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第十三回「Into the Maw」

Session13 Into the Maw



 ストーリー


奈落の監獄島


さらわれたLavinia救出のため、はるばるAbyssまでやってきた我らがWyvern's Clawの面々。前回成り行きで助けたデーモンのAzaelの情報で、VanthusとLaviniaの居場所は分かったのは良いが、そこは奈落の中でもデーモンロードの不興を買った者たちを閉じ込めておく監獄島ということだ。一体どれほど危険なところかわからない。
そんな所に無策で飛び込むのは流石に怖いので、一応Divinationしてみようという話になり、Abyssでも感度良好なLeichenがDivinationしてみる。その内容は大雑把にいうと、

正面突破は大きな犠牲を払うことになる。うまく立ち回って敵同士をかみ合わせろ

という感じだった。どうも監獄内で勢力争いのようなものがあるらしい。それをうまく利用しろということだろうか。何にせよ力押しが通じるところではないようだ。
 

船魔術師のまじないのおかげか、Sea Wyvern号は無事に監獄島に辿り着いた。監獄島はジャングルの生い茂った島と荒れ果てた火山島の二つの島から成り立っており、その島の間は大きな二本の橋でつながっている。良く分からないが、監獄と言うぐらいだからより環境の厳しい火山の方が本命だろう。島の上空には多数の鳥が飛んでいる、と思ったら全部ヴロックだった。うんざりする。
とにかく正面から乗り込むわけにはいかないので、ジャングル島の外れから上陸することにする。ここならある程度は船を隠しておくことができそうだ。
 

まずは空から偵察しようということになり、Wind Walkで接近することにする。大量のヴロックが飛んでいるが、そこはInvisibility Sphereで身を隠して解決。ヴロックはInvisibilityを見破る手段をもたないのだ。
しかし、そう思って油断していたのが悪かった。敵はヴロックだけではなかったのだ。監獄に対する空からの侵入者への備えとして配備されていたナバッスゥ・デーモンに発見されてしまったのだ。True Seeing at willなナバッスゥ・デーモンにInvisibilityなど何の役にも立たない。油断していた一行を発見したデーモンは300フィート向こうから一気に飛び込んできた。
ナバッスゥの凝視攻撃にクラクラしつつも、何やら悪い予感がしたのか全員セーブを通して逃走をはかる。なにしろWind Walk状態では戦いようがない。幸いにしてWind Walkの移動速度についてこれるような生き物はまずいない。あっさりとデーモンを振りきった一行は大慌てでジャングルに着陸して物陰で元に戻るのだった。
永遠のように感じられる5ラウンドが過ぎ、元に戻った一行だったが、どうやらナバッスゥ・デーモンが追撃してくることはないようだ。ほっと一息つく一行。だが、安心するのはまだ早かった。
 

Die Jacobs Die


バキバキという破砕音が響いたかと思うと、ジャングルの木々をなぎ倒して巨大な怪物が姿を現した。爬虫類のような竜のような悪魔のような奇妙な生物。仮にアビサル・ティラノとでも呼ぼうか。見るからに凶暴そうなその姿に臨戦態勢を取る一行。はたしてアビサル・ティラノは一行に猛然と襲いかかってきた。
この戦いは悪夢のような戦いであった。
オープニングはマッシブ越えダメージ+Chaダメージのブレスからスタート。この一発で術者系はHP半減である。しかも、アビサル・ティラノは実はオビリスと呼ばれる太古のデーモンで、その姿のあまりの異質さは定命のものを狂気にと誘う恐るべき呪いを秘めているのだ。この呪いにやられたのはPlutoLensだった。オビリスの呪いにより抑えがたき殺戮衝動に取りつかれた二人は手じかな生物を死ぬまで攻撃し続けるのだ。しかもどういう理屈かDRがついたりMind EffectにImmuneになったりするらしい。そうですかMind Effect Immuneですか。Calm Emotionとか効きませんか。
Plutoは前回手に入れたギスヤンキのシルバーソードでLensを攻撃し、Lensは全力でCedricを切り刻む。あっという間に血まみれになるCedric。たまらず全力で逃げ出して森の中に隠れる。Knowledgeチェックに失敗して詳細な効果が分かっていないLeichen達はCalm Emotionなどを試して無意味なことを知る。
一方アビサル・ティラノはLensをフルボッコ。噛み、爪、爪、蹴爪、尻尾の5回攻撃で、3回以上当たるとDCが超高いFortセーブを要求され、失敗すると数Rスタン。近くにいたキャラも恐怖のあまり1Rスタンするらしい。なんだそりゃ……。Lensスタン、横にいたPlutoもスタン。まあ、ここでPluto vs Lensの勝負の見えた殺し合いが始まるよりはマシと言えるだろうか……
森の中に退避したCedricは離れた所から弓で攻撃するが、DRに阻まれてほとんどダメージが通らない。Good & Cold Ironでは抜けないようだ。その上Fast Healingまでしているらしく、わずかに与えたダメージも見る見るうちに治っていく。
一瞬で死掛けになったLensRaspelが決死の思いで接近してHealをかけると、幸いなことに傷と一緒に狂気も回復した。これなら後はPlutoを回復させればDimension Doorで離脱できる。一瞬蘇った希望も束の間。アビサル・ティラノのフルアタックを受けてPlutoは死亡してしまった。
 

