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第16回(王国1)

 4713AR 6月


マリーとフラッセの結婚式

かねてより予定されていたマリーとフラッセの結婚式が行われる日が来た。
2人の結婚式はテストラの外の森の中にあるエラスティルの聖地で行われる事になった。マリーはテストラシア初期からの住民、フラッセは国の重鎮という事もあり、たくさんの一般招待客と王宮メンバーが集う規模の大きな式となった。
式の途中、神父の頭に数匹のミツバチがまとわりついてきた。神父がこれを潰すと、なぜか森の奥から大量のミツバチの群れが現れて一般客に襲いかかろうとしてきた。
ヴェテンスカップは、スズメバチならいざ知らずミツバチが群れを作って人間を襲う事などあるかと疑問に思ったが、Fireballで群れを一撃で焼き払った。
一息付いてヴェテンスカップが先ほどの疑問を王宮メンバーに話していると、ダリーは森の中から何者かがこちらを伺っているのに気がついた。それと同時に、どこからともなく声が聞こえる。
「私の居場所を奪った復讐だ!Fell Night Realmの女王がお前らを白い霧で包み、イバラによって殺すだろう!」声と同時に木の間に隠れていた者たちが現れて襲ってきた。
彼らは一見スプリガンのように見えるが、全身からイバラが生えていてまるで植物のような不思議な生き物だ。運悪く最も近いところにいた市民が殴られると、一撃で即死した。どうやらスプリガンよりも力も強いようだ。
一般人を逃がし、応戦する王宮メンバー。前線に出ていたダリー(正装をして鎧を着ていなかった)が掴まれて少し危ない場面もあったものの撃退する事はできた。(なお、この時フラッセは新婦と義理の兄にいいところを見せようとやたらと張り切っていた)
戦闘が終わり、気がつくと辺りは深い霧で覆われている。この状態で森の中を歩くのは危険である。調べて見ると魔法的な霧である事は分かるが、広範囲なので対処の方法が無い。とりあえず教会に集まって一晩寝て、Divination系の呪文で霧について調べて見る事にする。夜になり、眠った人たちの大半はなぜかDream Feastに入る事ができず、代わりに全身から色が抜けて霧と同化してしまう悪夢を見る。ご飯を食べられないどころかよく眠る事さえできないので一般人たちに動揺が走る。
次の日の朝、教会にあった備蓄の食料を食べていると、一般人たちが噂話をしている。「昨日のあの声、ランダーさんの声じゃなかったか?」詳しく話を聞いてみると、この辺りのレンジャーの中心人物だったGnomeのランダーという男がいたが、最近ダリーがWardenとしてこの辺りのレンジャーを纏める事が多くなり、存在感を失ってダリーを恨んでいたという事が分かった。さらに、最近ランダーは行方不明らしい。
覚え直した呪文を使って情報を集める事にする。まずはハマヌーがSpeak with Deadをイバラスプリガンにかける。結果、彼らは教会の裏手にあるポータルの先にあるイバラの城から来ているという事が分かった。また、白い霧もポータルを通じて来ているらしい。それならば、ポータルの先に行き原因を止めるしか無いだろう。
この話を一緒に聞いていたAlchemistのネリサビアルは「興味があるから1人で行ってくるわ。ヒャッハー」といって勝手にポータルに入ってしまった。彼女はGnomeなのでFirst Worldに関連がありそうなものに興味があるようだ。

