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第六話

第六話


 前回のあらすじ

謎の蟲怪人の脅威に怯えつつも島の探索を続ける。ストリクスと同盟を結んだり、噂に聞いていたサハギンと戦ってペットの巨大鮫に食われそうになったり、骨董マニアのウォーターナーガと仲良くなったり、本当は幼生のはずだったのにうっかり成人になっても親の脛をかじっていたニートチュール4兄弟に危うく全滅しかけたり。
その間にも村で家畜が血を吸われて死ぬという怪事件が起こったりときな臭い雰囲気がプンプンしている。やはりこの島は呪われているのだろうか。

 滝つぼ裏の遺跡

前回チュール一家との死闘を何とか切り抜けた一行は一晩休んだ翌日再度滝つぼにアタックした。
まだWater Breathingが使えないので最近イスカが開発したAir Bubbleの呪文を全員にかけて突入する。
水中洞窟の途中にはストリクスと思われる白骨死体があり、魔法の弓を持っていたのでありがたく頂いていく。
幸い海中洞窟はすぐに終わり、空気のある広大な空間に出た。
調べてみるとここはセメントの材料となる軽石の鉱脈があり、アズラント帝国時代は採掘がおこなわれていたようだ。
当時採掘作業を行っていたと思しきドリルのついたクロックワーク・サーヴァントが2体残っていたが既に壊れているらしく動かなかった。
また、この場所の奥には人工的につくられた空間があり、そこには多数の壁画が描かれていた。
これもアズラント帝国時代のものかと思ったが、調べてみるとどうやらアズラント帝国時代以前のものらしい。これは相当に貴重な歴史的遺産といえるだろう。
また、壁の一部に暗号で「ここは安全。歴史的に重要な場所」と書かれていた。
これはどうやらパスファインダー協会の黎明期に活躍した"最初のパスファインダー"ダーヴィンの残したもののようだった。
他には大したものは無く、奥につながる道も見つからなかったため引き上げることにした。

 もう何度目か数える気もしないアンコラトー島の危険生物達

今後の方針について相談した結果、村に帰る途中で山頂の天文台に寄り道して探索しようという事になった。
吸血性植物の群生地で大変危険だという赤い森を避けた迂回路を選択したのだが、どっこいアンコラトー島に安全なルートなど存在しないという事を思い知ったのだった。

植物性ゾンビ

赤い森を遠めに見つつ森の中を進んでいると、前方から8体程の人型生物が近づいてくるのが見える。もうこの時点で怪しい。
一応呼び掛けてみるが返事もしないし動きもフラフラしている。これはゾンビの類だろうか?
先手を取って攻撃を仕掛けても特に驚く様子も、仲間がやられて怒る様子もない。幸いさほど強敵ではなく前衛陣があっさりと片付けてくれた。
調べてみるとこれはイエローモールドという危険な苔の亜種でクリムゾンモールドという種類のようだった。
この苔は近くに死体が落ちているとそれを苗床に繁殖し、体内に入り込んでなんと死体を動かすという驚くべき性質を持っているのだ。
この能力を利用して別の場所に移動して生息地域を広げたり、他の生物を襲って死体に変え新たなる苗床を手に入れようとする非常に危険な苔なのだ。
死体はまだ比較的新しくおそらくは第1次開拓団の誰かだと思われるが、残念ながら身元の分かるようなものは持っていなかったのでその場で埋葬した。