どうやらアビサル・ティラノは一行を追い払ってからゆっくりとPlutoを食べるつもりらしい。特にこちらに積極的に仕掛けてくることはなく、Plutoの死体のそばで警戒している。正直このまま逃げたいのは山々なのだが、Plutoの死体を置いて行くわけにはいかない。一行はPlutoの死体を回収するべく、ジェットストリーム作戦を計画した。

【ジェットストリーム作戦】
 1:ロデムがウロチョロしてティラノのReady Actionを消費させる
 2:LensがウロチョロしてティラノのAoOを消費させる
 3:CedricがPlutoの死体を回収。Hustleを使ってMove Actionを増やし、そのまま駆け抜ける

何しろPlutoの死体を拾うためにティラノの目の前で止まってしまうと、そのままフルアタックを食らってスタンしてしまう可能性が非常に高い。それを避けることができるのはCedricだけなのだ。
ティラノにImproved Grabがないらしいことは分かっていたので、最悪ダメージはHPで耐える覚悟で突入する2人と1体。幸いにして計画はうまく行き、背後からブレスを食らったもののどうにか無事に死体を回収して逃げ切ることができた。
 
このモンスターは、後日Raspelの提案により「Die Jacobs die」と名付けられた。Raspelの話では「邪悪なる存在に呪いあれ」という意味らしい。名前としては一風変わっているが、どういうわけか全員が賛同した。
 

その後、Die Jacobs dieは恐ろしいものの、Wind Walk状態でナバッスゥ・デーモンに遭遇するよりはマシという事でジャングルを進んだ一行だったが、案の定再び遭遇することになったが、この時は前回の反省を生かして迅速に逃げ出すことに成功した。え?リベンジ?冗談じゃない、俺達には奴の創造主を呪うのが関の山さ。
 

恐るべき罠


おそるべきジャングルをやっとの思いで抜け、どうにか監獄の側に辿り着いた一行。まずは中に入らなければならない。見ると壁に穴が開いていて其処から中に入れそうだが、そのためにはオープンスペースを通らなければならないので、例のナバッスゥに見つかる恐れがある。
色々と作戦が提案されたが、最終的にはDimension Doorで穴の側まで転移し、そそくさと中に入ろうということになる。相変わらず憶病なんだか大胆なんだか良く分からない作戦である。とにかく転移を行い見つかる前に中に入る。
だが、一行は急ぐあまり罠の可能性を失念していた。一瞬平衡感覚が失われたかと思うと、その場に残っていたのはCedricRaspelの二人だけだった。他の仲間は影も形も見えない。どうやらテレポーターに引っ掛かってどこかに飛ばされてしまったらしい。
途方に暮れたRaspelは手近なところに身を隠してLeichenにSendingを送ってみることにした。
 

ArenaLeichenLens】 リリアンヌス様のお願い


一方、ArenaLeichenLensの三人は、気がつくと豪華な寝室にいた。運よく三人同じ場所に飛ばされたらしい。寝室にはノームの女性がいて、突然現れた三人に怯えた様子だ。なんとかなだめすかしつつ話を聞くと、彼女の名はナートと言い、この部屋の主であるデーモンに飼われているらしい。詳しく話を聞くとご主人様はリリアンヌス様というマリリスで、今は隣の部屋でLaviniaを拷問しているらしい。思わぬところで目標発見である。
とは言え、この三人でマリリスに挑んだところで勝ち目は薄い。しかも部屋の外の廊下には部下らしきババウやヘズロウが闊歩している。まずはここから脱出して仲間と合流を図ろうということになる。ナートは魔法で支配されていてこの部屋から出られないというので、仕方なく置き去りにして廊下に出る三人。するとハルバードを持ったちょっと強そうなババウが声をかけてきた。
「リリアンヌス様が皆様にお話があるそうです」
正直気は進まないものの、ここで断れば高確率で全滅コースだろう。とりあえず話だけでも聞いてみようということになる。
 

三人が案内されたのは拷問部屋で、拷問されているのは間違いなくLaviniaであった。Laviniaはかなり参っているらしく、私は負けないとか、こんな幻に騙されないとかブツブツ呟いている。
まあ、今はどうしようもないのでLaviniaは放っておいてリリアンヌス様の話を聞いてみる三人。なんでもここには六つの勢力があるそうだ。それらの勢力はそれぞれ拮抗していたので、今まではそれなりにバランスが取れていたらしいのだが、最近、ここにVanthusがやってきたことで大きくバランスが崩れようとしているらしい。
Vanthusはデスナイトにクラスチェンジしており、そのアンデッド支配能力を持って六勢力の一つであるリッチの配下を取り込もうとしているのだそうだ。リリアンヌス様は単体としてはこの監獄最強の自負があるが、配下が少ないのでてっとり早く配下を増やすことが出来るVanthusの能力に目をつけたそうだ。Vanthusを利用してリッチの勢力を取り込み、一気に支配者になる計画のようだ。
LaviniaはVanthusとの交渉材料としてGetして来たのだそうだ。って、それって味方にしようとしているVanthusからLaviniaを奪ったってことだよな。これがAbyss流の交渉術ってやつなんだろうか。
で、頼みたいことと言うのはVanthusと交渉して仲間にして来いとのこと。こちらにはLaviniaがいるのだから、Laviniaを殺すぞと言えば簡単だろうと楽観的なことを言っているが、果たしてそううまくいくだろうか?
 
