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EP3

  1.対話が大事


エインシャンツのメンバーは、仕事が無いときにはWeb研修を受ける義務がある。

今回のweb研修は、「未開の集団に遭遇したら、平和裏に我々の銀河系コミュニティに迎え入れなくてはいけない。問題が発生した場合も、対話により解決しなくてはいけない」というテーマだった。最後にクイズが出てきて、「相手と交渉していて、交渉が詰まったときに、対話の時代は終わった、といって殴りかかるのは○か×か」といった問題を解かされる。

そんなことをやっていると、Acuisitivesのリーダーのラダズザムさんから連絡が入った。
「みんなことを指名して依頼が入っているので、話を聞いて出来れば受けて欲しい」

なお、この前の大きな事件はデータスコージとしては東日本大震災ばりに有名になっていた。

ユニット一覧の中では、新人の中ではなかなかの実力かつイロモノとしてそこそこの人気のようだ。


ラダスザム「今回のお客は面倒くさい客なので、注意して欲しい。依頼人はArch Energy ConsortiumのCEOなんだが、この会社はStarfinder協会と若干の対立関係があって、裏では諜報戦なども行われている。」
キャリバー「俺たちはそういう気を使わなければならないミッションには向いていないのでは無いか」
ラニ「逆に、協会のことをあまり知らないのだから、向いているということもあろう」

そんな話をしながら、相手のオフィス宇宙船に到着し、CEO室に通される。
CEOのLlia Tammは女性のラシャンタだった。

リラ「お会いできて嬉しいです。早速仕事の話に移らせてほしいのですが、じつはこれは社としてではなく、個人としてのお願いになります。私の息子のEnvarの行方を捜して欲しいのです。彼はVlogのTuberをしていて、色々な星を回っている中で2ヶ月くらい前から行方不明になっている。彼を見つけて、捕まえて、ここに連れてきて欲しい」
キャリバー「なぜ捕まえる必要があるということは、抵抗する可能性があるのか?」
リラ「そうだ。仕事に対する見解の相違から、家族仲は良いとは言えず、息子は反抗している。とはいえ、息子は心配なので、ここに置いておきたい。息子はいろいろな星に行っていろいろな体験をするぜ、という動画。過去にもあったのは、息子が誘拐され、身代金を要求されるという事態。」
リラ「成功したら一人10000gp。成功条件は息子をここに連れて帰ってくること。死んでいることが確認された場合は、死体を持ってきて欲しい。」

スペースマンタ「エンバーのチャンネルは私のチャンネルよりも人が多い」
エンバーは、現代的な感覚で言うところの迷惑ユーチューバーに近いような作風の動画を投稿しているようだ。自分がどこにいるのかが分からないように、時間差で公開している。最後の動画は、ジャングルで原住民を見た,といった雰囲気の予告編になっていた。
ラニが調べてみたが、植生には特徴があるものの、どこの星系かは分からない。

ラダスザム「息子は隠密能力が高く、なかなか見つからないだろう。そのため、誠意や努力の成果を見せる形が限界だと思う。過去に、誘拐まではしたことは無いが、その息子と接触してウィルスを仕込むみたいなミッションをしたことはある。君たちのプロフィールにはコンピュータが苦手と書いてあるので、その事件と関係が無いとみなされ、指名されたのだろう」

スターファインダーのデータフィリア部門に調査依頼を出すと、その映像はEciorシステムのTio Majorという星らしい。Tio MajorはもともとTioという星だったが、数千年前に分裂してTio MajorとTio Minorに分かれた。知的生命体はいないと言われているらしい。Tio MajorとMinorでは植生に違いがあって、Majorのほうが植物が大きくアグレシッブ。ライブラリを見ていると、ラニは、重力が低く見える映像があることに気がついた。エスジールが言うには、連星なので、互いの引力の影響で、重力が低いところもあるだろうとのこと。
Tio Majorについては情報が少ないので、現地の情報を収集してきたら、データフィリアで買ってくれるとのこと。

  2.イクシルとの遭遇


マンタ君で目的地に飛ぶ。13日かかったので、キャリバーはアティオス君とエスジールと戦闘訓練をし、アレクシスは動画を読み、ラニは本を読んでいた。ジグはだらだらゲームをやっていた。
スペースマンタ君がスキャンすると、確かに重力差がありそう。あまり重力の状況が悪いところには近づきたくないとのこと。惑星にスペースマンタは降りられないが、シャトルがあって、マンタ君が操縦してくれる。
マンタ「宇宙船の反応は無いけど、どうも金属?か明らかな人工物があるから、まずはそこに降りてみるね!」
マンタ君は有能でIntが高かった。

