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第7回セッションログ

 神々は彼方より英雄達を見守る

ここはアウトランズ。外方次元界の中心にして全ての世界が交わるところ。今、ここに善と悪の神々が集っていた。主物質界オアースはラッパンアスクにおける、善と悪のパワーゲームを見守るために。
ボカブ大図書館の一角、第7会議室にしつらえられた長テーブルの中央には、審判役にして記録係でもある知識の神ボカブが座り、その右手で談笑しているのは善の勢力を代表する神々である。長い金髪をなびかせるのは自然の守護者である"森の乙女"アローナ。白金の鎧兜に身を固めた偉丈夫は"白金竜"バハムート。今回は広い会議室は予約できなかったので、ドラゴン形態は遠慮してもらっている。黄金の肌と翼をもつハンサムな男性は、セレルチャル・パラゴンの"慈悲を与えしもの"ドミーエル。彼らはいずれもラッパンアスクにおける善と悪の戦いにおいて、中心的役割を果たすようにと、自分たちのチャンピオンを送り込んでいる。
ここで、それぞれが守護するチャンピオン達について紹介しよう。

パスタ=ペペロンチーノ

アローナのチャンピオンである女性神官。極めて非凡なる才能に恵まれた高貴なる姫(自称)。でもチキン。

バール=マッソー

バハムートに仕える、善なる心と勇猛なる闘志をあわせもつオークの狂戦士。勇猛すぎて時々もとい度々味方を殴るのはご愛敬。でもやっぱりチキン。

エクリプスナイン

アンデッド退治と隠密行動を得意とする剣士。彼自身はドミーエルのチャンピオンというわけではないが、守護していたスレイヤーがいなくなってしまったので、なんとなくついでにドミーエル様が面倒みている。まあ、神様の世界でも貧乏くじ引くやつっているんだよ。ちょっぴりチキンだけど、ローグだから許して。


そこへ、新たに三柱の神々が姿を現した。彼らもまたラッパンアスクの戦いに自らのチャンピオンを送り込んでいる善の神々だ。まあ、少なくとも今回は善側に与している。彼らのチャンピオン達は先の三人ほど中心的な役割を演じるわけではないが、最終的な善の勝利のためには、決しておろそかにはできない重要な役目を担っている。
だが、よく見ると新たに現れた神々はいずれも見慣れない姿をしている。一柱は見事な鎧を着込んだ戦士で、見慣れないものの違和感はない。だが、一柱は見慣れない雰囲気の黄色いトーガのような衣服に身を包んだ老人で、胸には黒と白の見慣れないシンボル(いわゆる陰陽太極図)が描かれている。そして極めつけはガラガラと車輪で移動する金属製の円筒。……えっと、神様?
実は彼らはこのアウトランズが存在する世界、ザ・グレートリングの外の世界からやってきた外つ神なのだ。鎧の戦士はフェイルーンからやってきた"聖戦士"トーム。仙人風の老人は遥かオリエンタル世界からやってきた中岳大帝。そして円筒は神性を獲得した第9世代型自己進化量子コンピューター「コスティキャン」が1000年後の未来から送り込んできたTime-Transportable-Terminal通称T3だ。
ここで彼らのチャンピオン達も紹介しよう。

ザック=バレスター

トームのチャンピオン。でもパラディンじゃなくてウォーメイジ。秘術術者なので当然チキン。

西玉蘭

中岳大帝のチャンピオン。俗世の欲を捨て去った高貴なる修道僧。いわゆる一つの清貧モンク。最近野性が混じったり、必殺技を学んだりして、清貧野生武侠モンクとなり、より卑怯さに磨きがかかった。高ACを売りにしているが、それでも当たる敵の前だと割とチキンになる。

モダーン=カ=ラキタ

「コスティキャン」が送り込んだエージェント。上司には恵まれていないらしい。ローグな上に遠隔攻撃系ですよ?チキンじゃないわけがない。


……なんだか、チャンピオンとかいう割にはチキンしかいない気もするが、ラッパンアスクにおける過酷な使命を果たすためには慎重に慎重を期さなければならないのだ!うん、多分そうだ。