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さて、リリアンヌス様の話を聞いた三人はいささか困った。ぶっちゃけ正義感とか高貴なるとかいう言葉とは縁遠い三人組であることだし、デーモンと取引するのにもそれほど抵抗があるわけではないものの、Vanthusに好感を持っているはずもなく、奴と手を結ぶのだけは遠慮したいところ。しかもこのまま話を進めるとLaviniaをVanthusに渡さなければならなくなる。
一応、リリアンヌス様に我々がVanthusの代わりに力を貸すからLaviniaを返してくれと頼んでみたものの、はぁ?何言ってんだ。お前ら条件出せる立場だと思ってんのかコラ、とけんもほろろ。
とは言え、今戦えば勝ち目は薄い。ここは我慢のしどころとリリアンヌス様のお願いを聞くことにする三人だった。
 

Pluto】 オルゴシュ様の奈落講座

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一方その頃、Plutoは不気味な神殿のようなところに一人飛ばされていた。その部屋にはボダックやらレイスやらシャレにならないアンデッドが大量に蠢いていた。Plutoは肝をつぶしたものの一行に襲い掛かってくる気配はない。良く観察するとまるで時間の流れがすごく遅くなっているかのごとくノロノロと動いており、こちらには気が付いていないようだ。
どうも、とりあえずは安全なようだが、ここがどこだかさっぱりわからない。仕方なくあてずっぽうに進んでいくPluto。すると、のみのように背中の曲がった奇妙な人型生物に遭遇した。まあ、場所が場所だしロクでもない存在なのは間違いないが、ひょっとしたら情報が得られるかもしれない。Plutoが話しかけてみると、驚いたことにそいつはリッチのオルゴシュ様だった。
オルゴシュ様は説明好きなようでPlutoに色々と話をしてくれた。
まずはこの監獄の六勢力に関する詳しい説明。それによると一つはリリアンヌス。これはかつてグラッツドの息子に将軍として仕えた強力なマリリスらしい。一つは堕天使のソーレア、更にデモダントとグラブレズゥがいるらしい。もう一人、デモゴーゴンの配下であるササーラというデーモンがいて、最後の一人がリッチのオルゴシュ様だそうだ。彼はかつてデモゴーゴンがデスナイトを創造した際に協力した強力なネクロマンサーだったのだが、その後デモゴーゴンと仲たがいして、こんなところに閉じ込められてしまったらしい。また、最近やってきたVanthusはハーフ・フィーンドにも関わらず、普通は人間しかなれないデスナイトになっている。おそらく何か特別製のデスナイトなのだろう。大変興味深いとか。
一方でそのVanthusがやってきたためにオルゴシュ様の立場はかなり危うくなってしまったとのこと。今はVanthusに配下を奪われないようにサスペンドさせているが、このままだと他の勢力に攻められたときに対処できない。何とかしてVanthusを排除したいのだそうだ。
 
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きな臭いにおいを感じたPlutoが慌てて自分一人じゃVanthusを倒すのは無理と言うと、オルゴシュ様はそんなことは分かっていると言い、一つのPower Stoneを取り出した。なんでもこの監獄島の中央にあるマグマだまりの中には巨大なマグマ・ドレイクが眠っているとのこと。このPower Stoneを使ってEarthquakeを起こせば、マグマ・ドレイクが目を覚ましVanthusを殺してくれる(かもしれない)という計画らしい。
その、あまりの運任せっぷりにPlutoが突っ込むも、まあ、とにかく騒ぎになればどさくさで何とかなるだろう。最悪ドレイクがこっちにやって来ても、備えさえしておけば何とかなるだろうと力強いお言葉。まあ、聞けばVanthusのアジトはマグマだまりのすぐ側にあるらしいので、案外うまくいく可能性は高いのかもしれない。
激しく不安を感じる作戦ではあったが、断れば生きて返すつもりがないのは明白だ。否応なしに引き受ける羽目になるPlutoだった。
 

