トップ 一覧 検索 ヘルプ RSS ログイン

第6回「蛇人間の城塞」前編の変更点

  • 追加された行はこのように表示されます。
  • 削除された行はこのように表示されます。
!!プレイ記録

!新たなる冒険へ
 恐るべきハーフ・ユアンティ・メデューサの「ファディーラ」を倒し、見事 ''"女王の杖" パンリアローグ'' を取り戻した一行だったが、彼らの冒険はいまだ終わってはいなかった。キングスホルムの墓地より太古の王の遺品を盗み去った盗賊達の背後には、邪悪な蛇人間ユアンティ達の恐るべき陰謀が隠されていたのだ。
ユアンティ達は王の遺品をつかい、太古の悪魔サートラスを蘇らせようといている。もし、陰謀が成就するような事になれば、想像もできないような被害が出るだろう。無論、英雄たる一行にはそれを見過ごすつもりなどなかった。彼らは休息を取ってファディーラとの戦いの傷を癒すと、死霊術師の塔にしつえられていたポータルをくぐり、危険な蛇人間達の待つ辺境へと赴いたのだった。

!虜囚の村
 ポータルをくぐりぬけるとそこは小高い丘になっていた。気温はかなり高く、いかにもユアンティ達が好みそうな気候だ。見回すとすぐ近くに岩壁が見え、底に張り付くようにして奇妙な形をした砦があるのが見えた。その砦は半ば崖に埋まっており、崖のなかほどから下向きに突き出した尖塔が蛇の牙のようにもみえる。間違いなくあそこがユアンティどもの砦であろう。
見れば砦のすぐ足元に小さな農村のようなものが見える。とりあえず様子を伺うために村を偵察することにした。と言ってもここはもう敵地である。見つかれば厄介なことになるかもしれない。そこでゾーンに変身したペトラが地中を掘り進んでこっそりと見に行くことになった。
モリモリと地中を掘り進んだペトラがこっそりと顔を出してみると、そこではみすぼらしい姿をした人間達が農作業を行っていた。おそらくはユアンティに捕らえられた奴隷であろう。更に様子を伺うと、奇妙な生き物が目に入った。蛇の体に人間の頭を持った化け物が奴隷たちに怒鳴り散らしている。どうも奴隷頭のような立場のようだ。
そこまで見てとったペトラは一旦戻って仲間を呼んでくる事にした。あの奇妙な化け物、ダークナーガを退治するには仲間の力が必要だろう。
 
戦いは速やかに終わった。ダークナーガのリースは、接近してきた一行にライトニング・ボルトを打ち込んで5人中4人にダメージを与えたものの、そこまでだった。すかさず飛んだドーモのブラインドネス、リラのサイレンスであっさりと無力化、そのままあっさりと殴り倒された。ペットのダイア・スネークが支援に駆けつけギリに巻きついたものの、締め上げる前に切り刻まれ、慌てて逃げ出そうとしたところをとどめを刺された。
 
怪物を倒すと、それまで遠巻きに見ていた村人達が恐る恐る近づいてきた。彼らはパラディン様が助けに来てくれたと涙を流してモーリッヒに感謝した。やはり、別の村から奴隷としてさらわれてきたらしい。彼らの話ではこの砦はどの人里からもかなり遠くにあるらしく、せっかく解放されたものの自力で村に帰るのは難しいそうだ。かと言ってポータルを利用するのもその先がアンダーダークでは躊躇われる。
結局、ユアンティ達はそれほど頻繁に村を訪れるわけではないという事で、しばらくは大丈夫だろうという事になった。

