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20161106

テンプルヒル・スラッシャーを倒せ


 Temple Hill Slasher

キンターゴの赤バラ

前回、オクタビオについての依頼を達成してくれたお礼にとセトロナさんがトゥース&ネイルでパーテーィーを開いてくれることになった。ただ酒ただ飯と喜ぶシリウス、ジェイコブ、カコルトク。
一方、先日までここで給仕の仕事をしていたコーディアは新しい給仕のセセイが気になっていた。セセイはスウィート・トゥースで飴を貰っていたアンガスとフィニオの母親で仕事場にもこの二人の子供を連れて来ていた。セセイはまだ仕事に慣れていないのか手際が悪い。また、店内を走り回る子供たちも店の雰囲気を壊していた。
セトロナに話を聞くとやはり多少困っているらしい。見ていられないコーディアは手伝いを申し出て市場におつかいに行く事になった。そしてその帰り道、コーディアは女性の悲鳴を聞くのだった。

急いで悲鳴のした方向に駆け付けるコーディア。するとそこには女性が倒れていた。女性の身体には無数の傷跡があり、どうやら最近噂の通り魔にやられた様だった。助けを呼びつつすぐに近くの神殿に運ばなければと動くコーディアの元に三人組のティーフリングがやって来た。
その中の一人赤い肌の大柄なティーフリングは話を聞くと何とキュアシリアスを唱えてくれた。しかし、すでにその女性は手遅れで起き上がる事は無かった。

赤いティーフリングはヘタモン・ハースと名乗り、自らをキンターゴの赤バラだと言った。さらに、襲われた女性と知り合いだったらしく、スピークウィズデッドで犯人について尋ねたいのでドッタリが来る前にどこかへ死体を移動させたいというのでコーディアは彼らを連れてロングロードカフェへと向かった。
襲われた女性から得られた情報によると犯人はおそらくヴァリシア人で、赤く点滅する筋の入ったククリを使い、レザーアーマーに薬品で焼けた前掛けを着けていたという事が分かった。また、右足が悪いらしく具足を着けて引きずって歩いていた事も教えてくれた。

ロベリアの秘密

次の日、コーディアの話を聞いたSilver Ravenの面々は懸案事項の平たい顔の女の事も含めてそれぞれ情報収集を行った。大学や酒場、昨日の殺害現場に向った者たちは通り魔がTemple Hill Slasherのコピーキャットで本家に比べると仕事が雑なこと及び、建物の壁を上って屋根伝いに移動したという事を調べ上げていた。平たい顔の女についてもおそらくティエン人で鼻に鎖など特徴的な装飾をしていたという情報を得ていた。
一方そのころシリウスは赤バラことヘタモンの経営する仕立屋、The Devil's Threadsに来ていた。ヘタモンは圧政と戦う者たちの神、Milaniの神官であるらしく、更なる力を求めていたシリウスはその教えに興味を持ったようだった。

そして、ロベリアも毎度のことながら密かに通り魔について調べていた。彼女が来ていたのはVespams Artisansである。
手近な人に足の悪い職人はいないか尋ねていると特徴がよく一致する男にすぐに行きついた。強い確証が欲しかったロベリアはさらに踏み込んで、屋根の上を跳ぶ姿を見たなどと言って相手の反応を窺う。するとその男はロベリアを家へと連れ込もうとしてきた。アタリを引いたことを確信したロベリアだったが逃げ出そうとした所を相手にダガーで攻撃され結局捕まってしまうのだった。

日が沈みアジトに戻ってきたSilver Ravenが情報を共有しているとラリアが話しかけてきた。何でもロベリアが戻って来ないらしい。それは大変だと皆が詳しく尋ねるとラリアは衝撃の事実を教えてくれた。それはロベリアが実は子供ではなくハーフリングの大人であり、ベルフラワーネットワークの一員だという事だった。
功を焦って危険なことに成っていないかとラリアは心配しており、皆にも探すのを協力して欲しいと頼んできた。そんな会話をしているとオクタビオが力になれるだろうと言ってくれた。確かに激流騎士団は人や物を探すのが得意だと以前聞いた事があったが、オクタビオが街の地図の上にコインを置いて指を乗せSilver Ravenにも同じようにするよう言ってきたときは皆目を疑った。こんな方法で本当に分かるのかと思ったが果たしてコインは動き地図の一点で止まった。

