに戦っては消耗が大きすぎる。リグリングマンが言うにはガーディアンは自分が守る領域から大きくは離れられないそうなので、走って逃げる事にする。Breathを一回食らうものの、彼の言う通り逃げる事が出来た。
城の入り口にかかる橋まで辿り着くと、リノームが待ち構えている。さすがに城の中の敵からは逃げる事が出来なさそうなので戦う事にする。毒のBreathに苦しめられたがさほど大きな被害も無く撃破し、城に入る。
 
城の広間で待っていたのはジャバウォッキーだった。頭の上に全身鎧の騎士がまたがり、パーティーに宣言する。「ここより先は偉大なる女王の城。早々に立ち去るがよい。さもなくば、ジャバウォッキーの目が火を噴くぞ!」
ハマヌーが騎士の鎧をよく見ると、自分の家の家紋が彫ってある。あれは、父の鎧?という事は…あれは盗人に違いない!「我が父の遺品を使う盗人め、成敗してくれる!」
ジャバウォッキーは目から強力な火の光線を打ってきたが、リグリングマンの助言通りProtection from Energyをかけておいたので何とか耐えられる。先に騎士を攻撃すると、割とあっけなく倒れ、ハマヌーの前に落ちてきた。落ちた拍子で兜が脱げたその素顔は、ハマヌーの父その人だった。慌ててBless of Lifeで生き返らせるハマヌー。その間にジャバウォッキーも倒れた。
リソースがもう無いのと、意外なところでハマヌー父を回収したため再度帰る事にした。
 
意識を取り戻したハマヌー父に話を聞く。今から20年ほど前に森で女を見て追いかけていくと変な森に出てしまい、それ以来ずっと操られて城の門番をしていたそうだ。操られていた時の記憶もあるそうで、この城には
 

  • リノーム(次に行くと復活しているはず、毒)
  • ジャバウォッキー(次に行くと復活しているはず、目からビーム)
  • バンダースナッチ(通称裏の風)
  • ゾモック(キノコブレス)
  • アンコー(インコ)
  • ワイバーン(舌でTouch Attack)
  • ニンフ(見た目が恐ろしい、Gaze有り)
  • メデューサソーサラー(Pounce)
  • 昔の王様(ノーバフファイター)
  • 女王ニリッサ(Sorcerer/Druid/MisticTheurge Nymph)

 
がいると教えてくれた。


 Steal Land

とてもでは無いが全てのガーディアンを一度に倒す事は不可能そうなので、やはりまずはSteal Landを中断させ、Thousand Voicesと女王ニリッサをMaterial Planeに引きずり出す必要がありそうだ。
儀式への対抗のため、まずThousand Voicesの外にいるガーディアンを全て倒して来た。すぐにMaterial Planeに戻って夢の世界に入り、あらかじめお触れを出して集めておいた国民の前でハイダンビュが古の王国から受け継がれた角笛を吹き、消えかかっているテストラの記憶を呼び起こさせ、そこですかさずハイダンビュが演説を行う。「国民よ、今テストラは異界からの侵略を受けている。我々は自らの国を守るために戦い、打ち勝たなければならない!」
この手順は功を奏したようだ。国民の歓声の中で夢から覚めたパーティーが見たものは、テストラ城があったはずの場所にそびえ立つHouse at the Edge of Timeだった。後は女王を討伐に行くのみである。
 
To be continued...
 


 

本日の名言

  • 樹木人間に鎧をSunderされたサルビア、「これはいわゆるサービスシーンですね」他の人「…」
  • Confusionしてひたすら自傷し続けるダリーを見てハマヌー、「そんなにこの世がイヤだったのか」
  • Worm That Walksに会心のIntimidateをかけたハイダンビュ、「体の一部が逃げたりしない?」
  • ハイダンビュがWorm That Walksと一緒に帰って来たのを見てDominateされたんじゃないかと心配するパーティーにダリー、「違う、あのハマヌーの渋い顔を見てくれ。きっとDominateじゃなくていつものアレだ」
  • Black Dragonについて聞かれたネリサヴィアル、「あのドラゴンには伝説がある。Paizoの掲示板で、かのJacobsが強くしすぎてゴメンねと謝っていた。」
  • ハマヌー父の事情を聞いたハイダンビュ、「君が得た教訓は、怪しい女にはついて行ってはいけないという事だな」