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第14話

 第14話「バフォメットの娘」



これまでのあらすじ

Abyssal realmの一つMidnighit Isleの首都Alushinyrraで名声を高めたOrder of the Righteous MightはNocticulaとの面会に成功し、Baphometの行っているナインドリアンクリスタルの盗掘をOotRM自身が止めるということで彼女と話をつけた。
そして、Nocticulaの力で送られた先ナインドリアンクリスタル鉱山の入り口で竜を倒した一行は盗掘を指揮しているとされるBaphometの娘を倒すべく、さらに奥へと向かったのだった。

祈り

坑道の入り口は地面に空いた穴だった。明かりを飛ばしてもダークヴィジョンでも見通せないその穴に意を決して飛び込んだOotRMは1000ft.程降りたところで少し広い空間へと出た。そこでは多数のデーモン達がバフォメットへの祈りを捧げていた。どうやら祈りの時間だったらしい。その中にはミノタウロスのような角を持った女性も居り、佇まいからしてどうやらBaphometの娘ヘプツァミラその人で間違い無い様子。いきなりの出会いにOotRMは驚いたがヘプツァミラ側も招かれざる客に困惑していた。投げかけられる誰何の声にナインドリアンクリスタルの採掘を止めに来たと答えるとこの遭遇戦は始まった。

上述の通りその場には大量のデーモン等がいた。グラブレズゥを初めとしてジバリングデーモン*3、ホーンドデーモン*8、さらにハーフフィーンドミノタウロス*2もいた。一体一体は大した脅威ではないがやはり数が多い。しかも開幕早々ヘプツァミラの上げた雄たけびにビビッてオーディーが戦線離脱してしまいOotRMは一人欠いた状態で戦わなければならなかった。
シロップの突撃でグラブレズゥは何もさせない内に沈めることができたが、突撃した相手をメイズへ飛ばすハーフフィーンドミノタウロスや一行を常によろめき状態にしてくるホーンドデーモンが非常に厄介で戦況は一行に不利だった。

事態の打開を図ってケリアンが唱えたホーリーワードがほとんどのデーモンの眼を潰した時は勝機が見えたかに思えたが、それもヘプツァミラが様子見をやめるとミラクルやマスヒールであっさりと治されてしまい結局一行は撤退を余儀なくされた。
逃げる前までに取り巻きのデーモン達はほぼ全滅させたが、OotRM側もメイプルがヘプツァミラの振るうへヴィーピックに貫かれ殺されてしまっていた。

失われたデーモンロード

翌日、体勢を立て直したOotRMが再び穴を降りるとそこは今度はもぬけの殻になっていた。辺りにもデーモン達はおらず、唯一見つかったのはナインドリアンクリスタルを掘るために酷使されていたと思われる労働力、檻に閉じ込められた正気を失った人達だけだった。
彼らを放って置くことは出来なかったが、すぐに全員助けることもできないのでヘプツァミラを倒した後で救出することにして坑道を奥へと進んだ。

するとOotRMの前に奇妙な存在が現れた。形から察するにBalorなのだが体が真っ黒い霧でできていてゴーストの様に見えた。そいつは襲い掛かってくるのでは無く、一行にヘプツァミラと戦う前に自分の主人に会って欲しいと言ってきた。
怪しさ満載の申し出だったが、ラオツェンがこのゴーストに見覚えがあると言い、以前見たという夢の話をするので一行はとりあえず警戒しつつゴーストに付いていく事に決めた。
ゴーストは坑道の奥、一つの行き止まりまで一行を導いた。ここに何があるのかと一行が不思議に思っているとラオツェンの持つナインドリアンクリスタル突然強い光を放ち始めた。

気付くとOotRMは真っ黒い霧に囲まれた回廊にいた。回廊の先は迷路になっていてそれを突破すると今度は少し広い部屋だった。そこで一行は映し出された不思議な映像を見た。それは赤い目が印象的なおそらくは強力なシャドウデーモンの記録だった。その後も迷路と部屋の繰り返しは続き、一行は不思議な映像を見せられた。その内容は赤い目のシャドウデーモンが

  1. 戦闘
  2. アビスのどこか亀裂だらけの地でポータルを発見
  3. その場所に城を構築
  4. ジグラットの上で死者の魂を緑の炎にくべる
  5. 城の回廊でNocticulaに討たれる

というものだった。サールディンは4つ目の映像がケナブレスで倒れた時に見たものと似ているような気がした。
それらの映像に何の意味があるのか一行にはわからなかったが、倒れ行く赤い目のシャドウデーモンは最後に我が遠い血縁よお前の血の中に我が魂をよみがえらせんと言って映像から飛び出してラオツェンに襲い掛かってきた。