CedricRaspel】 デーヴィー様登場

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さて、再び視点をCedricRaspelに戻そう。10分かけてSendingを唱え終えたRaspelLeichenに、「今、どこにいるんだよう?」と通信を送ると、「Lavinia発見」と返事が返ってきた。
これは重要な情報ではあるが、今のところ役に立たない。途方に暮れた二人が、まあ、とにかく一か八か奥に進んでみようかと相談していると、突然テレパシーで話しかけてくる者がいた。
「お前達はPlutoの仲間だな。奴はどうした」
びっくりして振り向くとそこには1体のマインドフレイアーがいた。かつてPlutoを支配下に置いていたマインドフレイア海賊団の頭領デーヴィー様その人であった。ちょっぴり緊張感を漂わせつつもデーヴィー様の話を聞いてみる二人。
なんでもデーヴィー様の海賊団はデモゴーゴン信徒のコプルー達に攻撃され、大きな被害を被ってしまったらしい。そこでデーヴィー様はデモゴーゴンに一泡吹かせてやろうと思い立ち、ここまでやってきたそうだ。この監獄には囚人たちの脱出を阻むための魔法装置があり、それを破壊すればデモゴーゴンに取って都合の悪い情報を持った連中が一斉に逃げだし、デモゴーゴンに取って困ったことになるだろうという計画だそうだ。
その魔法装置を破壊するには、複数のデーモンロードの血が必要だということだが、それもすべて手に入れて持ってきているとのこと。一体どうやって手に入れたんだろう?で、とりあえず護衛としてその辺でベイラーをGetしてここまで来たのは良いものの、この先はベイラー1体では厳しいかも知れない。そこでお前たち護衛として働けということらしい。
まあ、聞く限りではデーヴィー様の目的を果たすことはこちらにとってメリットになりこそすれデメリットになることはないように思える。せいぜいデモゴーゴンに目を付けられるかもしれないということぐらいだが、今さらねぇ。
何より、デーヴィー様の背後からベイラーが睨んでくる現状では協力する以外の選択肢はなかった。
なお、無謀にもCedricが協力する代わりにPlutoを見逃してほしいと頼んでみたところ、意外にもあっさり承諾してもらえた。どうやらデーヴィー様的にはPlutoなんて眼中になかったようだ。後でこのことを聞いたPlutoは安心したような悔しいような複雑な表情をしていた。
 
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じゃあ、一緒に行きましょうかという話になったところで詳しく聞くと、デーヴィー様は魔法装置の場所は知らないとのこと。まあ、とりあえず奥に進めばそのうち見つかるだろうと、大変ありがたい計画らしい。さっきのリッチと良い、どうしてこうも大雑把な人が多いのか。まあ、ポケモン感覚でベイラーゲットできる人だからなぁ。適当にやっても何とかなるってことか。
とは言え、我々としてはそれにつきあっていては命がいくつあっても足りないので、RaspelがDivinationしてみることを提案する。デーヴィー様が良きに計らえとおっしゃったので、やってみると以下のようなお告げがあった。

目的のものは天使と死者の間にある

残念ながらCedricRaspelはこの監獄内の六勢力について詳しいことは知らないので、何の事か分からなかった。とは言え手掛かりは得られたので、その辺を歩いているデーモンをとっ捕まえて天使とか死者について心当たりがないか聞いてみようという話になった。無論、情報はデーヴィー様が直接脳みそから吸い上げる予定である。
 
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そんなこんなで手近なデーモンの集団に襲い掛かる一行。主力は勿論ベイラーである。敵はヴロック8体。こんなのベイラーの敵じゃないと思っていたら、思わぬ伏兵が。かつてIsle of Dreadのデモゴーゴンの隠し神殿で戦ったデモゴーゴン型スタチューである。こいつに死亡寸前まで痛めつけられたCedricに嫌な記憶が蘇る。慌ててベイラーの陰に隠れるCedricRaspel。対面よりも命の方が大事なのだ。
さて、8体のヴロックのうち6体は手をつないで踊りだしたものの、CedricのFull AttackやベイラーのPower Word Stunであっさりと崩され、やむを得ずダンスを諦めて直接襲い掛かってくる。とは言え、今更ヴロックは大した敵にならない。やはり強敵はデモゴーゴンスタチューであった。スタチューはベイラーに襲い掛かって4本の触手で締め上げる。サイズ差が効いたのか、さしものベイラーも逃れることはできない。DRがあるためダメージはそれほど大きくないものの、例によってConダメージを与えてくるのが厄介だ。
RaspelがHealで癒そうにもベイラーの呪文抵抗が仇となって失敗する始末。とは言えスタチューも締め上げながらベイラーの纏う炎に焼かれてかなりのダメージを受けていたため、ベイラーが締め付けから脱出した隙にCedricが全力攻撃したら破壊できた。マジ、ベイラーのお陰で勝てた戦いだった。
その後、呪文抵抗を解除したベイラーをRaspelのHealで治したものの、ヴロック達はうっかり皆殺しにしてしまったため、情報を得ることが出来ないうっかりさん達だった。
 