彼らは元からいた神々に挨拶をすると並んで席についた。テーブルの反対側には、今回悪の代表として頑張っているデーモンロード、オルカスが席に着き、ニヤニヤと笑いながら、今回のシナリオを眺めている。今回、悪の勢力側の神々はオルカスしかいないが、その代わりラッパンアスクの戦いについて全てが書かれたアカシックレコード、通称"シナリオ"を管理するという善側の神々とは比べ物にならない権勢を与えられているのだ。
 
さて、メンバーは揃った。
小腹がすいた時用にネクタルとアンブロシアも各自用意した。
ボカブが記録用に無限のページを持つノートを広げ、うなずく。
いざ、地上の英雄達にその目を移そうではないか!!

 ラッパンの冒険はいつも最初にもめる


その頃地上では自分たちのパトロンに見られているとも知らず、英雄達が不毛な議論を続けていた。ラッパン恒例「次はどこに行こう」会議である。とりあえず、前回全滅した神殿は満場一致で却下。 70 unholyダメージ + 6 conダメージのブレスとか冗談じゃありません。
かと言って他の階に行ってもレベルキャップがあっておいしくない。なんとなく、レベルキャップのない地上を漁ってレベルを上げようといういつもの結論になった。とは言え、地上も下手なところに行くとデッドリー。慎重に勝てそうなところを選択する一行。
お宝のなさそうな、もとい、悪事を働いていないアウトローキャンプや、これまたお宝のなさそうな、もとい、自然なクリーチャーである巨大バチなどは避け、以前、煮え湯を飲まされたバグベア山賊団を退治することにする。連中にはジーノフやバールを殺され、みじめな敗走を喫した記憶がある。一応復讐に燃えるロールプレイをする一行。
でも、基本チキンな一行はまずは神様にお伺いを立てる。
「神様、バグベアどもをぶっ殺すにはどうすればいいでしょう?」
答えて曰く
「クレリックに気をつけろ」
スペルキャスターがいると思っていなかった一行は、ちょっぴりビビりつつもCommuneで更なる情報収集をする。幸いなことにキャスターは1人だけで、呪文も5Lvまでしか出ないことがわかって俄然やる気が出る一行。ちなみに雑魚バグベアは24体。ラッパンでは驚くほどでもない数だ。
もっとも最初12体モブと言っていたDMが「やべ、これ死ぬわ。やっぱり8体モブね」と変更した辺りからきな臭い匂いが漂い始める。

さて、勝手にHallowした神殿でターンチェックにボーナスを付けつつ、Divine Spell Powerを使ってBuffとかパスタが好き放題やった後、バグベア砦に向かう一行。更にはパーティー中4人がInvisiと徹底したチキンっぷり。迎え撃つバグバア達はボスクラスが2体と8体モブが1つ。ん?聞いていたより数が少ないが、どうせ援軍で出てくるんだろう。

Listenにより何かが隠れていることに気がついたボスバーバリアンが「何か隠れているぞ」と警告を飛ばしたのに対し、バールが「パスタ、ばれちゃったよ」とバレバレな発言。パスタ姫が「この駄々漏れ野郎!」と姫らしからぬ口汚い言葉で罵るというショートコントを挟みつつも、イニシアチブは一行が先行。ザックのHoly SmiteとモダーンのSoul Bazoocaが炸裂し、モブに100ダメージぐらい出す。でもピンピンしているモブ。えぇー。とりあえずHoly SmiteでBlindになったモブは無視して、前衛陣はボスとクレリックに殺到。ボスの攻撃で玉蘭があっという間に瀕死になったものの、クレリックの呪文は待機していたパスタ砲で妨害し、なかなか好調だ。
ところがその時、驚くべきことが起きた。偵察に行っていた部隊が戻ってきたとかなんとか言って、後衛陣のすぐ横にモブが2体出現。って、ちょっと待てー!