!大広間
 さて、早速ユアンティ達の城塞、村人たちに聞いたところによるとセラスティス城というらしい、にした一行。とりあえず正面から突入してみる事にする。大胆さこそ成功の秘訣とでも言いたいのだろうか。
城門は複雑な機械で閉じられていたものの、魔法の力の前にはいかんともしがたくKnock一発で開いてしまった。偉大なるかな魔法の力。
城門をくぐりぬけるとそこは大広間になっており、来客を迎えるように巨大な恐竜の骨格標本が飾られている。無論、ただの骨格標本であるはずがなく、「侵入者だ!殺せ!」という叫びと共にカタカタと動きだし、巨大なアギトを開いて突撃してきた。
このメガラプター・スケルトンは足の鉤爪と牙でギリを引き裂くものの、とどめを刺すには遠く及ばず、逆にヘビーメイスで粉々にされてしまった。一方、スケルトンに命令を出したのはハーフエルフのクレリックだったのだが、インフリクト呪文でスケルトンを治そうと一生懸命近寄るも、重装鎧故の足の遅さが災いして辿り着く前にスケルトンは破壊。一人になっては何もできず、ギリの足払いからボコボコにされてご臨終した。

!小さな社
 とりあえず傷の治療や戦利品の回収を行った後、念のためと大広間にいくつもある扉の前でモーリッヒがデテクト・イーヴィルを順番に行う。いわゆるパラディン・レーダーである。すると扉の一つの向こうに邪悪反応あり。
すわと扉を開けて乗り込むと、そこには一人のリザードフォークがいた。彼の名はチャヴァクス。ダーク・タロン一族のドルイドだ。彼は今ではサートラスに忠誠をささげており、その復活のために尽力するつもりだったが、それはそれとして一つの企みがあった。
彼の部族のライバルであり、因縁深い敵でもあるポイズン・ダスク一族を滅ぼすために一行の力を利用できないかと考えていたのだ。チャヴァクスはそういう事情でまずは一行に交渉を持ちかけようとしたのだが、そんな事情は知ったこっちゃないとばかりにパラディン様がいきり立ったため、なし崩しに戦闘になった。
無論、ドルイドがたった一人でポツンといたところで何ができるわけでもなく、あっさりと殴り倒されて終わった。

!地下牢
 ドルイドをサクッと片付けたあと、更に奥に進むと台所や拷問部屋があったが、今は誰もいなかった。このフロアは漁りつくしたようなので、ちょうど発見した階段を下っていくと、そこは模範的なメリケンダンジョンになっていた。
長々と続く通路と、その両側に10フィート間隔で並んでいる無数のドアが著しくやる気をそぐ。ドアは鉄枠で補強された頑丈な木製のもので、鉄格子のはめられた小さなのぞき窓が付いているところをみると、ここは牢屋か何かのようである。
一つずつドアを確かめていくのが面倒になったのか、ディテクト・マジックをかけたペトラがマジカルな物はないかー、と次々にのぞき窓をのぞいて行くと、とあるドアから覗き込んだところで、半透明な蛇人間と眼があった。驚いて立ちすくむペトラに向かって、にやりと笑った蛇人間は手を伸ばしてきた。しまったままのドアをすり抜けて!
ぺたっと触られたペトラはごっそりと耐久力を吸われてあっという間にフラフラに。ユアンティ・ゴーストはそのまま壁を通り抜けて隣の牢のなかに消えて行ってしまう。これはまずい。敵は壁や扉を通り抜けて自由に行ったり来たりできる上に、簡単に視界から消えて別の場所から現れることが可能だ。一方、一行はわざわざドアの前まで行ってのぞき窓を覗かないと、ゴーストがどこの部屋にいるかさえ分からないし、分ったとしてもドアには頑丈なかぎが掛かっていて部屋の中には手を出せない。なんて敵に有利なフィールドなんだ。
ともかく、ゴーストも部屋の中から直接攻撃できるわけではないので、いずれは顔を出すだろう、という事で目星をつけてドアの前に集まって待機アクションをとる一行。しかし、その作戦は見破られていたのか少し離れたところに出てくるゴースト。待機アクションは空振りである。
出てきたゴーストはギリに向かってサジェスチョンを使用。
''「こんな狭いところで戦うのは不利だ。向こうの広いところで戦った方が良いんじゃないの?」''
大変もっともな示唆に一も二もなく駆けだそうとするギリ。だが、わざわざこんな事をする以上、向こうに見える広間には何かとんでもない危険が待ち構えているのは間違いない。危うしギリ。
しかし、調子に乗ってモーリッヒの突撃圏内に姿を現したのが運のつきだった。Smite Evilを載せたモーリッヒの突撃は見事にミスチャンスをくぐりぬけてゴーストに命中。大ダメージを叩き出して一気に瀕死に追い込んだ。そこにすかさずリラのキュア・シリアス・ウーンズによる追討ちが飛び、ゴーストはあっさりと癒し殺されてしまったのだった。

