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第5回「暗黒洞の尖塔」後編

 プレイ記録


死霊術師の尖塔入口

ようやくエスサーチによる調査が終わった。一行が話を聞きに行くと、エスサーチは黒曜石でできた指輪を差し出した。エスサーチの調査によると、一行が探しているファディーラはペデスタル中央にある死霊術師の尖塔と呼ばれる建物にいるらしい。その塔の入り口には入った者に問答無用でDestructionがかかるという恐ろしい罠が仕掛けられており、今まで誰も入れなかったのだが、この指輪を使えば1分間だけその罠を抑止できるのだそうだ。
この塔はかつてペデスタルにいた死霊術師のマローというものが建てた塔で、現在はダスクローン家が領有を主張しているらしい(まあ、彼らも中には入れなかったわけだが)。当然中にはガーディアンがたくさんいるだろうから準備をしていくようにと言われる。一行はありがたく指輪を受け取ると死霊術師の尖塔に向かったのだった。
 
 さて、死霊術師の尖塔につくと、聞いた通りドラウが2人ほど警備している。ダスクローン家の手のものだろう。モーリッヒはあまり戦いたくはなかったのか、とりあえず中に入れてもらえるように交渉を始めた。ドラウ達は最初は警戒していたもののモーリッヒの巧みな話術に懐柔されたのか、珍しくも親切に「この塔に入ると死んじゃうからあきらめて帰れ」と忠告めいたことまで言ってくる。
だが、それでも食い下がるとちらちらと何かを目で要求してくるので、いつものように100gpほど渡すと突然用事を思い出して散歩に行ってしまった。
そそくさと塔の中に入る一行。言われた通りDestructionの罠が発動するが、指輪の力で抑止する。部屋の中には扉が二つと今までの犠牲者の残骸があったので、とりあえずお宝を求めて残骸を漁りだす一行。それを見てびっくりしたのはドラウ達である。彼らとしてはどうせDestructionで塵になってしまうのなら良いかと思って通したのだ。それが問題なく中に入ってしまったとあっては彼らの面目丸つぶれ=死である。ドラウの世界は厳しい。
最初のうちこそ、あいつら粘るなぁと笑って見ていたもののどうも様子がおかしいと気付いた彼らは慌てて阻止しに向かってきた。しかし彼らには指輪の加護がなかったため、一人は部屋に踏み込んだ瞬間Destractionで木端微塵。それを見たもう一人は慌てて逃げて行った。

ロルスの社

邪魔ものがいなくなった一行だったが、何しろ罠を抑止できるのは1日に1分だけである。帰りの事を考えるとモタモタしてはいられない。急いで扉をあけると塔の中に転がり込んだ。そんな時でも部屋に転がっていた金目のものをひっつかんで行くのは忘れなかったが。
塔の中は心霊スポットになっているらしく、怪しい壁のシミや不気味なうめき声がするが、そんな実害のないものでは勇敢な冒険者を脅かすことなどできはしない。気にも留めずに探索を続ける一行。すると部屋いっぱいにクモの巣でできた絨毯が敷き詰められた部屋があった。部屋の奥には骨でできた大きな蜘蛛の像がある。どうやら蜘蛛の女王ロルスの社のようだ。
無論、ロルスと言えば有名な邪神である。下手に入るとガーディアンが襲ってくるであろう。って言うか蜘蛛の巣の絨毯は怪しい。そう考えた一行はまずはぺトラが作りだしたUnseen Servantを先行させ、蜘蛛の巣を燃やしてみることにした。
すると案の定蜘蛛の像が動き出し、襲いかかってくる。しかし、問題はそれだけではなかった。なんと蜘蛛の像の中からもりもりと小さな蜘蛛の群れが現れたのだ。これこそがフィーンディッシュ・スパイダー・スウォーム。フィーンディッシュなので呪文抵抗と火抵抗と冷気抵抗を持っていて、もちろんスウォームなので物理攻撃も無効だ。だから、低レベルのパーティーにこんなどうしようもないもん出すなよ。当然、この群れも一行に襲いかかってくる。
死闘は激烈を極めた。狭い入り口を挟んでの戦いとなり、ボーン・スパイダー・ゴーレムとの戦いは2対1ということもあってそこそこ有利に運ぶも、スウォームが厄介だった。最初の一群れこそぺトラが準備していた音波変換版ファイアボールで仲間ごと吹っ飛ばすことができたものの、なんとゴーレムの中から更に二群れが登場。そんなに範囲攻撃呪文を用意しているはずもなく、攻撃手段がない状態。どうするんだこれ。だが、結局はゴーレムが壊れた時の自爆に巻き込まれてスウォームは全滅。甚大な被害を被ったものの犠牲者なしで撃破することができたのだった。

