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第10回

石巨人の要塞 後編


こんにちは。僕の名前はチャム。リリーにまとわりついてる妖精です。好きな食べ物はザリガニ。今回は、僕が見聞きしたことを報告するよ。

 前回までのおさらい


サンドポイントからさらわれてきた大勢の人たちを助けるため、石巨人の要塞に忍び込んだルーン・シーカーズ。姿を消す魔法を駆使して、囚われの人たちをなんとか発見した。しかし、考えてみれば、囚われの人たちを連れてこっそり逃げる方法を考えていなかったので、いきなり困った状態になってしまった。人間は魔法を使わないと姿が隠せないうえに、たいていの人間は魔法を使えないときている。不便なもんだ。

そこに現れたのが石巨人の女ソーサラーのコンナ。コンナは昔、夫をこの砦の首領に殺されたことがあるらしく、大変うらみに思っているらしい。リリーケルダはそれにつけこんで彼女の協力を得、砦の首領をたたき殺してからこの砦をゆうゆうと出て行こうと計画をたてた。さて、そううまくいくものだろうか。

コンナが言うには、この砦には囚われのドラゴン(後で生贄にされるらしい)と「女二人」がいて、こいつらは強いから避けて通ったほうがいいらしい。さらに奥に行くと「古の大図書館」があるらしいが、そこに行くには「縮退の部屋」を通り「動く石像」とまみえ、さらに「首なしの王」を倒さなくてはならないらしい。大図書館は「タッシロンの輝ける子」という不死の門番が守っているらしい。コンナのお勧めはとりあえずそこを無視して先に進むこと。すると、「昆虫の目をもった紫色の犬」が守っている洞穴があり、その先にこの要塞の首領、モコムリアンがいるということなのだ。なるほど、たいしたことなさそうじゃん!

 初日


例によって姿を消す魔法と音がしなくなる魔法をかけて要塞の中をすすむ。途中、ファロンがあまりにも臭いため、トロルの兄弟に感づかれそうになったがなんとか無事に先へ進んだ。ファロンは人間のくせに体を洗わないから臭いんだよね。妖精とかエルフは汗をかかないから体を洗う必要はないんだけど、素人が真似しちゃだめだよね。

最初に行った「縮退の部屋」では何人かが体の大きさを小さくされていた。なんだか不思議な魔法が掛かっていたらしい。体が黄色い石の巨人が部屋にいたが、ルーン・シーカーズの一行はそれを無視して先に進んでいた。体が小さくなったのも、とりあえず無視するらしい。

次に行ったのは大きな釜のある部屋だった。釜は火にかけられてはいなかったが、なぜかぐつぐつと煮えたぎっていてあやしい匂いのする煙を立ち昇らせていた。とりあえず見なかったことにして先の部屋に進もうとしたのだが、次の部屋につながる回廊に巨大に石の像が立ちはだかっている。ケルダがいろいろ魔法をかけてごまかそうとしたのだが、結局何ともならずに殴り合いに。

その次の部屋にいたのは、黒い金属鎧に身を包んだ巨大な男。両手にそれぞれ大きな斧を持っている。よく見たら頭がない。目がないということはケルダの得意の眼つぶし魔法が効かないということ。結局殴り合いになったわけだが、キリュウはまたもやなんだか呼び出していた。戦略的に有利なポジションを取るべく、釜のあった部屋まで後退していく。すると、釜の陰からなんだか怪しい人影が!どうやってこの部屋に忍び込んだかわからないが、この化け物は錆びたブリキの人形のように見えた。丸く空いた目とぎざぎざがついた口、それからお腹の真ん中にあいたすごく大きな口から、燃え盛る炎が見えた。これが「鉄火場の悪魔」なのね。