その時アウトランズでは、善なる神々から猛烈なブーイングが巻き起こった。特にトームとアローナは必死だ。なにしろこのままでは彼らのチャンピオン達はあっという間にボロ雑巾と見分けがつかなくなる。
 
トーム 「ちょっと、その配置はいくらなんでもひどい。どこから来たんだよ?」
オルカス 「いや、Runして来たんだよ。こいつらバーバリアンで40フィート移動できるし」
アローナ 「Runできるってことは平坦で遮蔽物がないってことでっしゃろ?せめてSpotチェックぐらいさしてもらわな、かないまへんわー」
他の神々 「そうだ、そうだ!」

結局はオルカスが渋々譲歩し、モブ達は次のラウンドに今の位置に出現、英雄達はその接近に気が付いているということになった。

神々の合意の下、時が巻き戻され、アカシックレコードが書き換えられる……



突然、後方で怒号が上がると、背後の平原を猛スピードでバグベア達が接近してくるのが見える。慌てふためく後衛陣。とりあえずザックがWall of Fireを張るも、HPにものを言わせて強行突破してくるモブ達。モブには倍ダメージなので、ノーセーブで50ダメージも受けるが、そんな程度では当然ビクともしない。一方、前衛陣はモブから片付けようとするが、予想以上にモブが太く(100ダメージではBloodyにすらなっていなかった)、傷を負った玉蘭がパスタに治療してもらうために後退したこともあって、ボスやクレリックにはほとんどダメージが出なかった。

次ラウンドにはアクシデント発生。ザックとパスタはとりあえずWall of FireとWall of Stoneで接敵を遅らせつつ、後ろのモブにダメージを蓄えるも、そろそろ限界。一方、前衛陣はクレリックを倒すことに成功するものの、なんとボスのクリティカルで80ダメージ食らったバールがコンプリートデス。最大のダメージ源を失い、一気に蒼褪める一行。
一瞬撤退の2文字が頭をよぎるが、ここで勝たなければ次に行くところもない。歯を食いしばって頑張る一行。その後、玉蘭が倒れたり、モダーンが倒れたりしたものの、バフに回しすぎたせいで呪文が尽きたパスタが、ダメ元でCalm Emotionを掛けるとRageが切れたバグベアモブが一気に6x8で48点もHPが減って死んだりしたおかげで勝てた。うーむ、Calm Emotionがダメージ魔法になる日が来るとは思わなかった。

その後、バグベア達の住処を漁ると、なんと2万Gp近い財宝が手に入った。ありがたく懐にいれた。
そしてモダーンはクライアントからの急な呼び出しが、とか何とか意味の分からないことを言って、どこか別のミッションをこなすため、去って行った。その顔は無事生き延びた喜びに輝いていた。どんな任務かは知らないが、まあ、ここラッパンのミッションほど危険な任務はそう無いということだろう。


 地下8階のかわいそうなモンスターたちとゴールドラッシュ


英雄達はバグベア砦の次は、悪の魔法使いとその配下らしきトロール達を討伐することを考えていた。しかし、バグベアの情報を聞いた時にあまったCommuneで確認すると、トロールたちが50匹近くいることがわかったので、嫌気がさした一行はやっぱりダンジョンを漁ることにした。
当然まともなWizardもいないのに神殿など行く気もせず、Water Breathingなどの移動系のリソースもパスタしか出せないため、消去法で前回ビホルダーに襲われたフロアを探索することにする。ここならWater Walkingだけで何とかなりそうだったからだ。ここは地下8階ということでレベルキャップは10らしい。パーティーの大半は既に10レベルのためレベルは上がらないが、他に適当な階がなかったのだ。
さて、Water Walkingを使った後、呪文が切れる前になるべく探索しようと地下を流れる川をさかのぼっていく。するとモンスターの気配が。襲ってきたのは河トロール8体だった。ちなみに1モブ。DMの試算によると右手30ダメージ。左手30ダメージ。口20ダメージ。そして両手が当たるとレンドして50ダメージらしい。ふざけんな。
しかし、大量の強化呪文により前衛陣のACは軒並み30越え。増援もわいて出てこなかったため、結局一度もレンドは発動しなかった。楽勝。ちなみにバールはFrenzyしたものの、運よくエクリプスへの攻撃は外れ。パスタのCalm Emotionによって事なきを得た。正直トロールよりよっぽど怖い。
このトロールたちは倒される時に「王への貢物が……」とか意味深なことを言って倒れる。何か黒幕がいるのか?奥を調べるとトロールたちが採掘していたらしき金の鉱石が。なんか10000gpぐらいある。この当り外れのでかさがラッパンクオリティー。他にも魔法の武器とかがちょっとあった。どうでもいいが、なぜラッパンのMagic WeaponにはKeenがデフォルトで付いているのだろうか。