台所

かなりの損害をこうむってしまった一行だったが、流石にわずか一戦で撤退するのもあれだということで捜索を続行することにした。が、どうにも次の階に進む階段が見つからない。これは隠し扉か?という事でDetect Secret Doorsを唱えるぺトラ。果たして台所の奥に隠し扉が見つかる。
喜び勇んで隠し扉を捜索しようと近づいていくペトラだったが、驚いたことに突然食器棚からにょっきりと腕が伸び、ペトラを殴りつけるとそのままグラップルしてギュウギュウ締めあげ始めた。なんと食器棚に見えていたのは擬態していたグール・ミミックだったのだ。
幸いにもエルフであるペトラにはグール・ミミックの麻痺毒は効果がなかったものの、大型クリーチャー相手にグラップルで勝てるわけもなく、このままいけばペトラのノシイカ一丁あがりである。あわてて救援に駆け寄る仲間達。更に部屋の反対側のストーブの中から超小型のアンデッド、トゥーム・モートが1体増援で現れたが、これはリラのターンであっさり破壊。(実はトゥーム・モートは5たいいたのだが、4体はグール・ミミックをターンしようとした時に人知れず暖炉の中で破壊されたのだった)
グール・ミミックもギリとモーリッヒにより無事に撃破されたのだった。

死体保管室

隠し扉をあけるとそこには上の階に続く階段があった。モーリッヒを先頭に上っていくと階段の途中に仕掛けられていたGlyph of Wardingが炸裂。モーリッヒとギリがダメージを受ける。この罠は自動装填式だったため、急いで通り抜けて回復する。
どうにか2階に登ってくると、そこは1階とはうって変わってだだっ広い広間になっていた。広間には2つほど大きなくぼみがありその中には数えきれないほどの死体が詰まっている。片方の死体には肉が付いており、もう片方には肉が付いていない。しかもまだ生きているかのようにザワザワと蠢き、気色悪いことこの上ない。
そして窪みと窪みの間には死体を組み合わせて作ったような巨大な人型が立っている。フレッシュゴーレムだ。どうもこいつを倒さないと通れそうにないので突撃する一行。だがその時、リラは死体の詰まった穴から何体もの鼠の死体が起き上がり、こちらに向かって近寄り始めるのを発見。くそ、またスウォームかよ、と思いつつターンをするリラ。確かな手ごたえを感じつつもなぜかラット・ゾンビ・スウォームには変化が見られない。実は背後でラット・スケルトン・スウォームが壊れていたのだが、それには気付かなかったのだった。まあ、次ターンにはラット・ゾンビ・スウォームも無事にターンされ、フレッシュゴーレムも前衛陣にそれなりにダメージは与えたものの、程なく倒されたのだった。
しかし、一行はここまでの消耗をかんがみ、いったん撤退して休息をとることにした。

再び尖塔前

翌日英雄達が尖塔に向かうと、今度は何とドラウが10体も待ち構えている。どうやら昨日の騒ぎで警備が強化されてしまったようだ。うんざりした顔で作戦会議を行う一行。しばしの協議の末、敵が狭い所に固まっているのを頼みに、Fireballからの強襲で突破することになった。
第1ラウンド、作戦はPC達の想定通りに進む。まずはぺトラのFireballが炸裂。SRを抜き、セーブに失敗したドラウ達にそれなりのダメージを与える。続いてリラのDailightが唱えられ、陽光に弱いドラウ達は全員盲目になってしまう。続いて前衛陣が突撃し、集中攻撃で一人を倒す。非常に好調な滑り出しだ。
一方、全員盲目となってしまったドラウ達。どうしようもないので全員手探りで腰からPotion of Cure Moderate Woundsを引き抜くとがぶ飲みした。これによりFireballのダメージはほぼ解消。そして一行は1本300gp x 8本で2400gpも戦利品が減った事に衝撃を受けたのだった。
その後はそれなりに頑張ったドラウ戦士たちだったが、結局は力及ばず倒されてしまい、高品質武器や高品質鎧を戦利品として提供する羽目になったのだった。

