前回までのあらすじ
カリストクラットの黄金の荷船を奪い、大金を手に入れたかに思えたアットホーム特急便。しかし、レイソラがこれを見逃すはずも無かった。一行は資産を凍結された上にオリファウントを奪われ社会的に死んでしまう。
このままやられっぱなしという訳には行かない。一行はこれまで出会った人々に助けられながらオリファントとレイソラの情報を集めるのだった。
24時間戦えますか?
レイソラのオフィスはアブサロムのビジネス街にあった。金属鎧や大剣を持って様子をうかがうアットホーム特急便は場違い感半端なかったが、幸い道行く人は特にこちらを気にしてくる様子はなかった。
ディテクトソウトによるとオフィスの中には帰りたいと思いながら仕事する者たちがいるようなので、しばらく待つことに。
もうそろそろいいかと思ったころ、再び思考を読むと中にはまだ人が残っていた。先ほどよりもなにやら悲壮感が感じられる……。まあ、多種多様な種族が生活する宇宙ステーション、アブサロムにおける労働とはこんなものかもしれない。
これ以上待っても状況は変わらないと判断した一行はディメンションドアで強襲し、中を制圧した。
オフィスの端末からハッキングするとレイソラは今休暇中でアステロイド帯、デイアスポラにある拠点にいることが分かった。オリファントからの信号の発信場所とも一致するので間違いないだろう。
Rust Bug号の旅路
小惑星帯
かき集めた所持金で燃料をチャージし、とりあえずの整備をしたRust Bug号に乗り込んだアットホーム特急便は何とか小惑星帯までたどり着いていた。
障害物が多くスピードが出ない中を航行していると近くの小惑星に巨大な噛み後のようなものが見えた。
危機を察してあたりを観察するとやはり脅威となるものがいた。それはテレリス、別名リビングアステロイドという魔獣だった。宇宙船サイズのダンゴムシですきな食べ物はステーションやスターシップらしい。一行は大きく迂回して逃げた。
心霊現象
次に、遭遇したのは不思議な現象だった。突然Rust Bug号のメインモニターに宇宙船の残骸で出来た尖塔のようなものが映し出され、暗い雰囲気の電子音が流れ始めた。しかも、Rust Bug号は予定した航路を外れて進みだしてしまった。
アルマトランとウバタマが調べたが、故障やハッキングの類ではないようでお手上げだった。すると、心霊系なら自分にとチューファが何やらし始めた。この試みは上手く?いったようでRust Bug号は元に戻った。ただし、その代わりに今度はチューファが口から謎の電子音を発しながら、宇宙空間へと飛び出そうと走り出してしまった。慌てて取り押さえ、急いでこの宙域から離れるとやがてチューファも元に戻った。いったいこの現象は何だったのだろうか?
宇宙海賊
ディアスポラという場所は危険に満ちていて、目的地に着くまでにはもう一つ試練が待っていた。
今度の脅威は海賊だった。ただ一切の通信もなくこちらに近づいてくるのが不気味だった。Rust Bug号のスペック的に宇宙船戦闘に不安を感じた一行は、物資を奪うために海賊が乗り込んでくるのを逆に待ち構えることにした。
しばらくして接舷した海賊船からRust Bugに乗り込んできたのはヴェスク達だった。だが、目が光っていて普通ではない。ロストコーズと名乗った彼らはあまり強くなかったので倒して、海賊船に乗り込むと海賊船は先ほど見えていた姿とは違い、驚くほど朽ちていた。まともに動いている物は無く、今までどうやって航行していたのか謎だった。どうにか航行記録をサルベージしてRust Bugで解析するとこの海賊たちは元々は普通の海賊だったが、ベスマランウェルプ(一部クリスタル化した大きいサメの化け物)に遭遇。宇宙船のエネルギーを全て吸われた結果、皆死んでしまいバークラクというアンデッドになってしまったらしい。
レイソラを追え
侵入
ようやく目的の場所までたどり着いたアットホーム特急便の前に現れたのは小惑星の上に建つバリア、それも軍用のバリアで覆われた邸宅だった。
バリアは視界を塞いではいないので中に侵入するだけなら魔法で跳べばいける。しかし、オリファウントを取り返し、レイソラを倒すか失脚させるに足る情報を奪取した後離脱することが目的なのでなるべくならバリアを破壊しておきたい。