思わぬ収入に気を良くしつつ進むと、暗闇の中にモンスターが潜んでいる。Darkvision持ちのバールにだけ見えたのだが、60フィート先でゴブリンが70匹ぐらい待ち構えているらしい。というわけでサプライズラウンド開始。遭遇距離はDarkvisionの限界距離からですよねとさりげなくサジェスチョンしたら60'になった。しめしめ。
案の定、敵の番が回って来るとDMが残念そうな顔をしている。ふふふ、30’以内じゃないとSneakできないからな。せこいというなかれ。12体モブなんかにスニークされて、スニークダメージ6倍ねなんて言われた日には魔法使いなんか即死なんだ。スニーク1d6なんて生ぬるいことは、ことラッパンに限ってありえない(断言)。3dx6倍で18d6スニークダメージとか言われても驚かないね、俺は。

やむを得ず接近してくるゴブリンモブx5。よく覚えてないけど12体モブだったか。ちなみにDMはSmallクリーチャーだからモブはMidiumとか言ったが、これも抗議によってLargeということになった。
戦闘は思ったより楽勝だった。なんというかバールの20’リーチのアタオポが猛威をふるい、近づくだけで肉塊になっていくゴブリン達。可哀そうなことにサプライズラウンドにも「Combat Reflexありますから」と笑顔で言い放たれ、仲良くアタオポされていた。正直他のPCはやることない。元のHPが少ないからか12体モブになっても100ぐらいしかないみたいだし、2発も当たれば肉塊だ。AC低いからPower Attack全部でも当たるし。多分、バールにEnlarge PersonをPermanencyしたジーノフとCat's Graceで地味にアタオポを増やすパスタへのヘイト値が上がったことだろう。
このゴブリン達も万単位の金塊を持っていた。なんかうまくいきすぎて嫌な予感がするぐらいだ。

次なるエンカウンターはマンティコア8体。無論モブ。こいつもサプライズしてきた。そうシナリオに書いてあるらしい。こんちくしょー。サプライズラウンドに48本もスパイクを飛ばしてくるが、こちらをなめていたのかDMの温情なのかターゲットを分散させたので、ちっとも深刻なダメージを受けなかった。その後、どういう仕組みかSwiftアクションで30フィートぐらい移動した玉蘭がボコッたり、バールがチョチョイとなでたりしたら沈黙した。うーん、あんまりシナリオをけなせないような気がしてきた。こいつらも相当ひどいわw


 
オルカス 「その移動ってアタオポ受けないの?」
中岳大帝 「Tumbleでよけておりますからのう」
オルカス 「……それってジャンプだよね?Tumbleと組み合わせられるのかな?」
中岳大帝 「当然ですな。Tumbleは移動の一部と定義されておりますからな(きっぱり)」
オルカス 「…………でも、マンティコアってLargeだし、立ち幅跳びで頭上を飛び越えられるものなのかなぁ?」
中岳大帝 「Jumpは+29ですから(きっぱり)」
オルカス 「………………わかりました」