鉄火場の悪魔は漆黒の魔法をかけ、周りを真っ暗にしてしまった。しかも、悪魔は「暗くても物が見える」らしい。ケルダが眼つぶしの魔法をたくさん使ってばかりいるから因果応報か?悪魔はしかもお腹の口から「燃え盛る溶岩をまきちらす攻撃」をしながら複数の対象に大ダメージをするらしい。なんで暗闇なのに分かるのかって?それくらいすごい明りが一瞬ちらっと見えるんだよね。そうこうしているうちに「ぎゃー」というファロンの声が。リリーファロンがやられているすきになんとか暗闇の外まで逃げ出した。

鉄火場の悪魔は、ミリヒキリュウの召喚獣が大ダメージを与えると、地面に穴を掘って逃げて行ってしまった。ファロンは死んだかと思われていたのだが、メダリオンの魔法の力で辛くも生き延びていた。

 初日の夜


ケルダの呪文が残っていたので、安全にコンナのところまで戻り、そこで一晩すごすことになった。

 2日目


また例の悪魔と殴り合いになったが、こんどはなんとか勝つことができた。そのあと出てきた姿を消したりあらわしたりする紫色の生き物もなんとか倒し、モクムリアンの部屋の前と思われるところに来た。そこにいたのは、ルークレシアという名前の女だった。この人間の女は、リリーのことを知っているらしい。で、いろいろ話をしていたのだが、結局殴り合いになってしまった。すると、どこにいたのか上半身人間で下半身大蛇の生き物も参戦してきた。リリールークレシアに殴られて頭がおかしくなり、ケルダは蛇女に睨まれて体が石になってしまった。さらに残りのメンバーの精神と肉体に大ダメージを与えると、敵は2人ともテレポートして逃げて行ってしまった。あの人たち、いったい何しに来たんだろうね!


 2日目の夜


ケルダが石になってしまったため、安全にコンナのところまで戻れない。しようがないので、ドルイド2人組がアナグマに化けて穴を掘り、ケルダの石像を隠した。そのままアナグマは自分たちのねぐらもほって、そこで寝てしまうことになった。残りの人たちはリリーの呪文などでコンナの場所まで戻り、頼み込んでブレイク・エンチャントメントの巻物をもらった。これで明日の朝、ケルダを人間に戻せるんだそうだ。

 3日目


モクムリアンの部屋に行く途中に、またあの女と蛇女がいると思われたたため、朝からどうするのか大変もめていた。ハワードとかケルダとかキリュウとかはもうケツまくって帰りたい感じ。リリーとかファロンとかはまだもうちょっと頑張ってみたい感じ。結局ぐだぐだの流れで、もう一回モクムリアンの部屋の前まで行ってみることにした。すると、女と蛇女がいないではないの!皆の顔にやややる気のようなものが見て取れた。

  モクムリアン

おっかなびっくり扉を開けてみたところ、大きな部屋の奥のほうに立派な恰好をした巨人が玉座に座っているのが見えた。巨人は霧の呪文をかけてこちらの視界をうばってくるなど小技を使ってきたが、なにしろ多勢に無勢、ケルダのディスペルマジックとリリーの呪文詠唱妨害により、ほぼ何もできずに防御に専念するのみだった。そのすきに、ミりヒとハワードがダメージを積み上げ、キリュウがりりーを雑魚から防御していった。やがて、モクムリアンは大きな音とともに力尽きてしまった。

ミりヒの一撃に崩れ落ちたモクムリアンだったが、簡単には死ななかった。というか、死なないように見えた。なんだかよくわからないが、血まみれの首がなにかの力で引き上げられたかのように起き上がり、焦点の合わない目でルーン・シーカーズを見渡していった。「ばぁかどもめが。お前らはモクムリアンを倒していい気になっているようだが、それが私の力を強くしているだけなのが分からんのか。私が眠っていた1万年間でこれしかできなかったのか。人間ども。やはりお前らには主が必要なようだな。ふふふ。」というような感じのことを言っていた。あはは、馬鹿にされてやがんの。