!囚人解放
 邪魔ものを排除したところで改めて牢の中を調べると、そこには10人ほどの囚人が捕らわれていた。基本的には他の村からさらわれてきた村人達なのだが、その中に二人ほど変わり種がいた。
一人は、驚くべき事にユアンティだ。アッサルと名乗った彼女は、この砦で働いていたがヘマをして罰としてここに閉じ込められたらしい。いい加減、世界征服なんていう大それた計画にはついていけないので、ここから逃げ出したいという。
一行はどうも彼女が信用できないようだったが、一応、もう人間を襲わないと言ったので、ここの情報と引き換えに逃がしてやることにした。しかし、所詮は悲しき下っ端、彼女は大したことは知らなかったのであった。
もう一人はオークのソバーク。助けてくれた事に大変感謝した彼は、武器を貸してくれれば俺もあの蛇野郎どもにひと泡吹かせるのに協力するぜ!と息巻いている。
一行は、何と勇敢な若者だ、オークにも良い奴はいるのだなー、と何故か棒読み口調で次々に言うとギリの予備の武器と盾を貸し与えたのであった。

!待ち伏せ
 とにかく、勝手に去っていったアッサルとやる気満々のソバークを除いたとしても、8人も足手まといを抱えた状態では探索など続けようがない。一行は一旦囚人達を連れて戻り、何とか身を隠すなりなんなりする事にした。
途中までは順調に進んだものの、例の恐竜のスケルトンと戦った大広間にて、恐るべき怪物が待ち構えていた。その名もユアンティ・アボミネーション。蛇人間ユアンティ達のなかでも上位とされる怪物である。
アボミネーションはカメレオン能力を使用して部屋の陰に隠れて一行をじっくりと観察。怪物に気づかなかった一行がノコノコと部屋の中央まで進み出たところで後方から襲いかかった。
まずは必殺のベイルフル・ポリモーフが飛び、ドーモが小さな蛇の姿に変えられて戦線離脱。続いてフィアーでギリを追い払おうとするが、これは失敗。その後フルアタックに事前に分泌しておいた酸の接触も加えてギリに大ダメージを叩き出すも倒しきれず。ギリとモーリッヒの手で殴り倒された。
迅速に排除されたため、囚人達には被害は出なかった。
その後、囚人達をペデスタルに連れていくのも危険だろうという事で、一旦、例の奴隷村に預かってもらう事に。いきなり人数が増えたら怪しまれないかとも思うのだが、村人が言うにはユアンティは人間の顔が分らないから大丈夫、それにそんなに頻繁には見回りに来ない、というのでこちらにしてみたのだった。
それなりに消耗もしていたし、蛇になってしまったドーモや、耐久力を吸収されてヘロヘロなペトラもいたので、一旦ペデスタルに戻って休息することにした。