Swiftアクションで移動することについては、もはや誰も突っ込みもしなかった。恐るべし清貧野生武侠モンク。



このマンティコアはやっぱりKeenWeaponとか、ゴブリンからかすめ取った金塊とかを持っていた。すごい勢いで所持金が増える。

 高貴なる人々は義憤に燃える


さらに進むと、玉蘭の卑怯Feat《Nemesis》に反応が。アンデッドだ!しかも1体しかいない。こりゃーよっぽどやばい奴に違いないと全員フルバフで強行突入。そこにいたのは半透明の女性の霊体だった。しかし襲ってくる様子はない。となればアラインメント的には全員グッドな一行。高貴なる特技を失わないためにも、有無を言わさず成仏じゃーというわけにもいかず、話を聞いてみることに。
その霊が言うには、彼女の名はヨーキ。邪悪なるキング・グーヴによってアンデッドにされてしまったらしい。なんでもキング・グーヴは生贄5000人と引き換えに悪魔と取引をし、不死の肉体を得たとのこと。彼女はその時に生贄にされたあげくにアンデッドにされて死後もこき使われているらしい。キングを滅ぼせば解放されて成仏できるはずだから、何とかしてほしいと涙ながらに頼み込んでくる。
そんな邪悪な奴は許せんと、PC一同の心は一致し、普段はChikin-Goodな面々も珍しくやる気の様子。うん。TRPGじゃこういうモチベーションって必要だよね。
でも、ヨーキに聞くとグーヴは水中の洞窟を抜けた先にいるということなので、一旦帰ることにした。ラッパンでは油断大敵。注意一秒デスペナ一生。Water BreathingもFreedom of Movementも用意してきていない状態で水中トンネルなんて潜れません。
なお、この時ヨーキは私はグーヴの命令には逆らえないので、戦いになればあなた達を攻撃せざるを得ませんとか警告してくれたのだが、珍しく義憤に燃える一行はあまり気に留めなかった。ああ、これが後であんな悲劇を招くとは。

帰りにラッパン名物追剥エンカウンターに会うこともなく、持ち帰った大量の金塊やマジックアイテムを売りさばき、一人6000gp程を得た一行は思い思いに買い物をして強化する。その後は恒例の占いタイム。まずはDivinationすると、「疑似呪文能力に気をつけろ」となんともありがたいお言葉が。疑似呪文能力だけじゃ範囲広すぎて何の事だか分りません。一番ヤバそうなのはやっぱりBlasphemyかなぁとCommuneするがどうやら違うらしい。他にも「グーヴは霊体ですか?(No)」「グーヴはレベルドレインしますか?(No)」「手下は一緒にいますか(Yes)」「手下に霊体はいますか?(Yes)」などなど聞いてみるが、いまいち全容は分からなかった。

 邪悪な王は墳墓にて待つ

まあ、あんまりCommuneばかりするのもあれなので、この辺でダンジョンに向かう一行。幸いにも途中で敵には出会わなかったので、例によってグーヴの玄室の前でフルバフしてから突入。
そこにいたのは……

  • 偉そうなMummy
  • Advanced Ghast 4体ぐらい(よく覚えていない)
  • Cloud Giant Skelton 5体

加えて床下に2体アンデッド反応があると玉蘭のNemesisが教えてくれる。更に遠くから接近してくる霊体が1体。これはおそらくヨーキだろう。到着は2ラウンド目ということになった。

第1ラウンド

Giant Skeltonが殺到。唯一Invisiじゃなかった玉蘭とアタオポして見えるようになったバールを攻撃。が、今回も30越えのACに阻まれて意外と当たらない。当たってもモブじゃないので致命的なダメージではない。……あれ?一撃で30ダメージぐらい出てるのに大したことない気がするのって何かおかしくね?くそー、これもオルカスのせいだ。
玉蘭、バールは反撃するものの、流石に太くて1ラウンドでは倒せない。
更にグーヴが玉蘭を指さすと、玉蘭の心臓が止まりかけた。持ち前の高セーブで耐えたものの、おいおいFinger of Deathかよ。Divinationで言っていたのはこの事か?
とりあえずバグベア戦で味をしめたザックががWall of FireでグーヴとGhastを隔離。この呪文はアンデッドに倍ダメージとか酷いことがしれっと書いてあるので、近くにいると毎ラウンド25ダメージ。通り抜けると50ダメージ受ける。ノーセーブ。
Ghastは仕方ないので通り抜けて出てくるが、これだけでもう75ダメージである。しかも接近中にバールのアタオポを食らって50ダメージ追加。ところが予想に反してこれでも死なない。もとい成仏しない。驚く一行をよそに機会攻撃上等で後衛のザックに隣接してくる。更に床下のSpecterが参戦。油断してDeath Wardがかかってなかったザックに触って2ネガティブレベル。その代りにTransdimensional Fire Shieldで20ダメージのバックファイア。地味に痛い。