模倣犯

Silver Ravenは街の南、Old Kintargoの一画にある粗末な三階建て集合住宅の前にいた。オクタビオに依るとここにロベリアがいるはずである。部屋数がそれなりにあり、ロベリアの居場所を絞り切れずどうしようかと思案しているとスピンテルが妙案を思いついた。それはディテクトマジックで建物を走査するというものだった。確かにこんな建物にそうそう魔法の品が有る筈も無いので反応するのはロベリアか犯人であろう。この方法は見事上手く行き、Silver Ravenは唯一魔法の反応が出た三階の一室に急いだ。

問題の部屋の中からはロベリアの声がするが、敵にも気付かれた様子だったのですぐにカコルトクが扉を蹴破って戦闘は開始された。
ロベリアは椅子に縛り付けられていた状態で戦闘開始直後に模倣犯に首を掻っ切られたためいきなり臨死状態スタート。シリウスとコーディアは模倣犯を挟撃しようと試みるが隙が見つけられず、頼みのスピンテルも部屋が狭く呪文が打てない。ジェイコブとカコルトクも回復に奔走し戦闘は長引いた。
それでも頑張って着実にダメージを重ねていくと模倣犯の持つククリが一際妖しい雰囲気を放った。するとククリの刀身がぶれて一振りで二重の斬撃が生じるようになった。この二重攻撃によってコーディアが倒されてしまう。しかもそこに予想通りインテリジェントアイテムだったククリのデスネルが襲い掛かる。セーブに失敗すれば即臨死という危機だったが、どうにかコーディアがこれに耐えるとやがて模倣犯も倒れた。

その後調べてみるとこのククリはかつて本物のTemple Hill Slasherが使っていたものだという事が分かり、懸賞金もかけられていたのでShelynの神殿に持っていった。
それから一命を取り留めたロベリアは今後も普段は子供の振りを続け、他の皆もそのように対応するという事で話が纏まった。

 Lucky Bone

新しいアジトを求めて

しばらくの後、オクタビオがSilver Ravenに興味深い提案をしてきた。それは最近組織が大きくなって手狭なロングロードカフェの地下に代わり、新しいアジトを作ってみたらどうかというものだった。
その候補としてオクタビオはLucky Boneという建物を教えてくれた。 昔、グレイスパイダーという犯罪組織が表向きはカジノを裏では麻薬や誘拐ビジネスを営んでいたというその場所はOld Kintargoにあるという。激流騎士団がグレイスパイダーを壊滅させ接収したが、その後の処理の際に不祥事があり今もって手付かずのまま放置されているらしい。

とりあえず現在Lucky Boneがどうなっているか調査に向かったSilver Ravenは、教えられた通りに廃墟となっている一階の暖炉の奥にある隠し扉を開けて地下へと降りて来ていた。
そこにはゴミの山が有った。匂いがひどいため速く奥に見える扉に行きたかったが、焦らずよく観察すると案の定ゴミに隠れて三本の足と三本の触手を持つ異形の姿が。このごみ溜めの怪獣については大した被害もなく倒すことが出来たが、一体誰がこんな所にゴミを捨てているのだろうか?その答えは扉の先ですぐに分かった。

ゴミの部屋の先はさらに地下への階段になっており、降りた先の罠のかかった扉をくぐると奥の暗闇から声が掛けられたのだ。姿は見えないが敵対的な感じでもないので話をしてみるとここに住んでいる者たちがいるという事らしい。住人達が不法占拠なのは明白だがSilver Raven側も完全な正当性がないので強く出られず、結論として後日話し合いの場を持つことに成った。

晩餐会

Lucky Bone調査の翌日、セセイが慌てた様子でSilver Ravenを訪ねてきた。二人の子供が行方不明になってしまったらしい。例によってオクタビオの力で行方を捜すとLucky Boneの辺りから二人の反応が出た。嫌なものを感じたSilver Ravenは子供たちが居なくなったトゥースアンドネイル近辺で情報収集をしつつLucky Boneに向かうことにした。
途中、フードを被った大柄な女が手紙をSilver Ravenに渡してきた。それはLucky Boneの地下の住人からの招待状で丁寧な文面で昨日の非礼を詫び、Silver Ravenを本日の晩餐会に招待する旨が書かれていた。