不意の一撃でラオツェンの片目を潰し、次から次に影のBalorを召喚してくる赤い目のシャドウデーモンだったが、OotRMが攻撃を集中させると程なく倒れその霧のような体はラオツェンの潰れた目に吸い込まれていった。
この結果ラオツェンは片方の眼が何もない暗闇に赤い光が灯るというますます人間離れしたものになった。また他にも祖先の力を発現できるようになった。

神話級の戦闘

赤い目のシャドウデーモンを倒すとOotRMは坑道の行き止まりに戻っていて、それなりの時間黒い霧の空間にいたはずなのに時間はそれほど経過していない様だった。Balorのゴースト、アンヒザールは予想と違う結果に驚いたようだったが、ラオツェンを主人と呼び何処かへと消え去った。
余力十分な一行はそのままさらに進み、坑道の奥深くで漸くヘプツァミラと再び相対した。彼女は今度はハーフフィーンドミノタウロス*6をお供に引き連れていた。

二回目の対戦という事でヘプツァミラは最初から本気でOotRMに応対してきた。広い場所で戦い始めたこともあって、ポジショニングに苦慮した一行は序盤非常に厳しい戦いを強いられた。壁呪文で敵の分断を図るもミラクルで突破され、取り巻きから倒して数を減らそうにもアンホーリーオーラがそれを阻む。
それでもどうにか壁呪文を張り続け、狭い道へと戦場を移し体勢を立て直した一行だったが、依然としてヘプツァミラは健在で取り巻きもほとんど減らせていなかった。

苦しい状況が続く中、オーディーは悩んでいた。ナインドリアン・エリクサーを飲むべきか否か。飲めばMythicな力を振るうことができる。しかし、とても邪悪な代物なので副作用があり、またサールディンペンテシレイアには理解してもらえないかもしれない。
そんな時ケリアンが動いた。ワードストーンの欠片を砕いた際に得たMythicな力を唯一人使わずにいたケリアンはついにその力を解放したのだ。

Mythicケリアンはアンホーリーオーラを解呪し、ヘプツァミラの呪文を相殺し、敵の行動を阻害した。その間に他の皆で取り巻きの数を減らした一行はついに劣勢を巻き返し始めた。そして、そのまま押し切りBaphometの娘は倒れた。

一難去って

ヘプツァミラを倒してもOotRMに安息は訪れなかった。それどころかより大きな脅威に見舞われていた。倒れたヘプツァミラの遺体が裂け、そこからBaphometが現れたためである。翼が生え二本の角の間に燃え盛る炎を持つ最初のミノタウロス、Baphometは娘を殺されたことで猛烈に怒っており、ヘプツァミラ戦の傷跡癒えぬ一行に容赦なく襲い掛かろうとしていた。

一行が惨事を予感した次の瞬間、サールディンは周囲の空間が静止していることに気付いた。そして、サールディンの耳元で囁くようにMidnighit Isleの支配者の声が聞こえた。Nocticulaはサールディンに自分の祝福を受ければこの窮地から皆を助けようと言ってきた。
ヘプツァミラ相手に激しい戦いを終えたばかりの一行がさらに強大なデーモンロードとの連戦を突破するのはかなり難しい。サールディンはNocticulaの提案を受け入れた。

周囲が動き出すとBaphometが突然呻き声をあげ崩れ落ちそうになった。見れば何処から飛んできたのかBaphometにクロスボウのボルトが突き刺さっていた。
何が起きたか分からない一行が戸惑う中Nocticulaが姿を現し、Baphometに言った。不用意に他所の支配領域まで出て来るのは愚かな行為でもう一度殺されれば本当に死んでしまうと。どうやら今の一瞬でBaphometはNocticulaに暗殺され、Abisal resurrectionしたという事らしい。Baphometは非常に憎々し気に一行を睨みつけ怨嗟の声を投げつけると次元の裂け目に帰って行った。

ナインドリアン・エリクサー

Baphometが帰るとOotRMは途中で見つけた気の狂った人達を助けるためNocticulaのポータルによる送還を断り、もう一つの問題と向き合っていた。それは戦闘中にオーディーがナインドリアン・エリクサーを飲もうとしていた問題である。
サールディンペンテシレイアの追及にオーディーはナインドリアン・エリクサーの効能について説明し、邪悪なアイテムだが先程のヘプツァミラの様な強力な敵と戦う場合、仲間を失うくらいなら飲むことも辞さないという決意を語った。また、これまで密かにラオツェンがナインドリアン・エリクサーを飲んで戦っていた事も知ったサールディンは皆にばかり危険な行為をさせられないと言ってナインドリアン・エリクサーを自分自身でも持つことを決意したのだった。

その後、買い物等をしつつ囚われていた人々を救助したOotRMはWorldwoundへ帰還した。

つづく。