第2ラウンド

このラウンドは呼ばれて飛び出てヨーキがやってくる。出てきたとたんにグーヴが「叫べ」と命令し、勘の良いプレイヤーに戦慄が走るが、なんか効果範囲の問題があったらしく、このラウンドは何もせず。壁の中を通って接近してくる。
とりあえずいやな予感は次のラウンド考えることにし、前衛陣はターゲットを変えて後衛に迫るGhastを掃除することにする。流石に総がかりで殴られてはGhast達も持たずに全員成仏。返す刀でSkeltonも何体か葬る。ザックは面倒なSpecterを退治するべく待機してOrb of Forceをぶつける。スマイトものせて40ダメージ弱。しかし、ラッパン名物の健康的なアンデッドだったので、かろうじて生き残ったスペクターはザックにペタリ。結局Fire Shieldのダメージで滅ぶもザックはさらに2ネガティブレベルを受ける。もう一体はエクリプスに触るのに成功。一方、グーブもWall of Fireを突破してくる。Fireに弱いグーブはこれだけで80点近いダメージである。頑張るなぁ。
ReligionチェックによればFinger of Deathは1日1回ということで油断していたら、次はSymbol of Stunningが飛んできた。しかし、このパーティーはWillセーブが高い人が多いため、振り直しなども駆使して約一名を除き全員がセーブに成功する。失敗した一名はバール。なんとプール経験点を8000点使って4回も降りなおしたのに全部失敗してしまった。効果時間は5ラウンド。

第3ラウンド

さて、このラウンドの攻撃でSkelton達も片付き、のこすはグーヴと霊体どもだけである。バールはスタンしているものの、パスタはまだパナシーアを残している。問題なし。
と思いきや、壁から出てきたヨーキがパーティーのど真ん中で絶叫。Wail of the Banshee!!だから、今回はDeath Ward用意してないんだってばー!!が、実際にはこれはWail of the Bansheeとはちょっと違い、Willセーブ22を通したら20ダメージ。失敗したら今度こそ本当にWail of the Bansheeの効果を受けるというものだった。再び降り直しを駆使してセーブを通す一行。通らなかったのは……先ほどの4回振り直しで経験点を使い切っていたバールだけだった。バールは死んだ。


善なる神々の間に沈痛な雰囲気が流れる。
確かに配下のSkeltonやGhastはあらかた片付いたし、Specterやヨーキもそう苦労せず片づけることができるだろう。非実体クリーチャー対策にばっちりGhost Touch Weaponもかけてある。しかし、グーヴの実力は未知数だ。既に100ダメージ近くダメージを与えているとはいえ、ここはラッパンアスク。HP300ぐらいあっても驚きはしない。バール抜きで勝てるのか?

ここでふと思いついたバハムートがダメ元でオルカスに抗議してみる
 
バハムート 「待たれよ!Wail of the Bansheeの効果を受けるということは、即死ではなく、Fortセーブできるのではなかろうか?」

オルカスは一笑にふそうとするが、他の神々からも援護が
 
アローナ 「そうですわ。普通でしたらセーブに失敗したら死ぬって書けばいい所を、わざわざそんな書き方になってるってことは、そういう意味でっしゃろ」
ドミーエル 「そもそもそのクリーチャーの脅威度はいくらであるのか。範囲に対する即死攻撃は、このレベル帯においては相当強力な攻撃と言わざるを得ない。これに対する適切な脅威度は……(以下、事例および妥当性分析が1000件ほど続くが省略)」
他の神々 「そうだ、そうだー」