講義室

さて、フレッシュゴーレムが守っていた2階を通り過ぎ、3階に上がるとそこは講義室になっていた。どうやらマローは弟子をとっていた時期もあったらしい。
部屋に入る前に良く観察してみると教壇の下に何やら蠢くものがいる。見たところどうもリヴィング・スペルのようだ。遠隔攻撃で倒したいところだが、教壇の下の隙間からちょっと見えてるだけなのでトータルカバーと言われてしまい、仕方なく部屋に突入する戦士達。
ところが敵はそれだけではなかった。部屋についていた扉の隙間から更に2体のリヴィング・スペルが這い出してきたうえに、教壇の中からシャドウが現れたのだ。いずれも厄介な状態異常を引き起こす敵だったものの、どうにかこうにか深刻なダメージを受けることなく倒すことができた。その後周辺の部屋を探したところ、マローが弟子に与えたスペルブックを発見し、ペトラとドーモは喜んで勉強を始めるのだった。

墓所

一行が更に探索を続けると、なぜか講義室の隣は墓地になっていた。いやいや、ここはネクロマンサーの塔。講義室の隣が墓所、つまり実習室というのは合理的な設計かもしれない。
それはともかく、墓所とくればアンデッドというのがD&D世界での常識である。ましてやここは悪名高き死霊術師の塔。もちろん待ち構えていましたとも。
一行が墓所の真ん中まで進んだところで2体のアンデッドが出現。一体はお馴染みのレイスだが、もう一体は割と見慣れないアンデッドだ。こいつの名前はエントゥーマー。生者を襲い、生きたまま地の底に生き埋めにしてしまう恐るべきアンデッドだ。その上AC、HP、攻撃力がそこそこ高く、ダメージ減少/銀まで持つ結構な強敵だ。
エントゥーマーは初撃で首尾よくリラを生き埋めにしたものの、ペトラのコマンド・アンデッドに抵抗失敗。なんと支配下におさめられてしまう。1体になってはレイスも分が悪い。逃げようとするものの時すでに遅く、やられてしまった。事情が良く分っていないモーリッヒは次にエントゥーマーを攻撃しようとしたが、それよりも前にペトラが地面にもぐらせてしまったため、泣く泣くあきらめた。

高台

再び探索や回復を行った後、墓地のはずれの高台になっていたところに進む。だが、一行が高台の半ばまで進んだところで更なる敵が現れた。身長8フィート近い痩せこけた巨人(アンデッド)だ。こいつは恐るべき脱水ブレス(Conダメージブレス)を吐き、その上通常攻撃が+15近接でダメージが2d6+15 & 疲労化という6Lvパーティーにぶつけるにはちょっと厳しいスタットだった。何しろ攻撃がほとんど当たる上に最大HPの約半分を持っていくのだ。
更にイリシッドのアンデッドまで現れ、一行を大ピンチに追い込む。まだかろうじて犠牲者は出ていないものの、時間の問題と思われた。
そこに颯爽と登場したのは先ほどペトラが支配したエントゥーマーだった。彼はなんとイリシッド・アンデッドを一撃で地中に生き埋めにすると、痩せ巨人のAoOを恐れず肉薄、モーリッヒやギリと協力して撃破することに成功したのだった。
だが、やっぱり事情を良く知らないモーリッヒは、ちょうど行動順が良かったこともあって、戦闘終了後にエントゥーマーに攻撃。まあ、パラディンとしてはアンデッドを攻撃するのは当然だし、まさか仲間がアンデッドを使役しているとは思いもよるまい。とにかくこの攻撃によりエントゥーマーが支配状態から脱し、襲いかかってくる。とは言え1体ではいかんともしがたく、程なく撃破されてしまった。
ペトラはあと6日も使役できたのにと心の中では残念がっていた。
 