下ろしてもらったところは蒸し暑いジャングルの中で、石造りの遺跡のようなものがある。遺跡の周辺には、バックパックがあってその周りに4匹ほどの草でできたような猫がくるくる回っている。敵対的な雰囲気は無かったが、近づいてみると襲ってきた。ラニがGhost Soundで大きい音を立てると、とそのうち3匹は過剰な反応を示して走り去っていった。
リュックの中を覗くと、中にはエンバーのものと思われる大量の酒類や番組Tシャツが入っていた。猫は、このアルコールを摂取してくるくる回っていたのだと思われる。

連絡船に戻ろうとすると、さっきのゴーストサウンドのような音が地面から鳴り響いて、こちらに近づいてくる。エインシャンツはだれも転けずに宇宙船に入ることができた。が、宇宙船に入った瞬間、地面から吸盤が無いイカの触手のようなものが出てきた。触手は宇宙船をばんばんと叩き、破壊していった…。
エインシャンツに怪我は無かったが、宇宙船はジャンクになってしまった。マンタ君の話だと、連絡船を製造することはできるが数日レベルで時間はかかるとのこと。

ウサギのような耳を持った生物が地下から出てきて、コミュニケーションを取ろうとしている。ラニがComprehend Languagesを唱え、以下のような質問を受けた。

・お前達はだれだ
・お前達はどこからきた
・エンバーの仲間か
・私の名前はミナハ

どこからきたかについて、宇宙船を指し、触手の絵を描くと、ミナハは理解したらしく、付いてくるように身振りしてきた。その後について洞窟に入っていく。

洞窟の中には壁に鉱石が埋まっていて、それが光って辺りを照らしている。人が近づくと光が強くなるのだが、どうもテクノロジーデバイスが近づくことで光が強くなるようだ。マンタ君の通信に応じて光が明滅しているという現象も確認され、通信よって反応する石なのかもしれない。

歩いて行くと、大きさが何百フィートもありそうな大きな空洞についた。そこはミナハの種族の集落になっていた。空間は壁で区切られていて、大きなドームの中に小さな町があるような構造になっている。町の住人にはいろいろ指さされたりしている。
中央の土作りの大きな家に案内された。控え室的な部屋で一旦待たされ、別の部屋に通される。その部屋には大きなクリスタルが真ん中にあり、五つの椅子に取り囲まれ、そのうち3つにイクシル(ミナハの種族)の人が座っている。
その内の一人が、コモンで話しかけてきた。
ニック「皆さんこんにちは。皆さんも驚いていることと思うが、実は我々も驚いている。皆さんの目的を知りたい。我々のことを説明すると、我々の種族はイクシルと言って、君たちの言葉で言えば原住民ということになる」
ジグ「我々はエンバーを連れ戻しに来たんだ」
エンバーという言葉を聞くと、ニック以外の2人がざわざわし始めた。
キャリバー「ニックが迷惑をかけたのなら申し訳ない。我々は彼の仲間では無く、連れ戻しに来たのだ。」
ニック「なるほど。我々はここを星であることを知っていて、その外に文明圏があるのだろうということは予測していた。ここにある石は通信を映し出したり音声を再生できる機能があって、昔は神のおつげだと思われていたが、最近では、それが外の人の可能性を考えてはいた。なお、5人の評議員のうちの一人で、教育や科学の担当。隣の赤いベハラは教育や芸術、ケトルは生活の担当で、残りは今は空席だ。
で、エンバーは一ヶ月前にやってきた。先ほども言ったとおり、食事を一緒にしたりしたのだが、大変にマナーが悪く、また住民を扇動しているため、集落が混乱している。やつはまだこのドームの中にいると思うのでさっさと連れ帰って欲しい。ところで、お腹もすいているだろうから、ご飯を持ってこよう」
待っている間に、先ほどの触手の話になった。あれはダークハンターというらしい。
ニック「君たちはダークハンターの手から逃れられて良かった。あいつがでてくるかは完全にランダムだと思っている。このドームも安全では無いし、気にしてもしょうが無い。あっはっは。」
アレクシスがDetect Poisonしてもよいか聞いてみたら、気分を害された。動画を撮ろうとしたら、エンバーと同じと思われたが、芸術だと説明して乗り切った。そうこうしている内に食事が出てきた。
最初に出てきたのは、ミミズを茹でてソースをかけたようなもので、土っぽい味がした。
次のお皿はゼリー状のセメダインで、芋の抽出物から作っているらしい。油っぽいのが特徴だった。この油は工業油だったようで、何人かはお腹を痛くした。
最後のものは木?の根っこで毒々しい赤色をしている。見た目はにんじんに見えなくも無い。食べ方としては、棒を吸って、そのエキスを吸うものらしい。エスジールやキャリバーはハイになっていた。なお、エンバーはミミズは食べず、芋には火を付けて、煙がたくさん出て、食事会はお開きになったらしい。エインシャンツはある程度良いマナーで接することができ、イクシルの信頼を得ることができたようだ。

