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第13回

前回のあらすじ

 クラインというおっさんを捜すために迷いこんだ地下世界UnderDarkでサーペントフォークの居城を見つけた一行。
 これまでの流れからしてコイツらが捕まえているに違いないという希望的観測のもと、その要塞に潜入するのだが、
 偵察役のクレインがあっさりと見つかってしまい、ひとまず引き下がることに。
 さらなる準備を整えて旅立とうとしたのだが……

謎の奇病、発生

 次の日の朝、誰かのうめき声で目が覚めた。
 曰く、「学校なんて行かない方がカッコいい(キリッ」
 また曰く、「働きたくないでござる……」
 さらに曰く、「No Dungeon! No Dungeon!」

 偵察役のクレイン、魔法少女シンシア、神罰代行人イルマリの三人がよく分からない言葉を発していた。
 モーロックの長老に相談してみると「こ、これはNEED(No Education, Enployed and Dungeon)病! UnderDarkにやってきた冒険者のノイローゼのようなものじゃよ」と言うではないか。しかも治すには一人2000gpもの大金が必要とのこと。
 我々が費用の捻出に困っていると、モーロックの長老が「祖先の墓を掘り返せば、なにかお金になる物が出てくるかも知れませぬ」と言うので、自分から祖先の墓荒らしをしようと提案する長老に不安を覚えないでもなかったが、背は腹に代えられぬということで子孫の見守る前で墓荒らし決行。

 どうにか彼らを治療する金を手に入れたものの、すぐに戦列に復帰してくれるわけではないので、よそから雇い入れたローグ(クラーナ)とファイター(ロートレック)と共に再戦に臨むことに。

潜入ミッション TAKE2

 前回の反省を踏まえて、クラーナさんに先行偵察をしてもらったあとにハザルのストーンシェイプで要塞に風穴を開けてインビジビリティ・スフィアーを使って侵入するという大胆な作戦に変更。前回クレインと鉢合わせしたサーペントフォークのキャスターと遭遇。
 全員で取り囲んでタコ殴りにしてやろうと思ったら、キャスターの手から七色の光が!
 その瞬間に前衛の要キールが石化、他のキャラクターも大きなダメージを受けてしまう。
 さらにヴォルフラムにシールドアザーがかけられ、じりじりと回復呪文が削られていく。
 キールに続いてロートレックも倒れた結果、物理火力が封殺されてしまい、呪文抵抗力の高いサーペントフォークに大苦戦。
 さらに後ろから増援がやって来てしまったので、とりあえず撤退することに……

 と、そのときである。

 ハザルの真下にハングリー・ピットが放たれ、ヴォルフラムの手が届かなくなってしまった。
 危機一髪と思われたが、キールの石像やロートレックをピットの中に投下して、ナイト2000をその場に残すことでなんとか逃げ帰ることが出来た。

潜入ミッション TAKE3

 クラーナさんは先ほどの戦闘で心が折れたのか、パーティを離脱することになってしまった。代わりに、どこかであったようなバード、いや、メリアタをパーティに加えてもう一度 突撃 潜入することに。

 インビジスフィアーでもって全員でキャスターの部屋へ突撃するが、敵は不可視状態も見えるようで開始早々ヴォルフラムはベイルフルポリモーフの餌食に。彼はか弱い蛇に変身させられて、要塞の外側に逃げてしまう。そして、2度目のプリズマティックスプレー。キールは2度目の石化危機を気合いで(CP2ptをつぎ込んで)耐え抜くが、メリアタとロートレックが他の次元界へ転送されてしまった……ことメリアタに関しては長い付き合いだっただけに、各人が別れを惜しんだ。
 石化を耐え抜いたキールはメリアタの恨みを込めてスマイトイービル。瞬時にキャスターを沈め、残る護衛も返す刀でバッサリと。