黄金怪鳥

更に森の中を進んでいくと前方の立木に馬ほどもある巨大な金色の鳥が止まっているのが見える。
ん?鳥?その全身は金属質な光沢を放ち、その体は覆うのは羽毛というより鋭利な金属板だ。いや魔獣だろあれ。
その怪鳥はこちらを目にすると当然のように襲ってきた。
真っすぐ飛来するとその全身から強烈な閃光を放つ。これによりトレイシーとアルコーは盲目状態になってしまった。
しかも、この怪鳥はすさまじく強く、嘴、爪、爪、翼、翼という5回攻撃に加えて嘴と翼には出血能力つきという高い攻撃力で暴れまわる。
しかし真に厄介だったのはその防御能力だった。金属質の肉体は非常に硬く、生半可な攻撃では傷一つつかない。剛力を誇るウルバノの一撃ですら半分ほどしか食い込まない。
魔法の武器ならばと最近的にいれた魔法のランサーやスピアで攻撃してみたが、それでも歯が立たない。
オーキッドが連発したGlitterdustも効かず、これは倒すのは無理と悟った一行は狙われた奴はなるべく粘って死ねを合言葉にバラバラに逃げることに。
目の見えないトレイシーはウルバノが担いで逃げ、同じく目の見えないアルコーはオーキッドが召喚した馬にしがみついた。
正直運の悪い奴は死ぬだろうなと思ったが、怪鳥はそこまでやる気がなかったのかあまり熱心に追いかけて来なかったので奇跡的に犠牲者なしで切り抜けることができた。あの辺りは怪鳥の縄張りでそこから追い出せれば満足と言う事だったのかもしれない。
それにしてもこんなところでアンコラトー島に到着以来、もっともキツイ戦いをする羽目になるとは…

カニ怪人

黄金怪鳥から這う這うの体で逃げ出した一行がなんとか再合流して回復していると追い打ちをかけるかのように次なるモンスターが。
こいつはケンタウロスの様な動物に人間の上半身がくっついたような姿をしている。
しかし、下半身はカニで上半身も顔はカニで腕も片方はシミターを握っているが、もう片方は完全にカニバサミ、要するに大体カニだ。いや、背中にでっかい巻貝を背負っているからヤドカリなのか?
どう見てもモンスターだが、このカニは割と平和的なやつで普通に取引を申し出てきた。ぶっちゃけHPも回復リソースもほとんど残ってないので助かった。
このカニの名前はエルヒートリー。ビャグロイダーという種族だという。
ビャグロイダーは呪文を無力化するAnti Magic Shellの様な能力をアイテムに付与する能力を持っており、これで作った使い捨てAnti Magic Shellとでも言うべきアイテムと何かマジックアイテムを交換して欲しいらしい。
Anti Magic Shellと言えば非常に高位の呪文である。呪文能力や超常能力が主体の敵であれば完封する事すらできる強力な呪文だ。使い捨てとは言えこの低レベルでその選択肢が手に入るのはとても魅力的な提案ではある。ぜひ交換させてもらいたい。
しかし残念ながらパーティーの手持ちのアイテムにエルヒートリーの気に入る様なアイテムが無かったため結局取引は成立しなかった。
後日彼が気に入りそうなアイテムを手に入れた時に備えて連絡方法を聞くと、山頂でお気に入りの温泉に浸かっていることが多いという話だった。
一行は縁があったらまた会おうと平和的にエルヒートリーと別れたのだった。こんな話の分かる奴なら多少見た目があれでも大歓迎だ。

空飛ぶシャレコウベ

どうにか回復できたが既に回復リソースは尽きている。これ以上は厳しいので少し早いがここで野営することに。
しかし、受難はこれで終わりではなかった。
ちょうど真夜中ごろ、ウルバノとアルコーが見張りに立っている時に奇妙な怪物が近づいてくるのに気が付く。
脳がむき出しになったシャレコウベがふわふわと空中を漂ってくる。青いよだれをダラダラと口から垂れ流した不気味な奴だ。
そいつの涎を浴びるとカリスマにダメージを受ける。なんか0になるとヤバそうな雰囲気。
どうみてもアカン奴なので即座に警告の声をあげて他の連中を叩き起こす。
しかしどうした事か起きてきた他の仲間にはそいつの姿が見えない。
どうもそいつから直接攻撃を受けると見えるようになるようだが…
とにかく見えているウルバノが攻撃するのを待って同じ場所を攻撃するという戦術で立ち向かい何とか倒す事に成功したのだった。