Arena&Lichen&Lens】 猛悪な奴ら

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一方その頃Arena達三人はVanthusと交渉するべく奴のアジトに向かっていた。そこはリリアンヌス様の部屋から数十フィートぐらいしか離れておらず、あまりの近さに思わず、すぐそこなんだから自分で行けよと毒づいたりしつつ、気の進まない交渉へと臨む三人。
Vanthusのねぐらはマグマだまりの上にあり、ちょっとした橋でつながっている。三人がそこに近づくと影のような化け物達が現れ、行く手に立ちふさがった。曰く、この先はVanthusの領土なので引き返せとのこと。
ここで、はいそうですかと帰っては子供のお使い。リリアンヌス様に八つ裂きにされることは明白なので、頑張って交渉してみる。Leichenが我々を追い返すということはリリアンヌス様と事を構えるということだぞ、と脅してみるもののいまいち効果は薄い模様。それでもVanthusにお伺いを立てて来てくれることになった。
しかし、帰って来た化け物が伝えたVanthusの言葉は「皆殺しにしろ」とのことだった。やはりVanthusとは戦う運命にあるらしい。まあ、今更仲良くしなきゃいけないよりは気が楽だ。なし崩しに始まる戦闘。
さて、この影のような化け物たちは大変厄介な相手だった。何しろデーモンのくせに非実体という卑怯臭い設定。50%ミスはあるわ、HPは非実体クリーチャーとは思えないほどあるわでなかなか倒せない。その上こいつらの攻撃はどういう仕組みか鎧などをすり抜けて内臓を直接攻撃するらしく、すべて接触攻撃で猛悪ダメージを与えてくるといういやなもの。非実体接触ですらないらしい。まあ、どっちにしろ当たるから一緒なのだが。問題はLeichenは信仰対象の問題で猛悪ダメージを治す事が不可能であるということだ。1発当たりのダメージはそれほど大きくはないものの、治癒できない以上いつかは倒れてしまう。このパーティーにとっては相性最悪と言っても良い。
この戦闘で活躍したのはArenaだった。最近覚えたPrismatic Sprayを連発し、確率を無視してこの非実体デーモンを撃破していく。DMの話ではこの非実体デーモンはPrismatic Sprayの与えるFire、Acid、Electricityの各エネルギーと毒、精神効果に完全耐性を持つため、効果を発揮する可能性は7分の2しかなかったらしい。その上呪文抵抗もあるのでまずそれを突破した上で相手がセーブに失敗する必要があるのだ。事実上、効果を発揮する可能性は1割未満と言ってよい。
それにも関らずArenaは奇跡的な出目を連発し6体のデーモン中2体を石化させ、2体を別次元へと放逐してしまった。まあ、巻き添えでロデムも一緒に粉砕してしまったが……。しかしこれに危機感を覚えたデーモン達の集中攻撃を受け、ついに倒れてしまった。猛悪ダメージを治すことのできないLeichenは歯噛みしながらそれを見守るしかなかったのだった。
その後、どうにかLensが残りを殴り倒したものの、Arena、ロデムは倒れ、Lensもかなりの猛悪ダメージを受けてしまっている。これは一時撤退するしかないかと考えている時だった。突然の衝撃と震動が三人を襲ったのは。
 

CedricRaspel】 デモゴーゴンの刺客

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その頃CedricRaspelは新たな情報提供者を求めて監獄の奥へと歩を進めていた。途中、悪趣味な装飾の部屋があったが、触らぬ神に祟りなしとばかりに無視して進む。すると人影を発見。ぱっと見は割と普通の女の人のようだが、こんなところに普通の人間のわけがない、どうせサキュバスか何かのたぐいであろう。
その女は一行を見ると「お前達はVanthusを追って来た者たちだな。と言うことは私が殺すように命令された者たちでもある」と言っていきなり襲いかかってきた。やっぱりデモゴーゴンの手のものだったらしい。
女は何やら怪しげな雰囲気の二刀流で襲いかかってくるが、その前に立ちはだかるのは我らがベイラー様である。女はベイラーと壮絶な白兵戦を繰り広げる。その攻撃力は非常に高く、その上、両手の武器がウーンディング武器だったらしく、またもConにダメージを受けて意外と危ないベイラー。
その上、突然後方からヴロックの群れがなだれ込んでくる。ヴロック自体はベイラーの敵ではないが、奴が提供したフランクを利用して女は強烈なスニークを繰り出し、一気にベイラーのHPを削っていく。まずい。このままベイラーがやられると、自爆に巻き込まれてこっちまでヤバい。
急いでヴロックを排除したりベイラーを治したりとベイラーのサポートに徹する二人。その甲斐あってか最終的にはHPが減ってきた女をベイラーのPower Word Stunで無力化し、残ったヴロック達を一掃することができた。
その後、デーヴィー様は女をMind Probeして情報を吸い上げ、目的の魔法装置はリッチのオルゴシュと堕天使のソーレアの縄張りの中間点にあるだろうと見当をつけた。その後、用無しになった女デーモンの脳みそをチュルポンしたデーヴィー様はレアものに舌鼓をうったのだった。
その後、二つの島をつなぐ橋を渡り火山島に向かった一行は、その途中で衝撃的な光景を目撃することになったのだった。
 