イバラの城

ポータルをくぐった先は直径2Mileほどの小さなDemiplaneだった。真夜中の森であるが、先ほどと違い霧はさほど深くない。空を見上げるとものすごい数の星と二つの月が見える。木に登って周りを見渡してみると近くに山があり、そこに城らしきものがあるのが見える。
近寄ってみると、城はイバラの木でできている事が分かる。やはりこれがイバラの城だろう。城は三本の塔と基底部分から構成されていてとても広そうである。まずはOverland FlightをかけているサルビアがInvisibilityして偵察に行く事になった。もしもの時のために、他のメンバーはDimension Doorで加勢に行けるように準備をしておく。
さて偵察と言えば、重要そうな所から見るのが常であろう。サルビアはまず中央の塔の、一番上の部屋の窓を覗いてみた。すると、その中に豪勢な服を着たFeyらしき女が立っている。あからさまに女王である。女王は透明のはずのサルビアをじっと見つめて、呪文を唱えてサルビアを指さした。…Finger of Death!!サルビアはなんとか耐え、その様子はTelepathic Bondをかけていた他のメンバーにも伝わった。ヴェテンスカップが即座にDimension Doorし、加勢する。多人数相手に不利だと思ったのか、女王は即座にTree Strideをかけて逃げ出した。…イバラでできたこの城はTree Strideで自由に移動できるようだ。その部屋は階段が無い(つまり窓以外に入り口が無い)不思議な部屋で、部屋の奥には何かの儀式の後がある。調べて見ると何かを封印する儀式の残骸だが、鍵となるものが抜かれているために封印されていたものが抜け出た後のように見える。きっとあの女王はここに封印されていたが、誰かが逃がしたのだろう。
階段が無いので窓から一つ下の階に降りる。そこは女王の寝室のようで、豪華な調度だ。一行は部屋を漁り金目のものを見つけようとする。ダリーが部屋を調べていると、ふと直径5Feetほどの柱に小さな覗き窓が開いている事に気がついた。覗いてみると…さっきの女王と目が合ってしまった!Tree Strideで柱の中の空間に飛んで様子を見ていたらしい。エステルが覗き穴からBombを投げ込むと、女王は再びTree Strideで逃げていった。仕方が無いのでそのまま部屋を漁るが、豪華な割には大して金目のものはなかった。
この部屋には下り階段があったので、下に降りる。城の構造から考えると当然ではあるが、そこは謁見の間だった。部屋には玉座があり、そこには…先ほどの女王が座っている…。女王は、「私をここまで追い詰めるとは、愚かなり。私はかつて封印されたが、封印はとかれた。貴様らの王国作りごっこは終わり、死を迎えるのだ!」話を聞くと女王は彼女の王国であるこの城をMaterial Planeに顕現させ、Material Planeを侵略したいらしい。
そこで口を出すのがハイダンビュである。「Material Planeに出てきていいからさ、俺と結婚しない?」女王としては彼女がFell Night Realmの女王でさえあれば別にいいらしい。いろいろと話し合った結果、なぜかテストラシアとFell Night RealmはFell Night連邦(テストラシア連邦は女王に却下された)を作り、女王(ロスウェンという名前らしい)が女王、ハイダンビュが王になる、という事で落ち着いてしまった。……。なお、この話の間もハイダンビュは件の植物人間を大量生産してRiver Kingdomに突っ込ませようか、など、明らかにおかしい言動をとって他のメンバーに大きな疑念を抱かせた。
話がまとまりつつある時、下の階からGnomeが現れた。「女王よ、約束が違うではないか!」ロスウェンは一言、うるさいというと指をさし、哀れなGnomeは死んでしまった。顔を見るとランダーだった。ロスウェンが説明するには、誰かがMaterial PlaneとShadow Planeをつなぐポータルを作ろうとしていたが、間違ってこのDemiplaneへのポータルができてしまった。ランダーはそこを見つけて入ってきて、封印を解く代わりに恨みのあるダリーとその王国を滅ぼすように女王に依頼した、というのが今回の事件の真相らしい。
結局、そのまま帰る事になった。霧はFell Night王国がMaterial Planeに顕現するために必要なようなのでそのままにして、一般客はTeleportの往復でテストラシアに返した。

帰還

テストラに帰ってくると、ハイダンビュは自分から「リンデリックとヒルナリックには俺から話しておくから」と言い残してさっさと帰ってしまった。
リンデリックもヒルナリックも、"何故か"結婚(もちろん重婚である)についても連邦(相手国はEvilのFeyが治める国である)についても特に反対はしなかったらしい。そしてFell Night連邦は来月にも現実となってしまうのであった。何か良からぬ事が国の中枢で起こっているようだ…。
なお、ダリーはこの日のために2人への贈り物として、密かに新居を建築させていたのだが、それどころの話ではなくなってしまった。