 山頂の天文台

湖の番人

翌日、気を取り直して再び山頂の天文台を目指す。アビリティダメージとか多少残っているが気にしない方向。
今日は幸いにも危険な生物に遭遇することもなく無事に山頂に到着する。
天文台のある小島には昔は橋で渡れたようだが今は崩れて橋げたしか残っていない。まあ1万年前の橋だから仕方がない。
だが、それでも橋の建材が沈んでいる分他のところより水深が浅く、かろうじて歩いて渡れるようだ。他のところよりはマシなのでここから渡ることにする。
火山性の物質が混ざり込んでいるのか水は濁っており全く見通すことができない。また足元もヌルヌルしているので慎重に進む。
しかしそれでもオーキッドとアルコーが足を滑らして転んでしまった。
その水音を聞きつけたのか、突然水中から巨大な蟹が出現する。昨日会った蟹人間とは異なりこっちは普通の巨大蟹のようである。
危うくオーキッドがおやつ用に持ち去られるところだったが、Enlarge Personで大きくなったウルバノとヴィクターの猛攻でその前に倒すことができた。

天文台

何とか無事に小島についたのでさっそく天文台を調査する。
1階正面はホールになっておりアルターがある。またデズナとファラズマの像がある。そう言えば入り口の扉にもこの2柱が描かれていた。
奥に行く扉と上下の階につづく階段があったので、下の階から順番に調べていく事にする。
下の階に降りるとそこは標本室なのかホルマリン漬けになった標本が多数並べられている。どうみても最近使用されているようだ。
また、部屋の半分は水没しており外の湖とつながっているようだ。
宝箱もあってかなり色々なお宝が入っていたが、誰の持ち物か分からないのに持っていくのは何となく気が咎めたので置いていく事にした。
また、宝箱の中には手紙があり「バリクを連れてこい」と書かれているが、何のことかよく分からない。差出人や受取人の名前も書かれていなかった。
 
次は1階に戻って扉の奥を探索することにする。
扉を開けると水棲トロルのスクラブが待ち構えていた。更にもう1つの扉を開けてもう1体のスクラブが後方から襲い掛かってくる。
しかし、片方がトレイシーのSlumberで眠ってしまったこともあり、大過なく倒すことができた。スクラブは同属とは異なり、水中にいないと再生しないらしいので楽なものだ。
 
1階では以前にも何度かキーワードが出て来た闇の支配者について書かれた資料が発見される。
それによると闇の支配者の正体はアボレスで、アボレス社会に危機が迫った時などに突然変異的に3体のアボレスが融合して誕生するらしい。
そうして誕生した闇の支配者はどんなものにでも変身する能力を持ち、他の種族の社会に入り込んで暗躍するのだそうだ。
それって支配者というより工作員なのでは……
そもそもアボレスが融合するなんて聞いたことがないしかなり眉唾物だ。アズラント帝国時代でもトンデモ本扱いだったのでは…

サイクロプスのアエロクライス

続いて2階の調査を進めていく。
2階に上がったところには壁画が描かれている。武装したアズラント人らしき人物とFiendらしき怪物が戦っている。場所は地獄か奈落の様だ。
歴史に詳しい者達が調べてみた結果、アズラント人はやや時代が合わない気もするがエイローデンなのでは?という結論になった。
一方、戦っている怪物はオルクスという意見とデスカリという意見に分かれた。
約1名ほどロルスだと主張したものもいたが、そんなデーモンロードは誰も聞いたことがない。ちょっと別世界から電波を受信しちゃってる様ですね…
 
他に変わったものといえばデズナがファラズマを護っているような寄り添っているような像があった。
一般的にはデズナとファラズマが親密であるというような神話は無いのだが…アズラント時代には別の解釈があったのかもしれない。
 