!ペデスタル
 さて、ペデスタルに戻ってきたので、ドーモとペトラを何とかしなければならない。とりあえずレストレーションのスクロールを買ってきてペトラを癒す。次はドーモだが、ブレイク・エンチャントメントは結構高い。一応、全員の所持金をかき集めれば何とかなるのだが、この先を考えると文無しになるのは不安だ……
一行が悩んでいると、ペトラの足元をつんつんつつくものがある。見ると蛇になってしまったドーモだ。しきりに戸口の方に頭を向けてクイクイと合図をするところを見ると、行きたいところがあるようだ。わざわざこんな事をするのだから、見つからないようにしたいのだろう。
ペトラはあーだこーだと議論しているリラとモーリッヒに黙って部屋を抜け出すと、ドーモの案内に従ってペデスタルの街を進んでいった。すると、大きな神殿に辿り着く。それも邪悪な闇の女神シャアの神殿だ。
一応、コアロンを信奉するペトラとしては近づきたくないのだが、ドーモはここに用があるらしい。渋々中に入っていく。
すると、まわりの信者達から胡散臭げな眼で見られ、何をしに来たのか聞かれる。ここでうっかり変なことを言ったら、明日の朝日は拝めないかもしれない。
慎重に言葉を選んで事情を説明すると、どうやら神殿の偉い人がドーモの知り合いだったらしく、ドーモは何とかしてくれるという事になった。偉い人は「いやいや、この前の黒いスイカのお礼だよ」みたいなことを言っていたが、何の事か良く分らなかったのでスルーした。突っ込んだら大変に危険な事は直感で分かった。
神殿の偉い人は約束を守ってくれたらしく、ドーモは無事に人間に戻って宿に帰ってきた。ただし、詳しい事情は説明してくれなかったし、ペトラもあえて聞こうとはしなかった。

!再び蛇人間の城塞へ
 翌日、再びポータルを通って城塞へ。農場に近づいて行くと、騒ぎが起こっている。どうもユアンティの一団が村人たちを連れていこうとしているようだ。一行は突撃して軽く蹴散らした。今日はバンデッドアーマーも買い与えられてオークのソバークもやる気満々だ。
とにかく、村人たちの安全のためにも早くユアンティ達を殲滅しようという事で、一行は再び城砦に向かう。城塞は扉こそしまっていたものの、大広間に新しい警備のものが配置されていることもなく、恐竜の骨が転がったままだ。ずいぶんと不用心なことだ。
実は、ユアンティ達はサートラス復活の儀式のためにかなりの人員を割かれており、かなり警備が手薄になっているのだが、そんなことは一行の知った事ではない。
とりあえず、調べつくした1階と、どうもやばげな雰囲気のあった地下はさけて、今日は2階を探索することにする。階段を上っていくと2階はどうやらユアンティ達の居住スペースのようだが、ここも人気がない。
最初の内は慎重に行動していたものの、だんだんぞんざいになっていく一行。ユアンティの寝室を漁っては小銭をかき集めて一喜一憂するという、'''何しに来たんだかわからない'''状態になってきた。
と油断していたところに不意討ちが。ここの敵は軒並み隠密が高いので不意討ちし放題だ。
と言っても襲ってきたのはただのリザードフォークのレンジャー2人だったので大した手間もかけずに片方が撃墜。残った一人も慌てて3階に逃げ出す。結局、彼らの戦果は同行していたオークのソバーク(1Lvウォリアー HP 5)を倒しただけだったし、それもキュアされてしまった。

!怪しいジグラット
 一行は逃げたリザードフォークを追いかけて3階へ。階段の途中で追い付き撃破。
折角だからと3階をのぞいてみると、そこはいかにも怪しそうな部屋だった。壁にはなんと3つもポータルがあり、どこか別の場所につながっているようだ。部屋の奥には屋内にもかかわらず小ぶりなジグラットがあり、禍々しい雰囲気を発している。
一行がジグラットを調べて置いてあったブレーサー・オブ・アーチェリーをゲットしたり、更に登って4階のバルコニーから下を見たりしていると、おっとり刀でユアンティ・アボミネーションとユアンティ・ハーフブラッドが駆けつけてきた。
どうやら、ジグラットに仕掛けてあったアラームに触ったせいで駆けつけてきたらしい。とにかく目があってしまったので戦闘開始。どのみち蛇人間どもは殲滅する覚悟なのだ。
と言っても一行はバルコニーの上、ユアンティ達はバルコニーの下。まずは下に降りないと戦闘にならない。ペトラにヘイストをかけてもらい、ダッシュで駆け下りていく戦士達。
一方、ユアンティ・アボミネーションは必殺のベイルフル・ポリモーフを使おうとするが、視界内にいるのは戦士敬ばっかりだったので断念。先にフィアーを使う事にする。が、パラディンのモーリッヒに使ってしまったので効くわけがない。
一方、ハーフブラッドの方はサジェスチョンを。
''「のんびりと階段を下りている暇はないぞ!飛び降りて攻撃だ!」''
それを聞いたギリはヨッシャーと叫んで飛び降り、ユアンティ達の目の前で床に這いつくばった。さっそく取り囲んでぼこるユアンティ達。しかし、彼らの攻撃力ではこの状況でもギリを仕留めきることができず、逆に起き上がったギリと駆けつけたモーリッヒに殴り倒されてしまった。情けない。
ちなみに、アボミネーションのシミターがクリティカルしてオークのソバークは帰らぬ人となった。まあ、連れてくればこうなる事は目に見えていたんだけどねー。