 しかし、このとき彼らは知るよしもなかった……この10倍以上の敵を倒すことになろうとは。

決戦!サーペントフォーク城

 さて、この戦いに勝利したころ、NEED病に伏していたイルマリが奇跡の復活。さらに東国からはるばる冒険に来たゼン・アーチャーのグンマを仲間に加えて、クラインさんの捜索を続けることに。
 頭のよろしくない彼らは、地下へ続く隠し扉を見つけることが出来ず、潜入しては敵を倒し、潜入しては敵を倒し、繰り返すこと1週間、サーペントフォークの死体を積み上げること六十有余。
 ついに、この要塞の大将が乗り出してきて正面決戦と相成った。
 大将は最後にこう尋ねてくる。
「毎日毎日要塞を攻めやがって、もう半数も兵士は残っていない。お前たちの目的はなんだ?!」
 そして、ヴォルフラムはたった一言だけ。
「ただの人捜しだ」

 唖然とする大将、わずかな沈黙を挟んでぶち切れる。
「こんなことになるんだったら居場所ぐらい教えてやったわ!かかれ!」

 こうして正面決戦の幕が上がるわけだが、しょせんは邪悪なクリーチャー、我らが殺戮パラディン・キールの敵ではなく、あっけなく要塞を手中にするのだった。こうなってしまっては、もはやどちらに正義があるのか分からない。

 こうして、無事要塞を手に入れることが出来た一行は、地下室からイケメンクロニクラー・クラインをついに、やっと救出した。


あの、私たち帰りた……え、アレ……?

 一行が地下世界を巡っているうちに、どうやらSaventh-Yhiの探索もおおかた終わっていたようで、そろそろ彼らの王国へ帰りたい時期。報酬であったグレーター・テレポートの巻物をおねだりしにいったら、アミバさんにはクラインさんの話をもう少し聞いてくれと言われてしまった。

 クラインさんの話

 サーペントフォークたちはかつてエダーシアスという神に率いられ、セカミナという地下世界のすべてを治めていた。
 彼らは地上世界にも目を向け、当時地上を席巻していたアズラント人と戦うことになった。
 一度は膠着状態となるが、ある日アズラント側にサヴィスという英雄が現れてエダーシアスの首を切り落とし、サーペントフォークたちを地下世界に追い返した。率いるべき神を失った彼らは次第に力が衰えていき、地下の神殿で眠っている。先日一行が落とした要塞が、その神殿だったのだ。

 現在のサーペントフォークは以前に比べれば力を弱めているが、まれにエダーシアスがいた時代の能力を持った個体・純血種が生まれてくる。
 そんな純血種の一人、ヴァイル・アザールというクレリックがエダーシアスを再生させようと試みている。
 彼はすでにエダーシアスの頭蓋骨を手に入れ、次は失われた肉体を呼び出す儀式を行おうとしている。
 もし、今エダーシアスが復活するようなことがあれば、今度こそ彼らは地上世界を手中に収めるだろう。

 エダーシアスが復活する前に、ヴァイル・アザールを止めるのだ。
 君たちに、この仕事を託す。

 これから、UnderDarkの果てにあるヴァイル・アザールの本拠地(イルムリア)に侵攻しなければならないが、君らは潜入というものがどうも苦手らしい。まずは我々がイルムリアに戦争を仕掛け、そのどさくさに紛れて中枢に突撃するのだ。

 しかしながら、彼らと戦争するためには戦力が足りない。そこで、ハンターズメイズと呼ばれるダンジョンへゆき、モーロックの先祖が用意したと言われるグレート・ウェポンを持ち帰ってくれ。

 健闘を祈る。


というわけで。

 グレーター・テレポートの巻物ももらえず、協力を余儀なくされてしまった一行。
 仕方がないので件のダンジョンの入り口へ向かうと、近くを流れる水路から巨大な異形が突然現れた。

 その異形は叫び声を上げて一行を混乱させ、酸のブレスを吐いてきた。
 混乱はハザルのFreedom Call のおかげで抑制されるが、物理攻撃も属性攻撃もあまり効かない様子で、ダメージを与えたそばから再生していく厄介な敵。触手攻撃やブレスの連続で回復リソースは削られ、ゼン・アーチャーのグンマは倒れ呑み込まれてしまう。
 ずるずると戦いが長引き、ハザルのFreedom Callの効果もあと少しで切れてしまうというタイミングで、ヴォルフラムのファイヤーボールがひときわ強く輝いた。急所に当たったのか何が起こったのかははっきりとはしなかったが、その炎がとどめの一撃となった。

 準備していた魔法の多くを削がれてしまった一行は、力なく拠点へ引き返すのだった。