!!!第五話 Fireworkersと四つの災難 !これまでの話 カルスガルドでそれぞれ意中のNPCと思い思いにデートを楽しんだFireworkers。 明らかに怪しげなAsvigを倒し、船での葬式現場に突入したものの、全ては空振りで、 Ameiko、そしてUksahkkaをその隙に攫われる始末であった――。 __ __ !!ヘクヤの災難 メリケンシティアドベンチャーの意外なミスリードにぐったりしながらも、一行が一晩駆けずり回って宿に戻ると、 朝、こんなならず者達にも心安く接してくれたウェイトレスのヘクヤさんの死体が発見されたとの連絡があった。 __ __ 「デートの場所のアドバイスも貰ったのに!」 と市警について現場に行くと、そこは海辺だった。 どうやら背中から刺された後、海に死体を投げ込まれたらしい。 __ __ 下手人はおそらく盗賊ギルド、Frozen Shadowsなのだろう。 カラスに攫われたUksahkkaもそうだし、となるとAmeikoもUlfもその手に落ちているに違いない。 しかしそれ以上の手がかりがないのだ。 一応Frozen Shadowsが最初に海賊に襲われた時の船の持ち主である商人ギルド、Rime Runnersと繋がりがある事は分かっているものの、 社長のThorborg Silverskorrは滅多に人前に姿を表さないらしいし、ギルドも表向きには真っ当に商売しているらしい。 何も証拠がないのに踏み込んではこっちが悪党だ。 __ __ 「証拠ならDetect Evilで見つければいいじゃないか!」 LGCのKiriはそう主張するが、まあ勿論それについて行く者なんていない。 とりあえず昨夜持ち帰っていたAsvigの死体に聞いてみる事に。 __ __ 「誰に頼まれた?」 「さあねぇ」 「Thorborgに会ったことはあるか?」 「“直接は”ないね」 「何故Rime Runners Guildに頼まれて我々を襲った?」 「ただの金目当てだよ」 (誘導尋問で言質取ったり!!) __ __ しかしやはりこれだけでカチ込むには無理がある―となおも一行が物騒な相談をしていると、Sandruが呆れ顔で入って来て、 それなら普通にキャラバンで商売の話をしにいきゃいいじゃねぇかと言った。 __ __ !!Rime Runnners Guildの災難 なおも相談を続けて一行はDiplomacy班とInvisi班に分かれて、商談をしている間に忍び込んで調べる事にした。 Diplomacy班のKiri、Rosetta、Risakaの三人は面が割れないようにと変装をする。 __ __ 「Risakaはどんな感じがいいんだい?」 「あー……じゃあリア充風に蛮族っぽく」 「よーし、面接をするって体で外からDetect EvilするからRisaka来て」 __ __ 往来でKiriとRisakaが市警に目を付けられた後、予定通り一行はRime Runners Guildの門を叩いた。 Invisi組のCurro、Dian、HarfwolはDiplomacy組は、扉の前でRime Runnersの衛兵と話している間に敷地内に忍び込もうとする。 しかしCurroだけ忍び足に失敗して気が付かれそうになってしまい、Rosettaがとっさの機転で金を地面にばら撒いて誤魔化した。 その後も出来るだけ大きな声を出したり、鎧をジャラジャラ鳴らしたりしながら、 Risakaが蛮族らしく、「おおー故郷にはこんな石の扉はなかったぞー」と強引に扉を開け、 取引の行われる部屋へ入る事が出来たが、既にその頃にはInvisiの時間は残り少なかった。 Guild側も度重なる奇行に我慢の限界が来たのか、「お客様、お帰り頂けませんか」との支配人の声と共に 続き部屋の扉が開いて、臨戦モードの衛兵が姿を表した。 __ __ __ __ どうする…?と目配せをしたくとも、透明な状態の人間とは意思疎通が出来ない。 三者の行動は、てんでばらばらだった。 そんな事言わないで商談を、と続けようとするKiri。 これは引いた方が良さそうだと冷静に判断し、門の外へ逃げ出すDian。 そして何を血迷ったのか―いや、きっと彼はInvisiが切れる前にせめて何か情報を得ようとしたのだろう…。少しばかりその手段がならず者に染まってしまっていただけなのだ―、 身の俊敏さに委せて衛兵二人をすり抜けてCurroは奥の通路に入り込んだ。 __ __ 「おい、なんか透明なものがすり抜けて行ったぞ!」 「おい、こっちもだ!」 Harfwolまでもが後に続いて場は騒然となる。 「これは我が部族の悪霊だ!こんな所まで追いかけて来たのか!」 とRisakaは踊りながらお祓い棒もといマスケットを抜き、 「おお、神よ!」 と神に祈るふりをしながらKiriは聖印に力を込め、 「一体これはどういう事だ!」 とRosettaは知らないふりを決め込む。 __ __ 通路で衛兵と対峙するCurroはこれはいつも通り制圧するパターンだと踏んで、バフをかけて着々と戦闘態勢を整えるが、 階段の上から増援がぞろぞろと六人ばかり現れて、階下と合わせて十人になるのを見て少し顔色を変えた。 しかも衛兵はただのエキストラではなく、訓練をしっかり積んだFighter4以上の模様。 自分の能力で消えることが出来るので透明のままのHarfwolが回復してくれるとしても一人では不利、 しかもDipromacy組の三人はあくまでも白を切るつもりと分かって、ようやくここで自分の失敗を悟った。 商館の一般職員が逃げ出そうとしていた裏口から、逃げ出して雑踏に紛れ込む。 