!言葉の塔
 さて、勇敢なオークの戦士ソバークの死をひとしきり悼んだ後、一行は探索を続けることにした。このフロアも大体探索してしまったようなので、後は怪しげなポータルしか残っていない。意を決して飛び込む一行。
そこはどこかの部屋らしく、しかも床に大きな穴があいている奇妙な部屋だ。だが、それに驚いている暇はなかった。突然ポータルの横から蛇の鱗をつなぎ合わせて作られた紛い物のユアンティとでも言うべき怪物が進み出る。戦闘開始だ。
スケイルゴーレムは持ち前の怪力をふるい、頑強なダメージ減少もあってそれなりに頑張るが、モーリッヒの持つアダマンティンソードの前にダメージ減少が無力化されたために程なく倒された。
ゴーレムは最後にギリを掴んで床の穴に突進し、もろともに死のうとしたが、ギリは素早く手を伸ばして穴の淵に捕まり、九死に一生を得た。ゴーレムの落ちていった穴の先からは、何だ、何が起こったんだ、という声が聞こえてくる。どうやら他の敵がいるらしい。
!パーティー壊滅
 次の戦闘に備えて慌ただしく傷の治療を始める一行。しかし、敵にはそれを許すつもりはなかった。いくばくか傷を癒したところで、前触れもなく全員を猛烈な頭痛が襲う。結果としてリラ以外が全員スタンしてしまった。
忽然と床に開いた穴の上に姿を現す異形の怪物は、言わずと知れたマインドフレイアー。お得意のマインドブラスト攻撃である。
実は下の階にいたマインドフレイアーは、インビジポーションで透明になった後、レビテーションで床の穴から登ってきて様子を見ていたのだ。一行は穴は見張っていたものの、インビジの可能性は失念していた。大ピンチだ!このまま一行は全員脳味噌を食べられてしまうのか!?
ここで、不幸中の幸いと言おうか、偶然にもリラが先のゴーレム戦で透明になっていたのが幸いした。一行を全員無力化したと勘違いしたマインドフレイアーは階下から部下を呼び寄せて一行を拘束しようとのんびりとロープを垂らしたりしている。
リラは一瞬このまま一人で逃げてしまおうかと悩んだが、そんなことは高貴なるアアシマールには許されないと考えたのか、まずはペトラを抱えてポータルの外へと逃げ出した。ペトラをそのあたりに置くと、再びポータルのなかに。こうして一人でも多くの仲間を助けようというのだ。
一方、驚いたのはマインドフレイアーである。無理もない。突然倒れていたメフィット(ペトラは魔法で変身していた)が浮かび上がるとポータルのなかへ消えたのだ。しかもぐったりとしたままで、到底自力で移動していたようには見えない。
無論、非常に知性の高いマインドフレイアーであるから、素早く状況を見て取った。なるほど、これは透明な仲間がいて、そいつは小癪にもマインドブラストに耐えたのだな、と。
となれば、彼の常識からすれば、その透明な相手は今や一目散に逃げ出しているはずで、これを追っても追い付く可能性は低い。透明な相手は見えないし。むしろ、万が一にも別のものが待ち伏せているとも限らないので、深追いはせず、ここで倒れている連中を確実に確保して尋問するべきだろう。彼はそう考えた。
というわけで彼は部下を呼び寄せたのち、まずは最も知識のありそうなドーモから拘束していった。さて、そんなわけで戻ってきたリラは困ったことになってしまった。次はドーモを助ける予定だったのだが、既にドーモは拘束されていて、助け出すのは容易ではなさそうだ。
仕方ないのでドーモに心の中で詫びつつモーリッヒを助けるべく近づいて行った。だが、これが決定的なミスだった。そろそろマインドブラストの効果が切れるかもと思ったマインドフレイアーが再びマインドブラストを放ったのだ。モーリッヒの側にいたリラはこれに巻き込まれ今度こそスタンしてしまった。
透明とは言え、ぼうっと突っ立っていてはモーリッヒを拘束しに来た敵を避けることもできない。結局見つかったリラもまた捕まってしまったのだった。
一方、リラの努力で部屋の外に運び出されたペトラは他の連中が拘束されている間に意識を取り戻し、何とかほうほうの体で逃げだしたのだった。
 