 4713AR 7月


沼の探索1

この月の冒険はテストラシア西部の沼地を探索する事になった。
うっかりニンフの群れの水浴びを覗いてしまう事があった。エステル以外の目がつぶれたが、エステルが非礼を謝罪し他のみんなを引っ張って行く事で平和的に別れる事ができた。
Bog Mummyの群れに遭遇した。Bog MummyはMummyなのに湿っているからFire Immuneという緑は汚いクリーチャーだったが、ハマヌーのUndeath to Deathで半数が吹っ飛び、残りもハイダンビュの攻撃などで倒された。
河の途中で、森から流れた流木がたまってダム状になっているSwamp Scarという場所を見つけた。探索すると、中には邪悪なSpirit Nagaが住んでおりCharmでおもちゃにしてやると言って襲ってきたので返り討ちにした。
洞窟を見つけた。中を探索するとChuulの群れがいてあっという間に倒されたが、そこそこの量のお宝を持っていた。
最後に日が余ったので、West Windに挑戦に行った。West Windは初手で上空100FeetからヴェテンスカップにChargeし、かつ冷気の呪文を使ってヴェテンスカップに瀕死の重傷を負わせたが、反撃を食らい勝ち目が無い事を悟ると、修行して出直してくると行ってTeleportで逃げ出した。

Fell Night女王の暴走

ハイダンビュとロスウェンの結婚式は何事もなく終わり、Fell Night連邦が発足した。
その直後からロスウェンは提案をハイダンビュに持ちかけ始めた。生き物に対して女王が特別な儀式を行うと、その生き物は植物人間(Blumble Creature)となり、腕力などが強化され、さらに女王に絶対の忠誠を誓うようになるらしい。ロスウェンは軍備増強のためにこの生き物をたくさん作りたいとハイダンビュに要望した。
ハイダンビュはまず、親衛隊のクリスタルナイツに話をした。「君たち、強くなりたいと思わないか?」当然はいと答えるクリスタルナイツ。そして彼らはFell Nightに連行され、植物人間となって戻ってきた。植物になる事によってメンタリティーが変わった事もあり、彼ら自身は特に問題を感じていないのでOKと主張するハイダンビュ。やはり何かおかしい。ちなみに法務担当のヴェテンスカップによればTemplateを付けてはいけないという法律は無いので法律上はセーフらしい。
その次に女王は犯罪者を植物人間に変える事を提案した。反逆者が女王に忠誠を誓うようになり、兵隊として使えば軍備も増強されるので一石二鳥との主張である。ハイダンビュはこれにも賛成し、あげくの果てにそのためにFell Nightにたくさんの留置場を作ろうと言い出す。
この動きに始めに表立って反対したのはエステルである。Chaoticな彼女としてはここのところの統制国家への道がやや気に食わなかった事もあり、稟議で留置場作成に反対した。なんとか留置場作成は止まらせたものの、ロスウェンとハイダンビュ、それとなぜかヒルナリックに睨まれる。

それぞれの密談

その日の夜、ヒルナリックがハイダンビュの部屋を訪ねた。
「ハイダンビュ様。妖精であるロスウェン様は無限の命があるのに対し、あなた様は定命の存在。そこで、あなた様が無限の寿命を得るための方法を持ってきました。」ヒルナリックが言うには、いくらかのお金と数人の人間の生け贄を用意して儀式を行う事により、ハイダンビュは無限の命と精神攻撃への耐性、ついでに気に入らないやつをGazeでDominateする能力を得る事ができるらしい。ハイダンビュは「悪くないけど、まずは誰かで実験したいなあ。サルビアとかどうかな?」と提案する。
ヒルナリックは「あとあの爆弾外交官なんですけど、ジャマだからそろそろやっちゃいませんか?」という提案もした。ハイダンビュは「うん、その通りだね。方法を考えておこう。」と答えた。国の中枢で恐ろしい密談が交わされている…。
時を同じくして、エステルハマヌーに相談に行っていた。「最近王さまがおかしいと思うんだけど、ちょっとあなたの神様に呪文でお伺いを立ててみてくれない?」ハマヌーにCommuneとDivinationをしてもらい、"ハイダンビュは憑依や入れ替わりは起こっていないが、魔法的な原因によって邪悪な性格へと変わっている"、"直す手段はDeckを引く、Wish or Miracleする、Orb of Opositionを使うのいずれか"という恐ろしい回答を得ていた。
即座にハイダンビュ以外の王宮メンバーを集め、作戦会議に乗り出すが、深夜になっても名案は出なかった。
Divinationで提示された方法を手に入れるのは金銭、機会共にに厳しく、最後の手段として考えられるのはハイダンビュを説得し、反省したところでAtonementを使う事である。しかし素直に説得に応じるとは思えないし、何とかして捕らえて表向きには病気だなどと言って時間を稼ごうにも、Dream Feastの世界を通じてすぐに真実は伝わってしまうだろう。難儀な世界である。さらに恐ろしいのは、王宮メンバーには誰一人としてはったりが得意な者はおらず、人の嘘を見抜くのが最も得意なのはハイダンビュだという事実である…。
早急に手を打たなければならないが決め手となる手段は無く、動きがばれるのも時間の問題。テストラシアは建国以来最大の危機を迎えていた。

