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第18回セッションログ

nass:0.2
Kirsikka 0.8
Helvetica 0.7
Arl 0.2
Diana0.2
Spu:0.7



 超あらすじ


Dragon lordを倒し,熊の毛皮を手に入れた一行は,バーバ・ヤーガの小屋で次の世界に向かうことにした.
新世界についた小屋はダンジョンになっており,一行はそれを攻略する.
扉の向こうは帝政ロシア,敵はラスプーチン,眼前には戦車.次回に続く.





 1部屋目:All begin here


次の世界に向かうには鍵を使わないといけない.
早速小屋の中で鍋に熊と鷲を入れて煮込むと次元が歪み,部屋の風景が変わった.
小屋が新世界に移動した証拠である.


一行のいる部屋の天井の高さは比較的高く,調度としては暖炉とロフトに登る梯子があった.
しかし目につくのは部屋中に吊るされた多くの鳥籠.鳥籠の中には干からびた小人のようなものが入っていた.

Nassがまだ生きている小人を見つけ,よく見たところそれは死にかけたDomovoyだった.
Christopher経由で話を聞くと,Domovoyは完全に気が狂っており,以下の様なフレーズをつぶやくのみだった.


“From distant world to distant world, at last now wecome home.”

“Many huts for many tales, but all begin here. Vasilisa and her little doll. Hungry children and a house of gingerbread. Little Otik. The forsaken son, come to claim his birthright.”

“Grandmother’s breadcrumbs, all snatched up. What little birds pecked them up?”


部屋には窓があったので外を見ると,どうやら家の外は棘の生えたツタで覆われているようで,金属でできたワゴンが打ち捨てられていた.
随分とわびしい風景である.

(この段階で猛烈に嫌な予感がプレイヤーたちを襲った)


ロフトには何もなかったが,暖炉がどこかにつながっていそうだったので,準備を整えて一行は暖炉をくぐった.


 2部屋目:Little Otik


暖炉をくぐった先は中庭のような開けた場所だった.しかし,わびしい風景だった家の外とは少し違う.
どうやら屋外に見えてやっぱり「小屋」の中扱いらしい.


荒れ果てた中庭には死体が転がっていた.Helveticaが近づくと周りの土が盛り上がり,大きな植物のようなものが三体,襲いかかってきた.
一体は木の化物オテサーネク,残り二体も草の化物カプレだった.


オテサーネクが叫び声を上げるとたちまちに混乱し,カプレが息を吐くと吐き気のあまりまともに動けなくなった.
凶悪な行動阻害に悩まされたがArlがEmpower Intensified Fireballを打ち込むと草なのでよく燃えてカタが付いた.
後で調べてみるとオテサーネクは異常発達したマンドラゴラだったらしい.だから混乱するのね.


死体の他には箪笥が捨てられており,タンスの中はまた別の部屋につながっているようだった.
どうやら今回の「小屋」は小さく区切られた部屋ごとに別の空間となっているらしく,そのつなぎ目は暖炉だったり箪笥だったり,
はたまた普通のドアだったり通路だったりと様々なようだ.


一行は箪笥の向こうと庭先の通路を天秤にかけ,通路の先に足を進めた.



 3部屋目:素っ裸にされた女騎士が魔法で幼児退行させられて恐怖のあまり泣きじゃくるのいいよねとかそういうメニアックなのはDLsiteでやりなよ……


中庭の向こうは中庭だった.明るいながらも植物が茂っているいい感じの庭である..

そして庭の中央付近にはなぜか飾り縁のついた鏡があり,鏡の向こうにも空間が広がっているようだった.
遠目に見る限りは鏡の向こうは薄暗い森のようになっており,Nassが高い視力で見通すと鳥と蜘蛛のような生き物が見えた.


間近で調査しようと近づいたHelveticaとNassだったがその姿は一瞬で掻き消え,鏡の中の生き物が代わりに部屋の中に現れて襲いかかってきた.
事の重大さを理解したDianaがDisintegrateを鏡に向かって放ったが,そっくりそのまま返ってくるというさらに重大な結果となった.

そのころ,鏡の中に閉じ込められたHelveticaとNassは己が何故か衣服を身に着けていないことに気づくのだった……


Kirsikkaが弓で忌まわしい鏡を破壊すると,HelveticaとNassが全裸で戻ってきた.