 捕まった一行は他の仲間の居場所などを吐くようにみっちりと拷問を受け、がっつりと耐久力とHPにダメージを受けた後、地下の牢屋に放り込まれた。どうやら、きたるサートラス復活の儀式のために用意しておいた生贄が最近逃げてしまったのでその代わりにするらしい。
だが、一行にとっては、そんなことよりもサートラス復活の儀式の鍵となる''"王の剣 メルトゥーヴィアル"''と''"女王の杖 パンリアローグ"''を奪われてしまったことの方が大きな問題だった。というか、前2シナリオの苦労が水の泡である。ユアンティ達は狂喜乱舞し、これで儀式が一気に進むぜー、と不穏当な事を言っていた。

!脱出!
 さて、牢に閉じ込められた一行は悲惨な状態だった。身ぐるみはがれて囚人服一枚の上、拷問のせいで耐久力もHPもひとケタしか残っていない。まだ動けるのが不思議なぐらいだ。
しかし神はまだ彼らを見放していなかった。以前の囚人の遺したものだろうか。ギリが閉じ込められた牢に一本のダガーが隠されていたのだ。それもアダマンティン製のダガーが。
ギリはさっそくそのダガーで扉のちょうつがいを破壊し、こっそりと脱出をはかった。ユアンティ達はよほど忙しいのか見張り一人いない。今がチャンスとばかりに次々と扉を破壊して仲間を開放する。一行はモーリッヒのレイ・オン・ハンドなどを利用して多少の回復をした後、脱出を試みることにした。
とりあえず、装備を探さなければという事で1階に向かうと、ちょうど拷問室に来たところで、入り口広間の方から何物かが近づいてくる足音が聞こえてきた。
素早く拷問器具の陰に身を隠し、息をひそめてやり過ごそうとするギリとリラ。ドーモはもっと抜け目なく、拷問室にしつらえてあった犠牲者を一時的に入れておく小部屋に飛び込むとドアをピッタリと閉めたのちに寝わらの下にもぐりこんだ。
しかし、モーリッヒは==空気読めなかった==もとい、パラディンの誇りがコソコソと隠れることを許さなかったらしく、代用武器になりそうなものを探してきょろきょろと部屋の中を見回している。ふと気がつくと拷問室のなかで一人ポツンと立っているモーリッヒ。
ようやくまずいと悟ったのか慌てて隣の集会室に逃げ込むが、ドアを閉める暇がなかったため、怪しんだユアンティ達が追いかけてくる。その数3。ピュアブラッドの戦士2人は武器さえあればなんとかなるかもしれないが、アボミネーションは今の状態ではいかんともしがたい。
必死で逃げようとドアをガチャガチャするモーリッヒにアボミネーションのサジェスチョンが飛ぶ。
''「これはまずい。降参してチャンスを待った方が良いんじゃない?」''
何となく自分でもそうかなーと思っていたモーリッヒは、一も二もなく土下座したのだった。
 
