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第三話

第三話


上陸地点近くのモンスターを退治し、島中央の火山に登り、アンコラトー島のおおよその全景を把握した開拓者達。
新たに建設され始めた開拓地Port Orchidでは細々とした要望が生まれて来ていた。

 Quest

Transmute Rock to Brick

団長と共に行動することの多いアルコー、イスカ、ウルバノ、ヴィクター、そしてトレイシーはラモナに呼び出された。行ってみると何か騒ぎが起きている。中心にいたのはアバダールの神官カーヴィスだった。話を聞いてみると神様から新しい呪文を貰ったとの事。その名もTransmute Rock to Brick。百聞は一見に如かず、カーヴィスがその呪文を唱えると大きい岩がレンガの塊になった。
いろいろな建物を建設中の現在、この呪文が大変に有用なのは誰の目にも明らかだった。しかし、このレンガを巡って対立が起きてしまった。

争っているのは金持ちハーコートと鍛冶屋のルエティン。ハーコートはレンガ造りの家が欲しいと言い、ルエティンは炉を造って欲しいと主張していた。炉を造っても鉄鉱石は無く、家については言わずもがなな現状を考えると正直どうでもよかったが、結局代理人を立てて決闘で決めることになった。ハーコート側はイスカ、ルエティン側はヴィクターが代理人を務め、せっかくなので人を集め賭けなども行われた。勝負は防御能力の差でヴィクターが勝利した。

Hunter-Gatherer

レンガの件以外にも団長(ラモナ?)の元にはいろいろな要望が来ており、そんな中からイスカとウルバノはイノシシ狩りに協力することになった。
ハンターのアニャの先導でイノシシの家族を発見し、オスだけを倒した所までは首尾良く運んだ。しかし、つがいを失ったメスの怒りは予想外に凄まじくウルバノを一突きで血まみれにするほどだった。止む無くメスも倒した三人はその後、慣れた手つきでイノシシを解体し、開拓地へと帰還した。

一方、アルコー、ヴィクター、トレイシーは赤い実をつける草が生い茂った草むらに来ていた。アルケミストのアルバとレンジャーのライラから薬草集めに協力して欲しいと言われたためである。年配のアルバを覗く四人は二種類ある赤い実の見分けに苦労しつつ有用だという方を散らばって採取していた。
そんな時、悲鳴が上がった。何と草むらの中にアサシン・ヴァインが潜んでおりライラに絡みついたのである。幸いヴィクターがライラを警護するべく張り付いていたのですぐに対応出来、また回復要員が二人いたので惨事に至る事は無かった。

 Pathfinder

Carver

後日、今度は怪しい男カーヴァーからタルマンドールズ・バウンティに行って使えるものを取って来ようと誘われた。いずれ取りに行こうとは考えていたので団長といつもの五人はカーヴァーと一緒に出掛けることにした。
最初に来たときはしっかりと調べなかったツールハウスでAlchemist's fire*2とスウォームに対する防護服を手にいれ、これを使ってGだらけの食糧庫からほぼ未使用のWand of Goodberryを見つけ出した。さらに、チョーカーのいたところの床下から握りの部分が発光する(Azlant時代の流行だったらしい)Longsword+1も見つけた。その他使える物を色々と集め終わったころカーヴァーが一行に向かって言った。行きたいところがあると。

聞けば近くにAzlantの遺跡があるらしい。だが、短い付き合いではあるがこのカーヴァーには何か怪しいところがあると皆思っていた。その点について明らかにしないと簡単にはついていく事が出来ないとカーヴァーに伝えると彼は懐からあるものを取り出した。
それは一見するとコンパスの様だった。団長にはすぐに分かったそれはWayfinder、パスファインダー協会の一員であることを示すものだった。
カーヴァー曰く、パスファインダー協会のジャーナルの第一号はこのアンコラトー島を探検した記録であるらしい。
ウールフェン人の入植地や滝の裏の洞窟の奥にある太古の文明の跡、Wayfinderの元となった物の研究所、嵐で近づけなかったクリスタルモニュメント、天体観測所などについて書かれていたとカーヴァーは語った。

Meteor

カーヴァーがどうやらパスファインダーの様だと分かったので、皆で彼の言う近くの遺跡に行ってみることにした。道中、宿っていた樹が流木になってアンデッド化したドライアドを撃退した以外は特に問題なく目的の場所に辿り着いた。
そこは半径100ft.のクレーターだった。中心部分は大きな穴が開いていてその深さは80ft.程、明かりを落とすと底に人工的な床が見えた。