しかしCurroが逃げても事態は収まらず、衛兵達はどうせグルだろうとDiplomacy組を捕まえようとして来たので、 ひまわりされてふらふらになりながらも、Glitter Dustで半数程無力化して窓から出、塀を登って逃げる事となった。 __ __ __ __ 一方Harfowlはその頃、Guild商館の二階にいた。 Curroが逃げるならばと、Levitateで階段に詰まっている増援の衛兵の頭上を歩いて、登って来ていたのだ。 下ではまだドタバタと騒ぎが続いているようで、しばらくここに衛兵は上がって来ないだろう。 今が調べるチャンスだ。 __ __ そうして二階を見ていると、Gest Quaterという鍵の掛かった区画があった。 潜入捜査は出来ても鍵開けは出来ないので、再びLevitateを使い窓から外を回って入る。 そこでDetect Thoughtsで誰かいないか調べると、(私、どうなっちゃうんだろうなぁ…)という思考が一つあったので、 思考のあった部屋を開けるとそこに捕まっていたのは、Ulfの仲間のUksahkkaだった。 他にも鍵の掛かった部屋はあったがどうしようもないので、とりあえずの成果を上げて、 HarfwolはUksahkkaと一緒に窓から帰った。 __ __ !!三倍の災難 騒ぎを起こして一行は、気力的にへとへとになりながら宿へと帰っていた。 その正面に、黒い影が。 __ __ 「ドーモ、オモヤニデス」 __ __ 忍者はそう名乗ると、「忍者奥義、分身の術!」と言って3人に分裂した。 しかも最初路地の幅は3マスだったのに、書き直されて4マス、 忍者より早く動いたKiriがSmiteをしていたのに、Smiteしたのはこの1番ですね?と残りの二人でFlankして来る。 前に出ていたKiriの他に、スカウターヘイトのあったCurroとDianが手裏剣でのFull Attackを受け、 Conの減るデスブレード毒を食らった。 しかも毒は1発ではなく、もう1発デスブレード、更にConの減るブラック・ロータス毒まで忍者は持っていて、 市価にして8100gpの毒×3を惜しげも無く浴びせて来た。 __ __ 毒の被害を減らさなくてはと、皆で狙いを絞って集中攻撃をするが、 Risakaはどうした事か今日に限って不発が多く、Curroの攻撃が急所に当たって一体を倒す頃には全員に毒が回っていた。 だがしかし毒がなくなってもまだ忍者には、凶悪な自爆が残っている。 Stunning FistでKiriとCurroが交互に倒れながらも、最初に分身した筈の忍者を倒すも、 最後まで残った奴が本体に決まっているらしく、最悪な場所とタイミングで忍者は介錯・爆発四散した。 __ __ 幸いキャラバンの近くだったので、KoyaとSpiveyにも協力してもらってHarfwolと三人でLesser Restrationを唱えながら なんとか全員毒のダメージに耐える事が出来た。 毒まで分裂した忍者のドロップは、一人分だった。 __ __ !!馬と毒の災難 夜にKiriとDianで再びRime Runners Guildの二階に潜入した所、 Asvigの海賊団に船を貸し出した記録やAsvigを雇った目的、Ravenscraegという場所への不正な金の流れが書かれた書類を発見した。 ついでに2000gpの現金もあって、脅威は三体分なのに宝は一体分で金欠の一行としては喉から手が出る程欲しい所だったが、 潜入していたのがこういう時だけGoodの気がするKiriだったので諦めざるを得なかった。 __ __ 書類によりRavenscraegの場所も判明したので、戦力になるKoyaとShaleluを連れて馬で出発する。 しかし快適な旅路だったのは最初だけで、途中の回り込めない大きさの沼地で、茶色いウーズと遭遇して馬は逃げてしまった。 ウーズは分裂して燃やすのが冒険者のレシピらしいという事でそれを実行しようとするも、 分裂させないダメージリソースが意外に多くて、中途半場に増やして、しかも5d6=6で燃やせなかった。 馬が逃げてしまったのでその夜は野宿だったが、当直中のRisakaが2と言っても何もなかった。 __ __ __ __ 次の日着いた崖の上に石の館と塔がそびえ立つ場所が、Ravenscraegだった。 曲がりくねった木の階段の橋が、登るために架かっている。 __ __ 一列になって一行が階段を登っていると、踊り場に大きな蜘蛛の巣があった。 蜘蛛は何故か一行の先頭を見るなり、列の後ろ側のRisakaの所まで飛んで来て、Risakaを麻痺させた。 更に倒すと上から天狗忍者が滑空して来て、「デスブレード!」と叫びながら吹き矢を撃って来る。 ここ数日の内にFireworkersの目の前で消費された毒は、これで30000gp近くとなった。 天狗忍者と一緒に落ちて来た鷹っぽい大猿は、麻痺したRisakaを狙おうとしていたので、Harfwolが霧を張って守り、 忍者達にはKiriがFairy Fireで消えられないようにして、倒した。 __ __ Risakaが動けなかったので担いで降りて、一晩を崖の下で明かし、 ようやく一行はRavenscraegへと辿り着いたのだった…。 __ __ to be continued…… __ __ ---- !! ロールパンポイント Risaka : 0.5 Rosetta : 0.7 Kiri : 0.3 Harfwol : 0.6 Dian : 0.4 Curro : 0.2