 その後モーリッヒは「逃げたのはお前だけか?」などと念入りに尋問&拷問され、今度こそConもHPも1になるまで痛めつけられたが、流石はパラディンだけあって口は割らなかった。まあ、恐怖に完全耐性あるしね。
あきらめたユアンティ達は、牢を確認すればわかるじゃないかという事に今さらながら気がつき、モーリッヒを引きずって地下牢に向かって行ってしまった。
脱出のチャンスは今しかない。モーリッヒ以外も逃げ出した事はすぐにばれるし、アボミネーションが戻ってくれば勝てる見込みはかなり薄い。だが、今ならば見張りに残ったのはピュアブラッドの戦士一人だけである。
物陰に隠れたギリ、リラ、ドーモの間にこっそりと目配せがかわされ、アイコンタクトが行われた。敵は雑魚一人とは言え今は装備もHPもない。武器と言えばダガー一本だけ。反撃を受ければ思わぬダメージを受ける恐れがある。やるなら一気に。皆の意志が一つになった。
ドーモが一つだけ残しておいたブラインドがとび、盲目になったところで怒声を上げてギリが突進。お得意の足払いで倒れたところを馬乗りになってこれでもかとばかりにダガーを突き刺す。その猛烈な勢いにピュアブラッドの戦士は何が何だか分からないうちにやられてしまったのだった。所詮雑魚は雑魚だった。
現状、もう一度モーリッヒを助けに戻るのはリスクが大きすぎる。3人は心の中でモーリッヒに別れを告げると急いで城を脱出したのだった。

!モーリッヒ救出
どうにか農場まで逃げてきた3人が休息を取っていると、突然村が騒がしくなる。ユアンティの人狩り部隊が逃げた3人を追って村にやってきたのだ。今の状態では戦えない。村人にかくまってもらう一行。
村人達はナーガから助けてもらった恩を感じているのか、誰一人として一行の事を告げ口しようとはしなかった。虜囚の身に落ちても誇りは失っていなかったのだ。ユアンティ達は人間の見分けがつかないので、結局代わりの生贄として別の村人を3人連れて行ってしまった。上にはこれで誤魔化しておくつもりらしい。一行は彼らを助けられない自分達に歯噛みしながらそれを見送ったのだった。
 するとそこにペデスタルで色々と物資を買い込んできたペトラがやってきた。ペトラはこれから一人で潜入して仲間を助けるつもりだったらしい。まずは再会を喜ぶ4人。
だが、喜んでばかりもいられない。まだ、モーリッヒが捕まっているのだ。4人は今晩はここで休んで、翌日モーリッヒ救出作戦を決行することにした。
さすがに脱出した当日に再び戻ってくるとは思っていなかったのか、再度救出作戦を決行した4人は、インビジビリティなどを駆使して無事にモーリッヒを助け出すことに成功。とにかく態勢を立て直すのが先と、一行はなんとかペデスタルに退却したのだった。

!雪辱に向けて
 どうにか逃げてきたものの、ペトラ以外のメンバーの持ち物はすべて奪われてしまっている。特にドーモの呪文書や、メルトゥーヴィアルやパンリアローグといったサートラス復活の儀式の鍵となるアイテムを奪われてしまったのは痛い。
メルトゥーヴィアルらは何とか取り返すしかないが、そのためにもドーモの呪文書を何とかする必要がある。ドーモは駄目元でシャアの神殿に向かう事にした。あそこの司祭にはかなり気に入られているし、ひょっとしたらどうにかしてくれるかもしれない。
とは言え、前回の仕事分の報酬はもう貰ってしまっているので、今回はまた別のものを差し出さねばならないだろう。そう考えると若干足取りの鈍るドーモだった。
結局、交渉は上手くいって呪文書を手に入れたドーモだったが、代償はなかなか厄介なものだった。司祭は王の遺品に興味を示したのだ。パンリアローグは取り戻せば自分が預かることになるので、まあさほど問題はあるまい。問題はメルトゥーヴィアルだ。
なにしろ所有者は頭の固いパラディンだ。説き伏せるのは不可能に近い。っていうかシャア信者だとばれたらうっかり切られかねない。なんとか隙を見てレプリカとすり替えるしかないかなぁ、と思案するドーモだったとさ。
 
 
つづく