PlutoPlutoのお使い

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少し時間は遡る。
リッチのオルゴシュ様に言われて伝説のマグマドレイクを起こしに向かうことになってしまったPluto。嫌々ながらPower Stoneを握りしめオルゴシュ様の言っていた方向に歩いていた。
その途中、ふと横を見ると何やらいくつも彫像が立っている。それはデモゴーゴンの彫像がオルクスやグラッズドといった他のデーモンプリンス達を蹂躙し、踏みつけている彫像だった。あまり魔界の事情に詳しくないPlutoには正確な意味は分からなかったが、何となくヤバそうなことは感じ取ったので、放置して先に。
これで何となく先行きが不安になってきたPlutoは、無計画に進むのをやめ、お得意のクレアヴォイアント・センスで偵察しながら進むことにした。
すると、しばらく進んだところに何やら2体のトランペット・アルコンがいるのを発見した。なぜ、こんなところにアルコンがいるのか?普通なら疑問に思うところだが、やっぱりPlutoには分からない。Knowledgeって重要だね。彼らはマグマだまりにつながる扉の前に陣取っており、避けて通るのは無理そうだ。やむを得ず接触してみることにする。
 
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トランペット・アルコン達は最初友好的だった。Plutoの事を「やあ、勇者よ」と呼び、ここで何をしているのか、ほがらかに尋ねてくる。しかし、ここしばらくの激戦や皆とバラバラになったことがPlutoを混乱させていたのか、とんちんかんな受け答えをするPlutoにだんだん機嫌が悪くなっていくアルコン達。なんだかんだと結局戦闘になってしまう。
トランペット・アルコンはデーモンなどと比べると見た目は華奢で迫力もない。そのせいか最初のうち、若干油断気味だったPlutoだったが、いきなりPower Word Blindを食らって盲目になると、これはまずいということに気がついた。
ここで覚悟を決めたPlutoは、冷静にシネシートを使って盲目状態を脱するとなりふり構わず前進し、かなり危険なところまでダメージは受けたものの、アルコン達を振りきってマグマだまりへと脱出することに成功した。
幸いなことにアルコン達は部屋を出てまで追いかけてくるつもりはないようだ。Plutoはオルゴシュ様から預かったPower Stoneを使ってEarthquakeを引き起こした。
激しい震動が監獄を揺るがし、マグマだまりに大波を引き起こす。そして待つこと十数秒。眠りを妨げられてカンカンのマグマドレイクがマグマだまりから飛び出してきた。
マグマドレイクは自分の眠りを邪魔したものを探すかのようにぐるりと周囲を見回すが、幸いな事にPlutoに気がつくことはなく、オルゴシュ様の縄張りに向かって突進を始めた。Plutoはそれを見て、だから警告したのにと思ったとか思わなかったとか。
まあ、Plutoにしてみればオルゴシュがマグマドレイクにやられようがどうでも良いことだ。とにかく混乱に乗じて逃げ出すべく、マグマドレイクが向かった方向とは逆方向に逃げだすPlutoだった。
 

CedricRaspel】 大乱闘

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さて、CedricRaspelが橋の上から見たのは、この光景だったのだ。巨大なマグマドレイクがマグマだまりから飛び出すと、あろうことか目的地に向かって飛んでいく。あまりの事態に唖然とする二人。
本当なら見なかったことにして巻き込まれないように隠れていたいところだが、デーヴィー様は特に気にしていないらしくベイラーはどんどん進んで行ってしまう。ここに置き去りと言うのもぞっとしないし、役立たずとみなされてデーヴィー様にチュルポンされるのだけは勘弁願いたい。二人は顔を見合わせると暗い顔をして後を追うのだった。
一行が火山島側の建物に入っていくと、そこには人間の顔で飾り立てられた悪趣味な柱があったりして気持ち悪くなったが我慢して進む。すると前方から何やら騒がしい物音が。
見ると、先ほどPlutoをボコっていたトランペット・アルコン達が、自分たちの縄張りに侵入しようとするマグマドレイクを食い止めようと、決死の戦いを挑んでいるところだった。いやー勇気あるなあ。
アルコンのうち一人はあっという間にドレイクに八つ裂きにされてしまったものの、もう一体はドレイクがバランスを崩して転倒したチャンスを逃さず、駆けつけてきた主のソーレアと協力してドレイクを切り刻む。しかし、結局ドレイクの体力を削りきることはできず、もう一人のアルコンもドレイクの反撃で倒れ、ソーレアもドレイクに捕まってしまう。何とか疑似呪文のヒールなどでしのいでいるが、もはや絶体絶命。
 
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一方、CedricRaspelはソーレア達の必死の戦いを尻目に目的のものを探して奥に進んでいた。ソーレアには悪いがあんな怪獣大決戦に巻き込まれては命がいくつあっても足りない。
すると、リッチのオルゴシュが現れ、進行を阻止しようと呪文をかけてくるが、ベイラーには効かない。ベイラーはオルゴシュ様を無視してどんどん奥に進んで行ってしまう。
するとついに目的のものを発見することができた。先ほどPlutoが見て気持ち悪がっていたあの彫像が、目的のデモゴーゴンアイドルだったのだ。すると、これまで後方から状況を伺うばかりだったデーヴィー様だったが、ここにきてどこからともなく現れ、デモゴーゴンアイドルを破壊する儀式を始める。
それを見たオルゴシュは「やめろ!それを壊すとここの異変がデモゴーゴンに伝わる。奴の注意をひいてしまうではないか!」と必死で説得しよとするものの、何しろデーヴィー様にとってはこんなところどうなっても良いので構わず続行。ついに儀式は完了し、デモゴーゴンの彫像は砕け散ってしまった。
 