まず、身軽なヴィクターが降りようとすると突然、あたりが暗くなった。驚いて空を見上げると隕石が落下しようとしていた。衝突による爆炎は激しく、正直死者が出なかったのは幸運だった。一行以外被害を受けていないところを見るにおそらくIllusionなのだが、とてもそうは思えなかった。

とりあえず、遠くからSummonしたモンスターを突っ込ませて調べてみたところこの隕石は即座にAutomatic resetというものでは無い様だったので、この隙に下まで行ってみることにした。途中の壁には人の型をした他と色が違う部分があり、入り口の隕石の幻といいこの地に起きた災厄が染み付いているかの様だった。また、パスファインダーの使う符丁でアンデッド危険とも書かれていた。

穴の底は狭い部屋だった。扉が二つあり、そのうち一つは壊れていた。その奥は雨水なのか水源があるのか分からないが水が溜まっていた。途中の注意書き通りそこにはアンデッド二体がいた。緑の服を纏い、肉が焼け焦げる嫌な匂いの煙を放つそのアンデッドの姿はAzlantiが分からない者でも熱いと苦しみの声を上げていることが分かる程だった。
さらに、このアンデッド注意書きが為されるのも納得の強さだった。近くにいるだけで熱気を感じ、その爪に傷付けられると動きが鈍り、極めつけに倒すと爆発までした。爆発の威力は入り口の隕石と同程度で二体目は上手くタイミングを計って倒さなければならなかった。

どうにか死者を出さずに倒したが、この遺跡は扉を開けるために鍵となるIounstoneが必要らしく先には進めなかった。
遺跡の方はともかく当初の目的、タルマンドールズ・バウンティから物資を持って帰るを達成したことで開拓地の人々の団長達への印象はかなり良くなった。

 Spindle Lock

Clockwork

タルマンドールズ・バウンティから戻って来ても団長とゆかいな仲間たちはまたすぐに探索の旅に出ていた。ルエティンと共に鉄鉱石を探し出すことがその目的である。ラモナからもストリクスとコンタクトを取りたいという要望があったが、まずは鉄鉱石の方を優先しようという事で意見は一致した。
ルエティンが目星をつけていた場所の一つは、以前イスカ達が島の全景を見た際に遺跡が見えた場所に近かったのでカーヴァーも誘うと彼も付いてきた。
鉄鉱石探しは目ぼしい場所で標本を採収し、それを開拓地に戻って調べるという方法で行われた。

標本を集めていると、タルマンドールズ・バウンティや海岸等で見かけた丸っこい機械仕掛けが転がっていく姿も見つける事が出来た。
ある程度標本は集まったので今度はそちらを追いかけていくと、一行はその先で半ば土砂に埋まった塔を発見したのだった。

丸いClockwork達が塔の入り口に集まるとダブルドアが勝手に開き、中に入るとまた勝手に閉まる。しかし、一行が近づいてもドアは反応しない。トレイシーによるとこの場所はSpindle Lockと言う名で、Tomorrow's humanityを創り出す場所であるという。
何の事だか良く分からないが許可された人しか入ってはいけないらしい。そうこうしていると再びドアが開き、より小さく丸い機械仕掛けの集合体が襲い掛かって来た。

絡まれると転倒しそうになるそのSwarmには武器攻撃が通じないので撤退しかないと思われたが、カーヴァーがドアが開いた隙に中に飛び込んでしまった。しかも、戻って来る様呼びかける団長の前でドアは閉じてしまった。

一旦その場を離れて協議した結果、一人で大丈夫と言うルエティンを開拓地に帰し、Swarm防護服を着たウルバノが敵をひきつけながら扉を壊してカーヴァーを探すという事で方針が纏まった。

Skum

Spindle Lockに戻ると先ほどはいなかった人型っぽいClockworkがSwarmを修理していた。それはAzlant時代には単にゴーレムと呼ばれていたというClockwork Servantだった。敵が増えても当初の予定通りに行動する一行。単純な攻撃能力はいずれの敵も高くなく、程無く内部へ侵入する事が出来た。

中は白い壁に幾何学模様の床、そしてイスカ達が以前見たのと同じ仮面を着けた人物のホログラム。カーヴァーの姿は無かった。
代わりにホログラムの壁の向こうからカエルに似た人型生物が襲い掛かってきた。

アボレスによって作られた奴隷種族Skumは精神攻撃が効く相手だったので、第一陣は簡単に撃退できた。しかし、奥の部屋での第二陣との戦闘では部屋に仕掛けられたクロスボウの罠が大変に痛く、またボスSkumがCoup de Graceを奇跡的に耐えたのでリソースを大量に消費する結果となった。

これ以上の捜索は困難と見て、一行はClockworkの残骸を持って開拓地に一時退却したのだった。

続く。