それは良かったのだが,問題は鏡の中の生き物だった.
蜘蛛状生物はFeeblemindのAuraを放っており,「くっ,殺せ」とかキャッキャしていたHelveticaは一瞬で白痴化.
(しかもその後Fearを撃たれて完全に無力され,部屋の隅で震えることになった)


部屋が狭いことも相まって,FeeblemindのSTを落としたら終わりのArcane Casterたちは部屋に入れない.そして部屋の間は異空間となっているためお互いにTeleportは使えず,視界の通りも悪い.
こういう時,普通ならWisdom一枚あればいいCleric様が頑張るのだが,SputnikaはOracleでありその呪文能力はCharismaに依存している.
つまり,SputunicaがFeeblemindの抵抗に失敗したが最後,一行の共通言語はこれ以降ずっと「うー」とか「あぅー」になるのだ.Sputnikaだって近づけるわけがない.


鳥状生物の方はじつはErinyesだったようだが,DianaがPhantasmal Webを撃ったところ絡め取られてほぼずっとジタバタしていた.かわいそうなやつ.
あと君の同僚の蜘蛛っぽいやつDemonだったらしいけど君はそれで良いのか.


お互いに戦闘力が下がった状態での戦闘はほぼ完璧なまでにグダグダとなったが,Sputnikaが覚悟を決めてセーブしたりした結果,なんとか一行は勝利した.


 4部屋目:Hungry children and a house of gingerbread


苦戦を制して進んだ次の部屋はお菓子の部屋だった.カーテンはチョコレートで壁はクッキー,部屋中が甘い匂いに満ち満ちていた.
高潔な志とは裏腹に意志が弱い(ST的な意味で)ことに定評のあるHelveticaが食欲に負けカーペットにむしゃぶりつく.


「毒かー」


そんなこったろうと思ったよ.ここも敵が襲ってきたが難なく撃退した.

 5部屋目:Vasilisa and her little doll


次の部屋は六角形の部屋.どうやら元は物置のようでチェストやクローゼット,樽などが壁際に並んでいる部屋だった.
しかし目を引くのは机の上に磔にされた古い人形,そして,部屋中に積み上がった髑髏,髑髏,髑髏.


笑い声や「ワシリーサ」と名前を呼ぶ声が聞こえたりする.ワシリーサという名は民話(後述)に出てくる健気な少女の名で,人形とも関係が深い.
最初の部屋で聞いた詩にも出ていた名前であったし,人形を助けても悪いことはないだろうと人形の束縛を解こうとすると,一つの髑髏がフワリと浮き上がり,目から猛烈な怪光線を放った.
具体的には凄いダメージが出ていろんな人が死にそうになったし,人形は黒焦げになった.


この罠,どうすりゃよかったのか,というと,人形にごはんを食べさせる,が正解でした.わかるか.


怪光線は一度きりだったので,部屋を探索しようとすると,Dianaが部屋奥の樽を指差して「意外とああいう樽が怪しい」などという.
樽を開けてみると,なんと,樽はポータルになっていた.


 6部屋目:At last now we come home


樽をくぐった先の部屋は,少し雰囲気の違う部屋だった.
卵を盛る籠があるあたり,今度はこの部屋が「小屋」の操縦室らしい


そして,そこには黒い衣服を纏った謎の男の姿があった.

男はCoffin manと名乗り,一行がバーバ・ヤーガの使いであることを告げると,自分もバーバ・ヤーガから任務を受けたGuardianであると言った.
最初の部屋で聞いたフレーズの内容についてCoffin manに尋ね,その他色々と話をすると以下のことがわかった


  • この部屋から外の世界に繋がる扉がある
    • 扉の向こうはEarthという世界
  • Earthにはバーバ・ヤーガの息子,ラスプーチンが逃げ込んでいる
  • ラスプーチンはエルヴァナと結託してバーバ・ヤーガに反旗を翻した
  • バーバ・ヤーガのPower SourceたるThrice Tenth Kingdomを奪おうとしているらしい


ここまでは友好的なCoffin manだったが,Guardianなので扉は通してくれないらしい.
されど.同じ相手のもとで働き,一時とはいえ言葉で通じあった身なれば,剣を交えるのも忍びない.