相談した結果、バリアはダメージを与えれば破壊できるようなのでRust Bugをオートパイロットで突っ込ませて主砲を発射させている間に一行はテレポートで邸宅に侵入することにした。
準備を終えて、いざレイソラの邸宅へとウバタマがテレポートの呪文を発動させようとしたが、宇宙空間でのテレポートは相対速度などの問題があり難しく不発に終わってしまった。Rust Bugはすでに加速しバリアに衝突しようとしている。一行はプランをアルマトラン、ウバタマのディメンションドアリレーによる強襲へと切り替えた。
バリアはRust Bugの二度目の攻撃で破壊された。その衝撃を背中に受けながら一行は邸宅の庭へと降り立った。
捜索
上空でRust Bugと迎撃の艦艇が戦闘を繰り広げる中、一行はレイソラの邸宅を走り回っていた。
まずはオリファウントを確保しようと宇宙船ハンガーに向かうもそこにオリファウントは無かった。この拠点には隠された宇宙船発着所があるようだ。時間をかけるとレイソラに逃げられてしまうかもしれない。
一行は手分けして捜索をすることにした。フォウとウバタマは主人の部屋を探し、そこの端末をハッキングした。するとやはりこの屋敷にはプライベートランチベイがある事が分かった。また、レイソラはイモータリティサーバというものをこの屋敷に作っていることも分かった。自身をデータ化することで不死性を得るというものらしい。つまり、レイソラを倒したい場合先にこのイモータリティサーバをどうにかしてからでないと意味がない。そして、当然サーバには罠と護衛がいるらしい。
シアンとチューファが宇宙船ハンガーの端末をハッキングし、プライベートランチベイから出航しようとしているオリファウントの妨害をしている間に残る4人はサーバ室へと向かった。
サーバ室には砲台とハッカーデヴィルがいた。ハッカーデヴィルのシナプティックパルスでスタンしたところをディスインテグレイト砲台のディスインテグレイト(強酸)が襲うというコンボは強力で4人は大ダメージを受けてしまった。どうにか倒してイモータリティサーバからレイソラデータの重要部分を抜き出した後、サーバを破壊すると4人は回復もそこそこにオリファウントへ急いだ。
なお後にレイソラデータを解析したところ、レイソラはオリファウント紛失をEJ corpに報告していない事が判明した。また、彼女はEJ corpのメインシステムに密かにバックドアを仕掛けて自分のところにデータを集めていた。この情報を用いて他の執行役員と対抗していたようだ。
決着
プライベートランチベイから今にも出航しそうなオリファウントに乗り込んでいくとレイソラも一行を待ち構えていた。彼女は貧乏人が金持ちの崇高な計画を邪魔したと大変お怒りだったが、一行の方としても社会的に抹殺されもういい加減にして欲しいという感じだった。
レイソラは金塊を生み出す能力で一行を分断し、コンフュージョンで前衛を惑わし、ソニックの範囲攻撃でダメージを与えてきた。お金持ちなので当然防御力も高い。取り巻きもいたが、タイタスが壁になりその攻撃を一身に引き受け攻撃陣はとにかくレイソラに攻撃を集中させた。チューファはhpと混乱の回復に努め、ウバタマは皆のサポートを行った。
本当に総力戦といった様相のこの戦いで一行はついに因縁の相手レイソラを倒すことが出来たのだった。
その後
戦いが終わるとまずEJ corpから接触があった。レイソラデータから入手したデータを全て渡し、一切漏らさなければ凍結された口座を元に戻し、犯罪の記録も消去してくれるということだった。ただし、ゴールデンコマースバージから奪ったものに関しては返さないといけない。一行はこの条件を飲んだ。
次に連絡がきたのはゴールデンリーグのシンジンからだった。オリファウントに搭載されているヌルカーゴの技術に関してはレイソラと取引して手に入れたのでもういいがメンツを潰されたのでけじめをつけなければいけないとの事。何と裏社会で一行に懸賞金をかけたらしい。
アットホーム特急便の苦難の道は続く。