何にせよ、この辺でかなり消耗し、能力値ダメージを受けているメンバーもいたので休憩することにした。とは言え、もう一度塔から出て休んでいては、翌朝はドラウが20人になっているかもしれない。それは流石に勝てない。その事態を恐れた一行は幾分気味が悪いもののこの塔の中で休息をとることにした。場所はスペルブックを発見した書庫である。幸いにして夜中に幽霊が出たりすることもなく、無事翌朝を迎えることができたのだった。

鏡の間

翌朝、回復した一行は更に探索を続けることにした。隠し扉の奥に発見した階段を上るとそこは壁にいくつもの大きな鏡が設置された部屋だった。
そう言えば、1階で何やらコマンドワードらしきものが書かれた紙を発見したことを思い出したドーモが試しにコマンドワードを唱えてみると、どうやら使用方法が間違っていたらしく、鏡の中からガラスでできた巨人と蜘蛛が出てきて襲ってきた。実はコマンドワードはAbyssalで唱えなければならなかったのだ。
巨人は鏡から触手をはやして攻撃させる能力を持っていたのだが、結局誰も鏡に近寄ってこなかったためあまり意味がなかった。ガラスの蜘蛛と巨人はHPが割と多く、ダメージ減少もあったため、そこそこ粘ったものの、結局前衛のHPを少し削っただけでやられてしまった。

オルクスの社

更に探索を続けると怪しげなダブルドアを発見。パラディン・レーダーで探ると邪悪な気配もビンビンする。これこそボス部屋だろうということで、一行は精いっぱい強化呪文をかけると意気込んで中に乗り込んだ。
中には血にまみれた祭壇やデーモンロード・オルクスをかたどった彫像が並び、いかにもといった雰囲気を出している。ボス部屋じゃないけど
一行は現れたファイア・ネクロメンタルのフィーヴァー(Energy Drain持ちだが攻撃当たらず)と、ヴォイドレイスのチョーク(Conドレインが危険だが頑健セーブ通された)を軽く粉砕して、モーリッヒのアダマンティンソードで祭壇やオルクス像を真っ二つにすると部屋を後にしたのだった。

最後の部屋

さて、今度こそ本当のボス部屋である。一行は再び強化呪文をかけ始める。ボス部屋の前でかけていたため、それに気づいたボス達は態勢を整えていた。
準備が終わってドーンと扉をあけると、扉の前にはパンパンに膨れ上がった動く死体が。更に部屋のそこかしこにグリムロックが潜み、隙あらばこちらを攻撃しようと斧を握りしめる。噂に聞くファディーラらしき姿は見えない。
とりあえず、目の前の死体に殴りかかるモーリッヒ。が、その時、突然肉体に変調を感じた。なんと手足の先から見る見るうちに肉体が石へと変じていくではないか。何とか気合いを振り絞って抵抗したものの、何という怪異。しかも、この恐るべき攻撃を仕掛けてきた敵の姿は影も形も見えない。
だが、一行も負けてはいない。まずはドーモのConfusionが炸裂。グリムロック達のほとんどが混乱してしまう。さらにペトラがお得意のCommand Undead。入り口をふさいでいたBloodhulk Fighterをコントロール下に置いてしまう。命じられるままにグリムロックを殴り始めるBloodhulk Fighter。
一方、モーリッヒを再び石化の魔力が襲うも、今回は予期していたためか難なく跳ね返す。どうやら敵はカーテンの陰に隠れて凝視攻撃を仕掛けてきていたようだ。それこそがファディーラ。メドゥサとユアンティの呪われし混血児。その視線は睨むだけで生者を石へと変えてしまうのだ。
だが、既に大勢は決していた。頼みのBloodhulk Fighterがコントロールされてしまってはファディーラはお手上げだった。何とか逃走を図ろうとしたものの、更に投入されたドーモのEvard's Black Tentacleに捕らわれてしまい、惨めな最期を遂げたのだった。
 
一行が部屋を探ると、ファディーラがサートラスの尖兵から奪った伝説の武器、「パンリアローグ」を発見。するとモーリッヒの持っていたメルトゥービアルが輝きを増し、更なる力をパラディンに与えたのだった。
更に一行は、サートラスの尖兵の本拠地へとつながるポータルと、その鍵を発見。いよいよ敵本拠地に乗り込む覚悟を決めたのだった。