オルカスは渋々脅威度が8であることを明かす。脅威度8ということは、理論上、単独ボスとしてなら5レベルパーティーとかにぶつけてもおかしくない強さ。このシナリオを作ったライターはどう考えてもおかしい。

ヨーキの脅威度が思ったよりも低いことに勢いを得た善なる神々は口々にオルカスに詰め寄る。神々も自分の利害がからむと大人げなくなるといういい見本である。

結局、今回もオルカスが折れ、同じ難易度22でFortセーブを通せば、20ダメージで済むことになった。
Fortセーブとなればバールが落とすわけもなく、バールは蘇った。もとい死ななかった。

再び時が巻き戻され、アカシックレコードが書き換えられる……



死霊の金切り声がバールの魂を直接凍えさせる。生きる意欲を失い、ゆるやかに止まろうとする心臓。だが、その時バールの体内より湧き起る熱が凍りついた魂を溶かしてゆく、それこそはバーバリアンの原初の生命の息吹、生と勝利への渇望。そう、狂戦士は死してなお戦い続けるのだ。……そのうち本当に死ななくなるので厄介なのは秘密だ。

こうしてバールは死ななかったのだが、ほっとする間もなくDMから無情の宣告。「あ、Symbol of Stunning、1日2回だった」再び巻き起こる怒号と悲鳴。とは言え三度セーブを通した一行は事なきを得た。

このラウンド、前衛陣はまずはヨーキ、続いてSkelton達を薙ぎ払い、グーヴへの突撃路を確保した。一方、後衛はパスタは回復に追われ、4ネガティブレベルで最大HPが半分近くまで下がったザックはSmite付きScorching Rayでグーブに50ダメージほど出すと一足早く離脱した。仲間たちの勝利を確信して、とチキンはロールプレイ的に誤魔化しておく。

第4ラウンド

さすがにここまで来れば一行の勝利は揺るがない。見事グーブを倒して勝利を獲得。まあ、戦闘後にやっぱりバールが暴れそうになったが、今回もCalm Emotionで事なきを得た。マジ、フレンジード・バーサーカーは疲れる。


ラッパンアスクの迷宮、第8階層において、英雄達は見事邪悪なる不死者、キング・グーヴを打ち倒した。これこそは最終的な善の勝利への第一歩となろう。満面の笑みで英雄達の健闘をたたえあう神々。

一方、オルカスは英雄のひとりも殺せずにやられてしまった不甲斐ないキング・グーヴにご立腹。奈落にてどうやってグーヴの魂を苛むか思案中のようだ。
だが、オルカスはシナリオを眺めると気を取り直してニヤリと不敵な笑みを浮かべる。グーヴなど小者にすぎない。英雄達を苦しめる試練は、まだまだ準備されているのだ。



 英雄達は明日の戦いに備える


その後、英雄達はグーヴの宝を分配した。グーヴは貢物と思しき金塊たくさんと10個ほどのマジックアイテムを持っていた。ラッパンにはIdentifyがないので、適当に欲しいものを取っていく一行。
エクリプスは前任者のフラットと同じ運命の下に生まれたらしく、今回も好調に"良い"ブーツを引き当てる。本当は"良い"クロークもゲットしていたらしいのだが、あまりに可哀相だったので、優しいDMがもう一つのクロークと取り換えてくれたらしい。ちなみに"良い"クロークは回り回ってザックに行ったので、2番目についていないのは彼らしい。いや、むしろ、そのせいでクローク・オブ・カリスマを外さなくてはならなくなったザックが一番という説も……
そんな一幕はあったが、各人がかなりのアイテムと金を手に入れホクホク顔。高貴な人々もお宝は大好き。それがD&Dクオリティ。

だが、冒険者よ油断する事なかれ。ここはラッパンアスクなのだ。チキンと蔑まれようが、マンチと罵られようが、慎重に、狡猾に、強く逞しく生き抜いていけ!


注)なお、各神格の性格は完全に創作であり、実在の人物には一切関係ありません。