二人の子供についての聞き込みは甘味屋のルーキュラが子供達と居たという目撃情報が得られたがそれ以上の事は分からず、そのままSilver RavenはLucky Boneに来ていた。時刻はちょうど晩餐会の時間だった。
Lucky Boneの入り口には何故かオクタビオが立っていた。一緒に付いて来てくれるらしい。
前回帰った場所のさらに奥、水路を超えた先に広間があり、そこが食事の場所だった。長いテーブルの一番奥の席に座っていた女性は自分の事をシスターと呼んで欲しいと言い、給仕の者たちにワインを運ばせると晩餐会は始まった。

晩餐会の部屋はもともとノルゴーバーの隠し神殿だったが今は何やらエルフの女性がだんだん骨になっていく像が飾られ、よくは分からなかったがマイナーな信仰の神殿に換えられていた。食事をしながらシスターの信仰する神格について尋ねると彼女はいろいろと話してくれた。何でもキンターゴはシスターの信仰する神格Mahathallahと関係が深く、そのレリックがこの街にはあるらしい。しかし、ヴァージライ・スルーンもそのレリックを求めていてどうやら先を越されてしまった様だとシスターは言った。Mahathallahは元々ファラズマに仕えるサイコポンプで今はやはり生と死に関する神様らしく、そのレリックにはドルイドのリインカーネイトの様に別の何かに変貌する力があるという話だった。

その後、本題のLucky Boneの地下の利用については激流騎士団が封印した区画はシスター達は使用していないのでそこをSilver Ravenが使うという事で簡単に纏まり、議題はもう一つの行方不明の子供たちの件へと移っていった。そしてそこから事態は急展開した。子供たちについてもシスターは知っていると答え、それは皆の腹の中だと言ったのだ。
質の悪い冗談だとSilver Ravenは思ったが、大真面目に生贄の肉体の有効利用だと語るシスター。ここに至って漸くSilver Ravenは目の前の相手が仲良く食卓を囲むような相手ではないことを理解したのだった。

シスターが給仕をしていた者たちに指示を飛ばすと彼女らは一斉に持っていた明かりを消してしまった。さらに暗闇の中、扉が開いて何者かがやってくる音が響く。カコルトクの唱えたデイライトで視界を確保したが、敵はシスターと給仕×4、やってきた髭の生えた赤い悪魔、そしてもう一体。何と味方だと思っていたオクタビオの顔が無くなり、化け物になったのだ。

敵陣のど真ん中にのこのことやってきて戦闘になったので当然だが、戦闘は厳しいものとなった。
まず、シスターが唱えたコンフュージョン(DC18)によりメインダメージディーラーのコーディアがいきなり混乱してしまう。さらにグレイブを持った赤い悪魔の強いこと強いこと。
Silver Ravenは早々に撤退方向に舵を切った。しかし、敵もそう簡単には逃がしてくれず、リソースのほとんどを使い切り何よりコーディアを置き去りにしてどうにか地上へと出ることができた。この間に赤い悪魔変装怪物は倒す事が出来たが、シスターには触れることすらできなかった。
 

もう一度地下へ

ぼろぼろのSilver RavenはThe Devil's Threadsに駆け込んだ。話を聞いたヘタモンはすぐに皆のhpを回復してくれたのでSilver Ravenはやっと一息つくことができた。そして、彼らは話し合いを始めた。議題はコーディアの救出である。呪文はほぼないが、シスターも高レベルの呪文を消費している。また、多分に希望的観測だが、残る敵はシスターと大して強くない給仕だけなはず。今日の内に再度アタックするというのは悪くないように思えた。

その日のうちに再びLucky Boneの地下へ行く事で結論を見たSilver Ravenはコーディアを助け、邪教の神官を倒すべく、もう一度あの忌まわしい晩餐会の行われた部屋の扉を開けた。そして、げんなりした。あの赤い悪魔がまたいたからである。だが、今回は一匹だけでしかも先ほどの個体に比べ少々弱い(Advanced Templateが付いていなかった)。
僅かに残ったリソースを絞り出してこれを倒し、地下の探索を行うと身ぐるみをはがされ縛られていたが生きているコーディアを発見する事が出来た。ただし、その後ろにはナイフを持った給仕もいた。

給仕はシスターからの言伝として追ってくるなというような事を言っていたが、諸々リソースの残っていたコーディアが自分にかまわず攻撃をと言うのでほぼ問答無用で殴り殺した。
その後、隈なく探したがシスターには逃げられてしまったようだった。

つづく。