幸いにも,Coffin manはポーカー(ファイブカード・スタッド)の勝負を提示してきた.

ここは決闘者(デュエリスト)として引く訳にはいかない.
もちろん勝負である.
即負けた.
剣を抜いた.


一人でGuardianやってるだけあってCoffin manは非常に強かったが,多勢に無勢だったのでしばらく戦うと「まぁ今日のところはこの辺にしといたるわ」と言って退いてくれた.
Coffin manは心も優しい.


部屋をあさって高価な武器をいくつか見つけ,そして一行はお互いに頷き合って新世界への扉を開いた.


 次回 第19話「脳筋します!」


そこは廃墟だった.連続する破裂音と時折響く轟音,鼻を突く焦げ臭さと死臭.こちらを恐怖と殺意のこもった目で見つめる男たち.


男たちは一行の知らない言葉で鬨の声を上げ,こちらに向かって突進してくる.


DianaがChristopherに尋ねる.彼らはなんと言っているのかと.


「ウラー,って言ってるにゃあ」


そして彼らの後ろで巨大な影が動いた.それはワゴンと言うにはあまりに大きすぎた,
巨大な車輪の間にぶら下がった鉄塊という比喩がふさわしい,不格好な,禍々しい影であった.


……なんでツァーリ・タンクがいるんだよ!?




 (おまけ)解説します!


最初の部屋で聞いたフレーズに見どころが多かったので,自分なりに補足します.
調べないとわからないようなことの出典はWikipedia.

From distant world to distant world,

PCたちは「小屋」を使って多くの世界を渡ってきた.そのことを指すと思われる.
また,Dragonたちの世界TriaxusはDistant Worlds Campaignにも出てきた.

at last now wecome home

ついに「この世界」,プレイヤーたちの世界にやってきたということだろう

Many huts for Many tales, but all begin here.

「小屋」の各部屋がヨーロッパの民話に対応していることを指すと思われる.
また,この詩を聞いた部屋が起点になっている.

Vasilisa and her little doll

ワシリーサ(Vasilisa)はロシア民話「うるわしのワシリーサ」のヒロイン.

ワシリーサは継母に虐められバーバ・ヤーガの小屋に向かわされるが,実母の形見である人形(ご飯をあげると相談に乗ってくれる)の助けもあってバーバ・ヤーガに気に入られることに成功する.
ワシリーサがバーバ・ヤーガからもらった骸骨を持って家に帰ると骸骨が目からビームを出して意地悪な継母は灰になったという.

Hungry children and a house of gingerbread.

お菓子の家(英:gingerbread house,独:hexenhaus)を扱った民話といえば,グリム童話の「ヘンゼルとグレーテル」.
ドイツの話ではあるが魔女に縁ありとして収録されたのかもしれない.
無論この"Hexenhaus"のHexenはWitch能力のHexと同じ語源であるが,六角形の部屋もあったのは掛け言葉かもしれない.

Little Otik

チェコ民話を下敷きにしたヤン・シュヴァンクマイエルの映画 "Otes['a]nek"(邦題:オテサーネク 妄想の子供) の英題が"Little Otik"
オテサーネク自体はチェコ民話に出てくる木の化物で人を食べる.

The forsaken son

グレゴリー・ラスプーチンのこと.


(PLの世界では)
帝政ロシア末期にニコライ2世から深く信頼された怪僧.
皇帝の信任を背景に宮廷を専横し,反感を買った宮廷貴族たちに暗殺される.


(PCの世界では)
バーバ・ヤーガの息子.娘でないため打ち捨てられていたが,エルヴァナと結託してバーバ・ヤーガに反旗を翻す.

come to claim his birthright

ラスプーチンがバーバ・ヤーガのPowerSourceを盗もうとしていることの暗示と思われる.

Grandmother’s breadcrumbs, all snatched up. What little birds pecked them up?

breadcrumbsはパンくず.「ヘンゼルとグレーテル」内で道標に使われた.
バーバ・ヤーガ関連の手がかりを盗んだのは誰か(=そいつが黒幕だ)という意だろうか.