奥に進んでいくと、2階中央に続くダブルドアがあり、中からすすり泣く声が聞こえる。
扉を開けると中には大量の血痕と無数の棘が生えた4本の柱がある。どうやらここは拷問室らしい。
柱の1本には鎖で1人のサイクロプスが繋がれている。特徴的な1つ目は無惨に抉り出されており悲惨な姿だ。
話しかけてみると、このサイクロプスはアエロクライスといい、他の島に住んでいたがヘレクトリーと名乗るシーハグによって攫われてきたのだという。
なんでもハグの儀式にサイクロプスの目玉が必要だったとか何とかで目を抉られたのだとか。
ここから解放してやりたいところだが、鎖は完全に溶接されており、破壊するのは中々手間がかかりそうだ。
そうやって調べていると、いつの間に忍び寄ってきていたのか紫色の霧のような怪物が襲ってくる。
この霧にまかれるとConに大きなダメージを受ける。危険な敵だ。
更に壁から3体のウーズが滲みだしてくる。こいつの触腕に触られると体が痺れて麻痺してしまう。マジでヤバい。Remove Paralysisなんてそんなに準備してないぞ。
とにかくウーズの排除が優先し、頑健セーブに自信のない後衛は一目散に廊下に逃げ出す。
しかし、そこには髪を振り乱したハグが待ち構えていた。おそらく話に出て来たヘレクトリーだろう。
ヘレクトリーはウルバノに目をつけ、味方を攻撃するようにCommandしてくるがウルバノはなんとか気合を振り絞ってこれに耐え続ける。
そうこうしているうちにウーズは片付けられ、霧もなぜかGlitter Dustが効いたのでオーキッドの執拗なGlitterdustによって無力化された。
こうなれば後は多勢に無勢でハグも程なく討ち取られたのだった。
とは言え、ウルバノがCommandに抵抗できなかったら大惨事だったろう。危険な敵だった。

天文観測所

3階に行くとそこには巨大な望遠鏡があった。
複雑な魔法装置がいくつもくっついており、キーボードもついていてそこからコマンドを入力することができたようだ。
今でも役に立つのか、どうやって使うのかは時間をかけて調べないとわからないだろう。
ハグはここで研究を行っていたらしく、研究資料を見る限りでは預言に関する研究を行っていたようだ。
そもそも太古では神の託宣は絶対であったが、エイローデンが復活の預言どおりに復活しなかったことで世界の法則は乱れ、現在は100%の予言は神でも不可能となっているというのが通説だ。
ヘレクトリーは実は預言の絶対性は失われていないという仮説に取り付かれ、それを証明すべく研究に没頭していたようだ。
 
まあ、なんにせよ邪悪なハグを排除できたのは村にとって良い事だろう。
アエロクライスは見殺しにするわけにもいかないが、村に連れていくと騒ぎになるので、結局アリエスたちの守るアカヴナの神殿に預けることにした。
一人分ぐらいならなんとか養えるだろう。時々差し入れに行こう。

 ポート・オーキッド崩壊

内戦勃発

アカヴナ神殿を後にしてようやく村に到着しようという頃、前方から3人の人影が走ってくる。どうやら誰かに追いかけられているようだ。
それは血まみれになったマリーア、アルバ、ジョバンニだった。そして追いかけてきたのはアーニャ、ハーコート、ムギヴァの3人である。一体何が起きたのか。
とりあえずハーコート達を制止し、事情を聞こうとする。
ハーコート達の主張では逃げて来た3人は人間の血を吸う怪物で腕が伸びたりするらしい。一方アルバ達はいきなりハーコート達が襲ってきたと主張する。
ハーコート達の表情は真剣で嘘をついているようには思えないが、どうみてもアルバ達におかしいところはない。
業を煮やしたのか、それとも挑発なのか、アルコーがトレイシーの呪術で全員眠らせてゆっくり調べようとか乱暴なことを言い出す。
するとアルバ達が正体を現し腕を伸ばしてアルコーを攻撃する。どうやら正しいのはハーコート達だったようだ。
ハーコート達と力を合わせて戦い、尋問のために非致傷ダメージで気絶させて捉えることに成功する。
気絶させるとアルバ達はのっぺらぼうの奇妙な怪物に変わってしまう。これが正体の様だ。一体いつの間に入れ替わっていたのだろうか?
落ち着いたところでハーコート達にもう少し詳しい事を聞くと、一行が島の探索のために村を離れてからも吸血事件は続いており、家畜だけではなく人間にも被害が出るようになってしまったとの事。そのせいで村の雰囲気は最悪になり、村はハーコート派とリュエティン派に分かれて一触即発の雰囲気になっていたところに予定よりも早く船がついたらしい。
しかし船の大きさが足りず全員がのって帰ることはできそうになく、やむを得ず帰還を希望する者からくじ引きで船に乗れるものを決めるという方針をラモナが出したが、それを不満に思った村人が抗議を行い、エスカレートして暴動になったのだそうだ。
ハーコート達は暴動には参加せず様子を見ていたのだが、そうすると参加している村人の中に腕を伸びたりする化物がいるのに気づき、それを追いかけている最中だったらしい。
って、今現在暴動発生中なのかよ。急いで鎮めに行かなきゃダメじゃん。