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するとモクモクと新たなデーモンが登場。犬の頭と巨大な戦斧を持ったそのデーモンの名はモリデウス・デーモン。ベイラーにも匹敵する高位デーモンだ。
そいつは周りを見渡すと「これは何の騒ぎだ!大人しくしないものにはデモゴーゴン様の怒りが下されるぞ」と叫び、まずは手近なベイラーに向かっていった。そのまま壮絶な切りあいを始める二体の上位デーモン。一方目的を達したデーヴィー様は一足先に撤退して行き、それを見ていたCedricRaspelも、俺達は依頼は果たしたと言って全力で逃げに入る。
ベイラー vs モリデウスの壮絶な白兵戦はヴォーパル・バトルアックスでベイラーの首を切り飛ばしたモリデウスの勝利。当然ベイラーの代名詞ともいえる断末魔の爆発が巻き起こり、近くにいたモリデウスとリッチのオルゴシュ様を巻き込んだ。この大ダメージに肝を冷やしたオルゴシュ様はついに諦めて撤退していった。同じころドレイクに捕まっていたソーレアもプレーンシフトで脱出し、最後に生き残ったモリデウスとマグマドレイクの決戦が行われたが、それまでの戦いで傷ついていたマグマドレイクの敗北で幕を閉じた。
モリデウスはどうやらこの監獄の住人全てを粛正することに決めたらしく、そのままデモダントの縄張りに向かっていった。
 

ArenaLensLeichen + Pluto】Lavinia救出

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その頃一足先にマグマドレイクから逃げ出したPlutoはマグマだまりを渡って反対側まで来ていた。だが、そこにあった扉の前ではたと思い当たる。この扉の先はおそらくオルゴシュ様が言っていたデモダントの縄張りだ。となるといきなり飛びこむのはまずい。そこで得意のクレアヴォイアント・センスで中を覗いてみることにした。
幾度か視点を変えて見ていくと、確かにデモダント達やそのボスらしきやつ、捕らわれたセレスチャル達といったものが見える。そしてArenaLensLeichenの姿が。喜んだPlutoは早速Dimension Doorで転移して合流を図った。
 
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一方、Arenaが倒れてしまったため、LeichenLensはリリアンヌス様の部屋まで撤退していた。外ではマグマドレイクが暴れまわる恐ろしい騒ぎが起こっているが、部屋にいたためいま一つ事情が分かっていない。どうしたのかとやきもきしていると突然傷だらけのPlutoが現れた。驚きながらも再開できたことを喜ぶ一行。
だが、そこにリリアンヌス様が現れた。リリアンヌス様はモリデウスがこちらに迫っていることを簡単に説明すると、モリデウスがデモダントと戦って弱ったところを返り討ちにすると告げた。どうやらそれに手を貸せということらしい。
どうも状況が変わったようなので、まだVanthusと手を組むつもりなのか聞いてみたが、そこは変わらないらしい。あまつさえ、一行がVanthusと手を組みたがっていないことを察知されたようで、襲いかかってきた。
Plutoが合流したもののArenaは気絶しており、Lensもシャドウデーモンから受けた猛悪ダメージが治っていない。やっぱり勝ち目が薄いとみて素早くDimension Doorでの撤退を選択。この時Laviniaもいっしょに連れて行こうとしたのだが、ここまでに上手くLaviniaと話ができていなかったのが災いして、悪魔がだまそうとしていると疑ったLaviniaが抵抗したため、失敗した。
 
一方、CedricRaspelもさんざん悩んだあげく、結局は来たルートをダッシュで駆け抜けて何とか脱出。ようやく全員が合流することができたのだった。
 
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合流したところでLaviniaをどうやって救出するか相談する一行。どうもモリデウスとの戦いが迫っているようなので、そのうち手薄になるんじゃないかと期待して、例によって覗き屋Plutoが覗いていると、思ったとおりリリアンヌス様や配下のデーモン達は皆でどこかに行ってしまった(ノームのナートもサキュバスに戻って戦いに行ってしまった)。
一行は素早くDimension Doorで再びリリアンヌスの拷問部屋に跳ぶと、抵抗するLaviniaを容赦なく気絶させるとLeichenのPortable Holeに放り込んでお持ち帰りした。確かにグズグズしている暇はないのだが、1ラウンドたりとも説得の様子を見せなかったのはあんまりじゃなかろうか。
ともあれ、無事Laviniaを救いだした一行はそのままSea Wyvern号に逃げ帰り、なんとか回復を図るのだった。
 