ハイダンビュとヒルナリックの密約

次の日、ハイダンビュはサルビアを訪ねて聞いた。「この国のGeneralとしてもっと強くなりたいと思わないか?」ハイダンビュが邪悪になったと聞いていたサルビアは、できればメイドとして暮らしたいですと苦しいながらも何とかごまかし、断った。ハイダンビュは次にハマヌーを訪ねて同じ事を聞いたが、やはり断られた。
これらのやりとりで早くも様子がおかしい事に気がついたハイダンビュは、ヒルナリックに相談した。「なんかもううちのメンバーにはバレてるっぽいから、冒険中にいい機会があればみんなやっちゃおうと思うんだけど、どうかな?」するとヒルナリックは、何らかの合図さえもらえれば、自分だけであればいつでも何度でもTeleportで加勢できます、答えた。外見はヒルナリックでも、もはや中身はDevilと入れ替わっているようだ。
次の冒険中に他の皆が弱るようなチャンスがあれば、きっとハイダンビュは行動を起こすだろう。

 4713AR 8月


ブレヴォイ内乱への出撃

ブレヴォイで内乱が起こったという情報が入ってきた。レストフは関係が無いはずだが、内乱のどさくさに紛れてレストフを占領しようという輩がいるらしく、ソートロードたちからテストラに援軍の要請が送られてきた。
まずはテストラ内部で軍議を開き、どの程度の軍隊を送る余力があるかを調べる事にする。今や軍事国家となったテストラでは子どもなどの一部を除けば国民の大半が民兵として活動できるように訓練されているため、人口は20000人を超える程度しかいないにも関わらず、民兵であれば10000人以上を送りこむ事が可能である事が分かった。
調査が終わった所でソードロードの軍議に参加すべくレストフにTeleportする。軍議には王であるハイダンビュのみ呼ばれた。戦況としては、本来はブレヴォイ北部で起こった内乱でレストフには余りの兵が送られてきているだけらしい。しかし、それでも2000人を超える敵兵力が予想されるそうだ。対するレストフの軍備は1000人ほど。街で籠城戦を試みれば対抗できなくはないが、籠城戦では街への被害が大きいため、できれば市街の外で迎え撃ちたい。そこでそのための兵力をテストラに求めているようだ。
結論として、テストラは5000人の民兵を派遣し、正規兵などは全て国の防衛のために本国に置いておく事になった。5000人のうち2000人ほどにHide、Wooden Heavy Shield、Clubを用意して守りを固める前線部隊とし、残りは軽鎧とSlingによる投石部隊として戦場に向かわせる作戦である。まるで原始人のような軍隊であるが、戦意も高く他国の民兵よりは訓練も行き届いているので、兵力としてはなかなかのものである。
そして戦争の火ぶたは切られた。数で3倍以上の優位を誇るレストフ/テストラ連合軍は襲ってきた軍隊を蹴散らし、無事に勝利する事ができた。市街地には被害はなく、軍の死者はおよそ50人ほど。ソードロードたちは大変に感謝し、友好の証としてRod of Splenderをハイダンビュ王に贈った。そしてそのRodはもちろんロスウェンの手に渡った。

 4713AR 9月

沼の探索2

先月に続き沼を探索した。
Bog Striderと呼ばれる種族と遭遇した。彼らは見た目によらず知的な種族だったため、友好的に会話をする事ができた。彼らから得られた情報によると、依頼にある巨大ナメクジは群れで生息し、かつ強力な酸を吐くため警戒した方が良いとの事だ。
Azure Lilyと呼ばれる、沼にしか生息しない珍しい植物を発見した。この花は通常は触れるだけで爆発して辺りに毒をまき散らすが、うまく回収する事ができれば有効な毒物の材料になる。5本生えていたのでダリーが3本の回収を試み、1本だけ爆発させずに回収する事ができた。残りはまた増えるのを待つために置いてきた。
特に危険に陥るような事件は起こらなかったため、今月はハイダンビュは何も行動を起こさなかった。