食事後、ニックさんと一緒に聞き込みに出かけた。
まず、ゴム製のボールで遊んでいるイクシルの子供?に話を聞いてみたところ、でかい蛇をもらったけど、それが空に飛んでいった、らしい。
学び舎のような場所で本を読んでいる学生に聞いてみた。エンバーは一つの頭では嘘を言って、もう一つの頭では本当のことを言っているので、興味深い。彼はダークハンターに興味があるといっていた。
他の若者:エンバーからホロビデオを見せてもらったぜ。エンバーは、みんなを連れて開拓の旅に出るって噂だぜ。

しばらくの後、中心の広場に戻ると、騒動が起きている。ぱっと見エンバーはいない。ルコスという男が周りを扇動していて、「変な奴らがくると私たちのカルチャーが腐ってしまう。今日も変な奴らがまたやってきたらしい。これを許しておけるか?」などと言っている。
アレクシスが、自分たちはエンバーを連れ帰りにきたと言うと、ひとまず納得してくれたが、エンバーはラプチャード・ヒルという重力の低い聖域のような場所に、若い人を連れて行ってしまったらしい。ルコスも監視のためにこのあと付いてくることになった。

  3.ラプチャード・ヒル


ラプチャードヒルは重力が低く、空気が薄いため、長時間探索するのは大変そうだ。とりあえず、地下道を出てジャングルに抜け、目的地に向かって歩くことにした。3時間ほどジャングルを進み、ラプチャードヒルを2時間歩き、地下道に辿り着いた。この先から空気が薄いらしい。
その入り口の近くに、植生がなぎ払われたような場所があった。数年くらい前のことと思われ、宇宙船の可能性もありそうだ。
地下に入っていくと、他の道と合流したりして、道が広くなっていく。道はぐねぐねしているが、イクシルは洞窟で迷わないような種族特性があるようで、案内してもらえる。洞窟は、比較的自然のままのようだ。キャリバーの武士道気遣いで一時HPを生やしながら、1時間くらい空気の薄い洞窟を進むと、洞窟の向こうに触手の生えたモグラ(フェルモール)がいて、そいつに襲われているイクシルが助けを求めている。モグラはジグに射殺された。
イクシルに話を聞いてみると、エンバーに唆されてやってきたが、他の仲間は脱落するか死んだかしてしまったらしい。エンバーは、こんな野蛮人と一緒にいられるか、といって、彼等を置いて奥に行ってしまったが、何日か前のことなので、まだ奥にいるかは分からないとのこと。

さらに奥に進むと、0重力の場所があって、現代人がキャンプしたあとゴミを残していったような跡がある。アレクシスが足跡を見てみると、ここで作業をした後に、我々が来た方向に戻っているように見える。エスジールがゴミを漁っていると、古いコンピュータが見つかった。いじっていると、エンバーが編集したTioメジャーの動画が見つかった。迷惑行為が面白おかしく編集されており、次の星に行くよ、またねー、で終わっていた。
ラニ「これは、エンバーは、我々がこの星に来る前にすでにここを出発していたのでは…」確かに、動画の日付は、エインシャンツがこの星に来る前の日付になっている。ここまで来て、エンバー探しは徒労に終わったようだ。
宇宙船が直るまで集落に滞在して、帰ってこの動画を報告することで終わりにしよう、ということになり、イクシルの死体も回収して洞窟を出た。すると、この星にやってきたときにダークハンターに会ったときのようなゴゴゴという音が聞こえる。音は、洞窟の中から聞こえてくるようだ。エインシャンツは逃げだそうとしたが、出てきたのは小さめの個体(幼体?)だった。ニックは、できるなら小さいうちに倒して欲しいというので、宝石を報酬として戦うことにした。
ダークハンターは触手で範囲攻撃をしてくる敵だった。また、とても呼吸を激しくするので、辺りを徐々に真空にしていくという化け物だったが、あんまり関係無く、アティオス君にぼこすか殴られて死んだ。ラプチャード・ヒルは、どうもこのダークハンターが良くいるので、空気が薄いということらしい。

ダークハンターの死体を持って、町に帰った。死体を見た人の中には、ダークハンターを見て生き残ったという人曰く、カラフルな触手が7本あって、その先には顔が付いているもので、この死体とは違うという。良く聞いてみると、そいつ宇宙に飛んでいったということ&場所はラプターヒルだったということで、あの植生が変わっている場所は、やはり宇宙船が来た場所だったと思われる。
ニックさんは、ダークハンターを倒した報酬として、コンピューターネットワークと精神を接続できる特殊なIon Stoneをくれた。
その後、ダークハンター打倒祭が4日ほど続いたが、やはりエンバーはもう町にはいないようだった。その後、スペースマンタ君が宇宙船を下ろしてくれて、パクトワールドへ帰れた。

ことの顛末を報告すると、協会が交渉して、一人2500crの報酬をもぎ取ってきてくれた。また、新しい種族発見報酬として2000crdをもらった。