Vanthusの最期 再び

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さて、ようやくLaviniaを救いだしたものの、この後どうするべきか。VanthusはLaviniaに強く執着しているようなので、このままだとまた襲ってくる可能性が高いし、デモゴーゴンが進めているというSavage Tide計画も気になる。そこでLeichenはオル○ス様にお伺いを立ててみることにした。
すると、オル○ス様もSavage Tide計画にはかなりの関心を寄せているようで、何と直接テレパシーを送ってきたのだった。
オル○ス様が言うには、Savage Tide計画についてはデモゴーゴンの極秘計画の様でさしものオル○ス様も詳しいことは分からないらしい。計画を阻止するためには、もともとデモゴーゴンの秘密を知るぐらいの側近で、今はデモゴーゴンと敵対しているものと接触するのが良いんじゃないかとのアドバイスをくれた。
Leichenがまさかの直接テレパシーに感激して感謝の言葉を述べると、追伸、Azaelは始末しろと言われたので、さっそくAzaelを始末するLeichenだった。
その後、お告げについて皆に話して相談したところ、Plutoが接触したリッチのオルゴシュ様がちょうどいいのではないかと言う話になる。まあ、物は試しとSendingしてみたところ、割と友好的な雰囲気。オルゴシュ様的にはとにかくVanthusがいると困るので、奴を倒してくれれば協力してくれるそうだ。
無論、一行もVanthusを倒すことには異存がない。Vanthusへの憎しみに燃え、どうしても連れて行ってくれと言ってきかないLaviniaを加えて、早速Vanthusのねぐらを強襲するのだった。
 
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Dimension DoorでVanthusのねぐらを強襲すると、そこにはVanthusと厄介なシャドウデーモンが2体。案外少ないと思いきや、壁の中や床の下から8体ものドレッド・レイスが登場。部屋中をみっちりと霊体どもが埋め尽くす。
こんなのをまともに相手していては面倒なことこの上ない。ドレッド・レイスやシャドウデーモンの攻撃に耐えつつ攻撃をVanthusに集中させる。とにかくVanthusを倒して撤退する心づもりだ。
その甲斐あってどうにかVanthusを倒すことができたものの、Vanthusが途中で放ったAbyssal BlastによってLaviniaが死んでしまった。うーん、Lavinia生き返らせられるかなぁ?もう、こんな世界嫌だと言って蘇生拒否しなきゃいいけど。
ドレッド・レイス達はVanthusが倒れると同時に成仏していったが、シャドウデーモンは最後まで抵抗したので、これも片づけた。
その後、一行はVanthusのお宝を漁ると、LaviniaとVanthusの死体を抱えてSea Wyvern号にもどり、オルゴシュ様に連絡した。そしてついにオルゴシュ様からデモゴーゴンの秘密が語られたのだった。
 

説明好きLichの語ったこと(byDM)

「以前、Divided Ireはこのような監獄ではなくて、Demogorgonの行楽地だった。ここはまぁ、ある種の別荘だったわけだ。そして彼は、一人の妾をここの女主人としていた。彼女の名はShami-Amourae, Lady of Delights。このAbyssに最初に生を受けた四人のSuccubusの一人だ。…だが、ご覧の通り、ここはもはや楽しみのための場所ではない。そして、Shami-Amoureもいない。私は、彼女がここから放逐されるその瞬間を見ていたよ。突然、怒れるDemogorgonがやってきて、抵抗する彼女をいとも簡単に屈服させ、そして連れ去る瞬間。そう、Demogorgonは彼女を殺しはしなかった。代わりに、Wells of Darknessと呼ばれる牢獄に閉じこめたのだ。
君たちはWells of Darknessについてもあまり詳しくはないだろうから、説明しよう。そこは、Ahazu the SeizerというDemong Lordが支配するAbyssの一階層で、そこには無数の井戸がある。井戸の底には何もないのだが、そこはShatterd Nightという虚無とつながっているそうだ。そして、Ahazuと契約を結べば、この井戸そして虚無へと囚人を閉じこめることが出来る。そこはいかなる魔法の力も及ばぬ場所。ただ、Ahazuのみが囚人を解放することが出来るという。もっとも、彼がそうしたという話は聞いたことがないが。
ポイントはだ。なぜDemogorgonが彼女を殺さなかったのか、ということだ。ただの怒りであれば、拷問して殺した後放逐すればそれで済む話だろう。だが、それは、彼女のシンパによる蘇生の可能性を生み出す。つまり、殺すことは彼女の口をふさぐことにはならない。私は、Shami-AmouraeはDemogorgonが真に恐れる何らかの秘密を知っているのだと推測する。それ故、殺すことはせず、絶対に逃げ出すことのできないWells of Darknessに幽閉したのだ。
Demogorgonに刃向かうというなら、その秘密を知ることは大きな助けになるだろう。もっとも、定命のものがPrince of Demonをどうにかできるとは思いはせぬが。
長い説明を聞いてくれた礼としてもう一つ説明してやろう。Wells of Darknessには海がない。従って、お前達の船でAbysium Oceanから行くことは出来ない。まずはAbyssの第一階層、Pazuniaを目指すと良いだろう。Pazuniaは別名Plane of Infinite Portalsと呼ばれており、Abyssの各階層へとつながるPortalがある。で、Pazuniaへと向かう方法だが、ここGaping MawにLemoriaxと呼ばれるDemogorgonの首都がある。この城壁の外に、巨大な髑髏が安置してあるのだが、これはPazuniaとGaping MawをつなぐPortalなのだ。多少の衛兵はいるであろうが、お前達ならなんとかなるだろう。」
なお、OrgoshはSea Wyvern号を預かってくれるとも言っています。