裏切り者

村に到着すると確かに争いの音が聞こえてくる。暴動はまだ収まっていないようだ。
そこに血相を変えたカーヴァーがやってくる。領主の館に怪我人を収容して治療していたのだが暴徒がなだれ込んできたので助けを呼びに来たらしい。
そこでまずは領主の館に向かう事にする。
館に到着すると聞いていた話と様子が違い、1階には治療を受けていたと思しき怪我人が倒れているだけで暴徒らしきものの姿は見えない。
一方港の方からはなにやら爆発音のようなものも聞こえ、明らかに何かが燃えているような煙も上がっている。
ここで2階に立てこもっているはずのラモナを助けなければというカーヴァーについていく者と、大事になっているっポイ港に向かうというハーコート達と一緒に行く者に分かれてしまったのが過ちであった。
カーヴァーと共に館に残ったのはヴィクター、オーキッド、トレイシーの3人。2階に向かおうと館の中に入ると何故かカーヴァーが館の扉を閉める。何事か問うと訳の分からない答えが返ってきた。
カーヴァーが言うには彼の計画を一行が散々邪魔したため彼の主人が大変立腹しており、その責任を取らされてカーヴァーは無惨に殺される、だから道連れに自殺することにしたのだそうだ。え?なんでそういう結論になるのかさっぱり見えないんですけど。というかカーヴァーの正体は何者なのか?やはりあの塔で捕まった時に改造されてしまっていたのか?
しかもカーヴァーだけではなく床に倒れていた怪我人達が全員起き上がって襲ってくる。こいつらも正体は例の腕が伸びるのっぺらぼうで、倒れていたのは演技だったらしい。3対9の厳しい戦いである。しかも味方のうち2人はひ弱な魔術師だ。数に任せて乱戦にされるとつらい。
しかもカーヴァーは最初から玉砕覚悟らしく油を撒いて館に火をつけるという暴挙に出る。このままでは仮に敵を倒せたとしても一緒に焼け死んでしまう。
しかし、この状況でも3人は頑張った。オーキッドがGlitterdustを連発して敵を無力化し、トレイシーのFlaming SphearやBurning Handsで敵を焼き払い、ヴィクターが1体ずつとどめを刺していく。しかしそれでも多勢に無勢、ついにカーヴァーに化けていた怪物の攻撃でトレイシーとオーキッドが倒されてしまう。
だが、その間に部下を片付けたヴィクターがなんとかにせカーヴァーとの一騎打ちを制し、倒れたトレイシーとオーキッドを抱えて脱出することに成功した。ギリギリの勝利だった。
深手を負ったオーキッドはかなり危険な状態だったが、危機を察して駆けつけたラモナの治療で一命をとりとめたのだった。
 
一方港に向かったイスカ、ウルバノ、アルコーが見たのは炎上する船と数体の腕が伸びる怪物が船員達を襲う姿だった。あとなんかリュエティンが船を護って奮闘している。3人はリュエティン達と力を合わせて怪物たちを仕留め、何とか船を鎮火したのだった。

戦いを終えて

甚大な被害は被ったものの、なんとか騒ぎは収まった。
そこで村人たちを調べると恐るべき事実が分かった。村人たちのおよそ半分以上が例の怪物といつの間にか入れ替わっていた事実が判明したのだ。
奴らはかなり前からひっそりと村に入り込んでいたのだろう。
ラモナはそのことに薄々気づいていて独自に調査を進めており、入れ替わった人が連れ去られたと思しき島を突き止めているらしい。いや、気づいてたんならもっと早く言ってよ。
ハーコートの話ではあの怪物は固形物が食べられないらしく、生きていくのに血を吸う必要があるらしい。
それなら連れ去った人々もすぐには殺されず食料源としてしばらくは生かされているかもしれない。
そういう事ならグズグズしている暇はない。しばし休息したらすぐにその島に向かい、一人でも多くの村人を助け出さなくては。
 
 
つづく